日本の感性が世界を変える (新潮選書)

著者 :
  • 新潮社
3.75
  • (2)
  • (3)
  • (2)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 88
感想 : 8
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106037566

作品紹介・あらすじ

論争より情緒、対立でなく融和。世界には「日本らしさ」が必要だ。言葉と文化、自然と人間の営みに深い思索を重ねてきた著者が、世界の危機を見据えて語る《日本人の使命》とは? 外国人が日本語を学ぶとなぜか礼儀正しくなる「タタミゼ効果」の不思議や、漢字に秘められた意外な力、そして日本の共生的自然観を西欧文明と対比させつつ、繊細だが強靱なこの国の感性を文明論として考える。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 著者が名づけた日本語の「タタミゼ効果」の不思議や、漢字に秘められた意外な力、持続可能社会だった江戸時代の豊かさ、そして日本人の世界観を西欧文明と対比させながら、小さくとも強靱な日本の感性を文明論として考える。【「TRC MARC」の商品解説】

    関西外大図書館OPACのURLはこちら↓
    https://opac1.kansaigaidai.ac.jp/iwjs0015opc/BB40217542

  • 授業のブックレビュー用に。

    日本文明すごい!日本語すごい!
    世界平和のために日本語と日本文化を世界中に
    広めよう!という本。
    大東亜戦争、という言葉を使っているタイプ。
    思想強め。

    タタミゼ効果という、日本語と日本文化の持つ一種独特の同化力を紹介しているセクションはおもしろかった。
    「たたみ」からtatamiserっていうフランス語の単語が生まれて、「日本かぶれする」「日本ボケした」みたいな意味を持つみたい。
    留学後、やたらと謝ったり、礼儀正しくなったり、婉曲な表現になったり、あいづちを打つようになったり…。具体例がたくさんで面白い。

    この現象は、日本に残る自然との融和性、共生的世界観、また日本語自体に秘められている感性的なユニークさが外国人の日本化を促していて、タタミゼ化した外国人は心地よいと感じ、闘争的対立的な感覚が和らいだと感じており……だからタタミゼ効果が世界平和に役立つ!

  • 西欧文明はその根幹が人間中心主義 

    日本人 論理でなく感性を重視し、出来る限り他者に善悪の二社選択を迫ることを避ける伝統的な生き方

    フランス語 tatamiser 日本かぶれる、日本贔屓になる

    タタミゼ効果
     あいずち、うなずきながら聞く習慣、よく謝るようになる、人の話を聞くようになった、自分だけ話さない、はっきり言わない、文脈行間に意味を込める とりあえず 自分に対して悔しい 無防備になった 食器を片づける 日本にかえるとホッとする おかげさまで 主語 私をつかうことの戸惑い

    そとに学ぶ日本から、積極的に外に教える日本へ

    金品の贈与返礼についての考え方の違い イスラム教n地域での金銭や物質的援助は、与える側が自分の霊魂の救済のために行うものと解釈されるので、感謝やお礼は援助を貰った側ではなく、与える側が表明すべき

    イギリス人が戦争において紳士的であったかは、アーロン収容所を読め

    東京裁判 バル判事とともにフランス人判事も無罪を主張

    象は痩せても象である―インドから見た巨象・日本の底力 アフターブ・セット

    日本語 階級差がない みな同じ新聞を読む

    孤立語、膠着語、屈折語

    訓がない英語では古典語的用をを含む高級語彙は雲の上のことば

    pithecanthrope 猿人

    日本語の漢字に相当する古典ギリシャ語やラテン語は平易な英語で訓読みできない

  • 日本人の特有の考え方をもっと欧米に広める努力が、混沌とした世界情勢を解決する一手段だと強調している著者の論理は傾聴に値するものだ.特に第7章の議論が面白かった.この語はギリシャ語からです.ラテン語からですと言っても覚えられないのは当然だ.自虐歴史観を扱った第5章は重要な観点だが、これらの話を自民党の連中が上手く外国に伝えられるかが、疑問だ.

  • せてるひさ参考

  • 日本語の持つ感覚、日本人の感覚が欧米とどう違うのか。日本語のニュアンスの話は頷ける。が戦争論のところ、自虐からの脱却的なところは、どうだろうか?そういう側面もあるが。
    日本人は、詩人が多い。確かに。
    外人が日本語を覚えたり日本から帰国してのタタミゼ効果(フランス語)という概念。面白かった。

全8件中 1 - 8件を表示

著者プロフィール

1943年岩手県生まれ。三菱系エレベーター会社を経て1967年に独立創業し、鈴木エレベーター工業(現在のSECエレベーター)を1970年に設立。独立系エレベーター保守会社という新しい業態を日本に誕生させる。エレベーターの構造を知り尽くす「技術屋」で、ビジネスの面でもエレベーター業界の風雲児として活躍する。

「2017年 『技術屋が語るユーザーとオーナーのためのエレベーター読本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

鈴木孝夫の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ジャレド・ダイア...
エラ・フランシス...
ヴィクトール・E...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×