「男はつらいよ」を旅する (新潮選書)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 111
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106038082

作品紹介・あらすじ

寅さんが見たものは、もはや決定的に失われた風景、人情、そしてニッポン。「寅さんの負け犬ぶりにいまだに共感する」という著者が、〈美しきもの見し人〉車寅次郎の旅路を追って、「男はつらいよ」全作品を詳細に読み解きながら、北海道知床から沖縄まで辿り歩いた画期的シネマ紀行文。なぜ、あのいつもずっこける放浪者はかくも日本人に愛されるのか? 映画に〝動態保存〞された「時代」がいま甦る。

感想・レビュー・書評

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  • 旅が好きで、寅さんが好きな人なら、誰でも「男はつらいよを旅」してみたいと思うのではないか?
    それを、川本三郎は実際に行い、本まで書いている。羨ましい限り。
    映画の場面を思い出したりして、面白くは読んだが、でも、自分で旅するのが正解だろう。

    • nejidonさん
      はじめまして(^^♪
      フォローして下さり、ありがとうございます。
      こちらの本棚の本に興味津々です。
      寅さんの旅、私はやりましたよ。全国...
      はじめまして(^^♪
      フォローして下さり、ありがとうございます。
      こちらの本棚の本に興味津々です。
      寅さんの旅、私はやりましたよ。全国津々浦々。
      どの映画を見てもその土地の思い出とともに振り返ることができて、より面白いです。
      これから読んだ本のお話が出来たら良いですね。
      2020/07/07
    • sagami246さん
      はじめまして。
      コメントありがとうございます。
      私も沖縄以外の都道府県は全部行ったことがある、旅好きですが、寅さんのような旅、というのは、な...
      はじめまして。
      コメントありがとうございます。
      私も沖縄以外の都道府県は全部行ったことがある、旅好きですが、寅さんのような旅、というのは、なかなかするチャンスがありません。
      引き続き、よろしくお願いします。
      2020/07/07
  • ふむ

  • 映画「男はつらいよ」シリーズは全48作。日本全国津々浦々、舞台となった土地を訪れる旅。

    「男はつらいよ」に登場する街並み、SLやローカル線、現在は失われ風景、中には現在でも変わらぬ情景も。寅さんが訪れた北は北海道から南は奄美まで、訪れる。

    筆者は山田洋次のロケハンを絶賛している。日本の里山、ローカル線の駅など旅情あふれる風景。そして何十年も前の出来事でも地元の人々には映画のロケは重大な事件。「男はつらいよ」の舞台を旅しているというと、急に親切に案内してくれる。

    失われた日本に出会える紀行。

  • 8/27は男はつらいよの日
    「寅さんの負け犬ぶりにいまだに共感する」という著者が、寅次郎の旅路をたどる!

  • ^_^ 有り 778.2/カ/17 棚:18〜19
    なかなか読み進められない

  • これを読むと寅さんを観たくなるし、旅がしたくなる。あの『新潮45』がこんな連載もしていたのか。こういうのだけでは雑誌は売れないんですかね。

  • 2018年7月読了。
    考えみたら「寅さん」は、メジャー都市よりは地方の小さい町や村を訪ねて行っているケースが圧倒的に印象に残っている。
    それも、おそらくは「その町や村に行こう」と考えて行っているわけではなく、商売の行きがかり上、たまたまそこに辿り着いたというような行き方。
    ガイドブックに載らない場所にこそ発見があるように思う。

  • ふらっと旅に出たくなった!

  • ・・・『男はつらいよ』が好きだというのは、実は評論家として勇気がいる。『あんな、なまぬるい映画のどこがいい』と批評する評論家がいまだに多いから。
    いっときは「隠れ寅さんファン」と自嘲していたが、年齢を重ねるにつれ「カミングアウト」出来るようになった・・・
    これを読んで、評論家とは粋がっている職業いうか、映画ファンとは別次元の異人種だなと思う。

    シリーズ第5作の「望郷編」(1970年)あたりから寅さんが本格的に地方へ旅をするようになり、以後「ロードムービー」の色彩が俄然強くなってくる。
    そして山田洋次監督は後世に残して置きたいような日本の風景、特に廃れてしまいそうなローカル鉄道が走っている懐かしい機関車や田園風景、昔ながらの古風な瓦屋根の並ぶ家々、亡びゆく古い小さな町・村を映画の中に撮りいれていく。
    それが今では、失われたノスタルジーになり、新しさを求めないで、古いものを撮っているが故に、このシリーズが長く残り、時の風化に耐えている源になっている。

    本著では北海道から沖縄まで、寅さんの辿った場所を尋ね歩くのだが、山田監督はかなりの鉄道オタクであり、今は廃線・廃駅になったような場所までこまめに撮影場所として選んでいる。そして鉄道ファンでもある著者もこまめにその足跡を辿って行く。

    ただ48作全作品のロケ地を日本中隈なく見て回り、またそれに関連した山田洋次監督の他の映画の解説も入れるということで、最初は感心しながら読んで行くのだが、その内、盛りだくさんの美食を積み上げられて無理やり食べているような、いわば食傷気味に陥り、読むのも疲れてくる。

    寅さんのような48作も続いた作品の足跡を全てを隈なく辿る手法は、もう少しバラける等のやり方を考えた方が良いのではないかと思う。
    少々疲れました。

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著者プロフィール

川本 三郎(かわもと・さぶろう):1944年東京生まれ。「週刊朝日」「朝日ジャーナル」記者を経て、評論活動に入る。訳書にカポーティ『夜の樹』『叶えられた祈り』、著書に『映画の木漏れ日』『ひとり遊びぞ我はまされる』などがある。

「2024年 『ザ・ロード アメリカ放浪記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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