カラスの早起き、スズメの寝坊 文化鳥類学のおもしろさ (新潮選書)

  • 新潮社 (2002年7月18日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784106035159

感想・レビュー・書評

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  • 鳥の生態を人間の行動に例えながら、面白おかしく教えてくれる。もともとは雑誌の連載記事だったらしく、1話が3ページ前後しかないので、スキマ時間に読むにはぴったりである。

    1985年連載開始、2002年に修正加筆して書籍化されたものなので、情報としてみると古い。その後の状況に変化がありそうなこと(例えば人間の都市開発の影響など)については、最新情報を調べながら楽しみたい。

  • ふむ

  • 鳥のエッセイ集。こういう肩の力の抜けた本もたまに読むとおもしろい。鳥を適度に擬人化して語るので、行動などについてわかりやすいし読んでいて考えることも多い。

    『(日本の方の)エコノミスト』に連載されていたというのも読んでいけばその理由も理解できる。本書はいろいろと考えるところは多いのだが、多すぎてなかなか読み進めるのが遅くなってしまった。

  • 人間社会のような鳥たちの日常を、文化鳥類学の視点からいきいきと描いたエッセイ。軽快な語り口は引き込まれるものの、やっぱりひと世代前のおじいちゃん的憂いや軽口ジョークにうーん。鳥たちの生態のいろんな一面が見られ、また著者様の多方面に亙る知識と相俟って、とても楽しみつつ深く考えさせられるところもある一冊でした。

  • 軽妙な語り口の文体で、鳥類の行動を人の習性と対比しながら解説していく。生態学的な驚くべき能力と人間と似通った行動について、数多くの種類の鳥を取り上げ、面白おかしく紹介している。著者の豊富な知見や鳥類への愛情を感じつつ、進化の過程に思いを馳せる。バードウォッチングへと誘われる。

  • 「文化鳥類学」がどういうものであるかはよく解らなかったのだが、鳥にまつわる雑学とエッセーとしてはたいへん面白かった。鳥の生態への理解と愛情、人間文明についての洞察が感じられた。

  • 〈目次〉
    第一章 鳥社会の不思議
    第二章 驚異の身体システム
    第三章 自然界のバランス
    第四章 野生と適応

    〈内容〉
    ナチュラリスト。なかなかウィットの利いた話が多い。鳥社会と人間界を比較したり、鳥から見た人間界だったり。自然保護についても厳しい話が多い。鳥について詳しくなりたい人向けではないから、要注意!政府の外郭団体「総合研究開発機構」の月刊誌「NIRA」に1985年から連載したものをまとめたもの。
    学校図書館

  • 行きつけの、と言ってもそんなに行ってはいないがのマスターが貸してくれた本。鳥のことはもちろん、色んなことも知れた。

  • (2005.02.24読了)(2004.10.10購入)
    副題「文化鳥類学のおもしろさ」
    「カラス なぜ遊ぶ」を読んでから鳥についてあれこれと読んできました。今度の本は、鳥と人間についてのあれこれを書いたエッセイです。
    人間世界の話題から入って、鳥の世界でも実は同じようなことがと言う感じで述べてあります。政府の外郭機関である「総合研究開発機構」の月刊誌「NIRA」に「文化鳥類学こぼれ話」と言うタイトルで、1985年4月から32回に渡って連載したものを基に一冊にまとめたもので、テーマが4つに分けてあります。「鳥社会の不思議」「驚異の身体メカニズム」「自然界のバランス」「野生と適応」の4つです。挿絵は、薮内正幸さんです。幼児向け動物絵本で見たことがある人もいるかと思います。

