新潮選書 春本を愉しむ

著者 :
  • 新潮社
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レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106036491

作品紹介・あらすじ

源義経・大石内蔵助・則天武后ら歴史上の有名人たちがモデルとなり、森鴎外・石川啄木・芥川龍之介ら文豪たちが愛読し、高名な学者たちが小遣い稼ぎに書いていた。その他、禁書指定を免れるための「暗号春本」、女性のための「人情春本」など、古本通が発掘する知られざる春本の数々。

感想・レビュー・書評

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  • 春本というジャンルは、春画と同様に長く貶められてきましたが、このところ春画の方は広く一般に解放される機運が高まり、一種のブームにあります。タイモン・スクリーチがその著書である『春画』(講談社選書メチエ)において身も蓋もない指摘をおこなった頃に比べると、隔世の感があります。

    出版に際して法律という高い壁のある春画に対して、文章中心の春本の方はずっとハードルが低いはずなのですが、その世界への紹介の労を取ってくれる先達が少なく、私のような門外漢にはなかなか内部をうかがい知ることはできません。本書は、古書店主でもある著者が春本の奥深い世界の入り口まで読者を導いてくれる、得難い入門書です。書誌的な情報について詳しく知りたいという「通」にはもの足りないと感じられるかもしれませんが、読みやすい文章で綴られていて、一般の読書家の関心は十分に満たしてくれる内容だと思います。

    なお本書で、かつて芥川龍之介の手になるのではないかと言われたこともある『赤い帽子の女』が取り上げられていますが、これに関しては近年鹿島茂が、フランス文学者の辰野隆が作者だとする説を提出しています。

  • 目がパッチリの登場人物。もっとも絵より字が多いけど
    なんで普通の春画を使わない?

  • 知識と教養の書、女性に読んで貰いたい。人生が変わるかも知れぬし、男のことがもっと分かるかも知れない。男も女も健全な助平であることがわかる。

  • ほぉぉぉ〜 ほぉぉぉ〜春本(しゅんぽん と読むのですね)って奥が深すぎる。暗号で書いてあったりするんですよ!!解読表と照らし合わせて解読していく・・・「なに」の時に発する声で何度も出てくるから多分この文字はこう読む・・・と推理する!いやぁ〜噂には聞いていましたが(どんな噂?!笑)ホントにこんなことして読んでたんですね。殿方たちの情熱を感じました(笑) もちろん出久根達郎さんの本ですから 春本に関する歴史的蘊蓄も沢山!!とても面白く読みました。

  • 現代のポルノよりも、赤裸々で具体的で実践的、かつエロい。特に擬音語が生々しかった。

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著者プロフィール

出久根達郎(でくね・たつろう)
1944年、茨城県生まれ。作家。古書店主。中学卒業後、上京し古書店に勤め、73年より古書店「芳雅堂」(現在は閉店)を営むかたわら文筆活動を行う。92年『本のお口よごしですが』で講談社エッセイ賞、翌年『佃島ふたり書房』で直木賞、2015年『短篇集 半分コ』で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。他に『古本綺譚』『作家の値段』『雑誌倶楽部』『春本を愉しむ』『本があって猫がいる』『隅っこの昭和』『幕末明治 異能の日本人』『桜奉行』『漱石センセと私』など多数。

「2018年 『文庫 本と暮らせば』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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