「ひとり」の哲学 (新潮選書)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 77
レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106037931

作品紹介・あらすじ

現代人よ、「孤独」をそんなに悪者にするな! 「独居老人」「孤独死」など、まるで「ひとり」が社会悪であるかのように世間は言う。が、人は所詮、ひとりで生まれ、ひとりで死ぬ。「孤独」と向き合うことで、より豊かな生を得ることができるのだ。親鸞、道元、日蓮、一遍など先達の生き様を振り返り、日本思想の源流ともいえる「ひとりの覚悟」に光を当てる。

感想・レビュー・書評

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  • 「ひとり」の概念は生まれるときも死ぬときも所詮はひとりであるという事。一方で「個」はまさに英語に訳すところのindividual(分断し得ない)という状態を表すものであり全く違う概念である。それが孤独という言葉で表されたときにさして違わない概念として捉えられがちであるがその違いを理解して「ひとり」を楽しむ処方箋として有益な著作であった。

  • 「ひとり」を解釈する本。
    親鸞,道元,日蓮それぞれの「ひとり」が興味深い。

  • 17/06/30

  • 書籍タイトルは「「ひとり」の哲学」だが、その内容は雑誌
    連載時につけられていたタイトル「日本人よ、ひとり往く
    生と死を怖れることなかれ」の方が良く現しているだろう。
    過去の日本の仏教者に焦点を当て、今を生きる日本人に
    「ひとり」を提言する著者の叫びにも似た沈痛な思いが
    伝わってくるように思う。半ば紀行のような内容なので
    読みやすいのだが、何か重たいものが心の奥の方に残る、
    そんな本だった。時間のない人も序章と終章だけでも読んで
    みて欲しい。少なくともひとりであることは悪ではない。

  • 「ひとり」を支える「こころ」。日本語の「こころ」は英語にない。やまと言葉の「こころ」は万葉集以来の千年の歴史。こころが騒ぐ、こころ苦しい、こころ残り。漢語の「心」は中国から来た。道徳心、愛国心、公共心。「こころ」は人間的な煩悩系の意識を、「心」は観念世界を志向する。「個」として自立し、「ひとり」で生きていく覚悟を持つ。「ひとり」は孤立ではなく、無量の同胞の中で生きること。

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著者プロフィール

山折哲雄 1931年生まれ。宗教学者。東北大学文学部印度哲学科卒業。同大学文学部助教授、国立歴史民俗博物館教授、国際日本文化研究センター教授、同センター所長などを歴任。著書に『空海の企て』『愛欲の精神史』『「始末」ということ』など多数。

「2017年 『死者と先祖の話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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