    ●先頭に立つのは誰?
    「大型の鳥が飛ぶ時、羽搏きによって空気が攪乱され、翼の後に渦流が生まれる。群れて飛ぶ時、後続の鳥は、この渦流の上向きの部分を上手に利用すると、飛翔が楽になる。渦流は、これを下手に受けると、飛翔が苦しくなるので、その位置を探って一番効率のよいポイントを求めると、自ずと逆V字形になるようで、この場合、後続の鳥は、いずれも内側の翼に、直前の鳥の航跡から強い上昇流を受けて飛べるのである。従って、その恩恵に浴することができない先頭の一羽は、一番苦しい飛び方をすることになる。」
    ●卵歯
    「啐硺という言葉がある。鶏の雛が孵化しようとする時、雛が卵の中で殻をつつくことが啐。それに応じて母鶏が外から卵殻をつつくことを啄。このとき雛は卵殻の中でピヨピヨと声を発して鳴き、母鶏もこれに答えて小さく鳴くものである。雛が卵殻をつつくのは自らの力で卵の殻を割るためである。そのための道具として雛の嘴の先端上部には卵歯と言って、透明なガラス状の鋭い突起が着いている。まさにガラス切りの役割を果たすものである。この卵歯は孵化してまもなく自然に脱落する。」
    ●鬼子母神のシステム
    「小鳥が雛を育てる時、昆虫、とりわけその幼虫を捕らえて雛に食べさせることが多い。幼虫を含めて、小動物の子供は、①数が多い、②動作が鈍いので捕えやすい、③捕える際に抵抗が少なく危険がない、④運搬しやすい、⑤一般的に柔らかいので消化が良い、⑥栄養価、カロリーがともに高い、などの特性を備えているので、雛を育てるには格好の餌となる。繁殖期の親鳥が、他人である昆虫その他の小動物の子供をさらうのは、鬼子母神のように自分が賞味するわけではないが、その数はおびただしいものになる。」
    ●一冨士ニ鷹
    初夢に、一冨士ニ鷹三茄子を見るのは縁起のよいことに挙げられる。
    「肥前平戸の藩主松浦静山の「甲子夜話」によると、徳川家康が駿府にあったとき、大好物の茄子を、あるとき時節外れに求めたら、法外な値であったと言う。家康は慨嘆して、世に高きものは、一に富士山、二に足高(愛鷹)山、三に茄子(の値段)である、と言ったことに発するという。」
    ●思惑外れ
    「瀬戸内海航路のフェリーに営巣した燕があった。毎日巣が海峡を横断して移動するのには驚いたであろうが、平均時速90キロメートルで飛び回る燕にとって時速35キロメートルの連絡船のスピードだったら、十分追いつき追い越すことが可能なので、巣の位置が毎日変わるという思惑外れも、苦にはならなかったらしい。」
    ●関連図書
    「ソロモンの指輪」ローレンツ著、日高敏隆訳、早川書房、1963
    「攻撃 1」ローレンツ著、日高敏隆訳、みすず書房、1970.01.30
    「攻撃 2」ローレンツ著、日高敏隆訳、みすず書房、1970.05.15
    「カラスはどれほど賢いか」唐沢孝一著、中公新書、1988.05.25
    「小鳥はなぜ歌うのか」小西正一著、岩波新書、1994.05.20
    「カラスは偉い」佐々木洋著、知恵の森文庫、2001.05.15
    「カラス なぜ遊ぶ」杉田昭栄著、集英社新書、2004.03.22

    著者 柴田 敏隆
    1929年 横須賀生まれ
    日本自然保護協会理事
    横須賀市博物館学芸員
    山階鳥類研究所資料室長

    (「BOOK」データベースより)amazon
    モズ、カラス、スズメ、フクロウ、ウ、オオタカ、ヤマシギ、オオミズナギドリ…さまざまな環境に適応して高度に進化した鳥たちは、苛酷な状況を生き抜くためにみごとな知恵を発揮する。感情表現豊かなその生態は、知れば知るほど、人の姿を連想させる。文化人類学ならぬ、「文化鳥類学」の視点から、鳥たちの社会を、いきいきと描くネイチャー・エッセイ。

  • 面白博物誌鳥類版。とでも言っておきましょうか。鳥ってほんとに素晴らしい!
    鳥の生態にとても詳しい著者は、日本野鳥の会の創立者、中西梧堂さんに師事していたらしい。

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