私の日本古代史(上) 天皇とは何ものか――縄文から倭の五王まで (新潮選書)
- 新潮社 (2012年12月21日発売)
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感想 : 7件
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784106037207
作品紹介・あらすじ
「中国・朝鮮との関係を見つめ、記紀神話の敗者に寄りそう――弱い者の立場に立つ“上田史学”の集大成」古代史とは「日本」の深層を探ること――日本という国号はいつ成立したのか? 大王家はなぜ天皇へと変わったのか? 万世一系に断絶はなかったのか? そして最大の謎、『古事記』は果して偽書なのか? 縄文以前から国家としてのシステムが整う天武・持統朝まで、通史として俯瞰し見えてくる新たな歴史像!
みんなの感想まとめ
日本古代史の深層を探る本書は、古代の神話や国家の成立過程を多角的に考察し、歴史の新たな視点を提供します。著者は、考古学や神話学の知見を基に、記紀神話や古代の宗教観、さらには英雄時代の存在についても言及...
感想・レビュー・書評
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考古学、神話学で著名な著者先生が、自身の研究の集大成として、一般向け解説書として書いたもの。内容が盛りだくさんだし、マニアックなので読み手にはある程度予備知識が必要。困るのは、記述の順序が入れ替わっていたり、同じ内容が繰り返し現れたりと、かなり読みにくい点。
最近、考古学の大御所が一般向け解説書を書くことが多くなったように思う。そんな先生方が、一般向けに上質な解説をしてくれるのはいいことだとは思う。しかし、本書のように、読みにくい構成になっていたり、個人の思い入れの強すぎる本が多いように感じる。編集がどうなってるかわからないが、偉い先生にはなかなかモノが言えないのかな、と思ったりもする。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「古代史」は、いまだによくわからないだけにロマンに満ちているが、これを学問的に並べると本書のようになるのかと嘆息した。
精密な論考なのだが、断定と結論を延々とつづられると、どこが新しい知見なのか、これまでの経緯はどうだったのか、まったくわからない。
本書は「一般向け」ではないのだろうか。残念な本であると思えた。 -
この本で、古代日本史にはいまだ数多くの論争がある事を知る
著者の自説についてはことごとく説得力薄いために全部保留
この程度で第一人者っていうのはかなりマズくないですか -
著作集をすでに読んでる人からすると、簡易版に見えてしまうかもしれない。新しいアイディアも盛り込んであるようで、著者の年齢を考えると素晴らしいと思う。
プロ・アマ関係なく勉強になる本という感じ。 -
「売らんかな」のキャッチフレーズには閉口
著者の長年に亘る歴史研究の総決算というべき通史の前半部である。「天皇とは何者か」、という惹句につられて読みはじめたが、その回答などどこにも書かれていないので閉口する。
こういう「売らんかな」のキャッチフレーズは、たいてい出版社の担当者が考えるらしいが、本編の内容とはうらはらの羊頭狗肉の代物が多いので要注意である。
しかし「倭」とは従順の意味であると聞くと、なるほどそれで現代の本邦の人々も様々な矛盾と軋轢に真正面から対抗せず、側面から中和しようとする性向もおのずと頷ける。
まずは大和地方に本拠を置いたヤマト政権が、次は現在の大阪・河内地方を深耕し、次いで播磨・葛城・吉備・出雲・筑紫へと西に向かって侵攻していったとする説もはなはだ興味深いものであるが、そのトバ口では丹波の英雄「玖賀耳之御笠」が、政権が派遣した丹波道主命と園部・綾部・福知山辺りで激戦を繰り広げたのであろうよなあ。
著者プロフィール
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