バカの壁 (新潮新書)

著者 : 養老孟司
  • 新潮社 (2003年4月10日発売)
3.21
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  • 本棚登録 :8950
  • レビュー :1023
  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106100031

作品紹介

イタズラ小僧と父親、イスラム原理主義者と米国、若者と老人は、なぜ互いに話が通じないのか。そこに「バカの壁」が立ちはだかっているからである。いつの間にか私たちは様々な「壁」に囲まれている。それを知ることで気が楽になる。世界の見方が分かってくる。人生でぶつかる諸問題について、「共同体」「無意識」「身体」「個性」「脳」など、多様な角度から考えるためのヒントを提示する。

バカの壁 (新潮新書)の感想・レビュー・書評

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  • ブックリサイクルで20円で購入。面白かったけど難しい部分もあり、「ほぉ」と「わけわからん」の波状攻撃でした。だけど帯の「話せばわかるなんて大うそ!」が腑に落ちてスッキリする。

    「個性」、身体を忘れた日本人、忘れられた無意識、キレる脳、身体を動かせ、神より人間が印象深い。

    ・往々にして入力ばかりを意識して出力を忘れやすい。身体を忘れている、とはそういうことです。(94ページ)
    ☆便利になるということは身体の存在を忘れてしまいやすくなる。

    ・意識的世界なんていうのは屁みたいなもので、基本は身体です。身体がだめでは話にならない。
    ☆なるほど。健全な心は健全な身体があってこそか…。妙に説得力がある。

    前半と後半では内容が違っていて、途中で区切ってしまうと翌日意味が分からなくなるので、勢いをつけて読まないとならないけど、難しい…というジレンマ。入力出力を繰り返して再読を繰り返すと、きっといいと思う。読み返し本棚に常備かな。お次は「死の壁」を。

  • 「いくら話してもわかってもらえない」「想いがどうしても伝わらない」
    誰もが味わう苛立ち、不快感。それを解くキーワードは「バカの壁」だった!
    「"話せばわかる"なんて大嘘だ」と思ったことは誰にでもあるはず。「バカの壁」こそが、コミュニケーションの断絶を解くキーワードだ。この壁についてわかると、身の回りの話が通じない人の思考がわかる。大人と子供、上司と部下、さらにアメリカとイラクとでなぜ話が通じないのかもわかってくる。誰もがぶつかる人生の問題について、「こんなふうに考えてみては」と様々な視点を提示したエッセイ。

  • 『バカの壁』
    著者:養老孟司


    如何に思い込みに囚われているか?
    如何に考える事を拒否しているか?


    『バカの壁』とは、物事の表面的な今年を見聞きしただけで、分かった気になっている人。

    自分が知りなくない事は自ら情報を遮断してしまう人。


    そういった物事の本質的な事を考えない姿勢を持った人の前に建設されている強固な壁の事を『バカの壁』と喩えている。


    私にはそう感じた。


    NHKの報道は『公平・客観・中立』がモットーである、と堂々と唱えている今年に対して、
    『ありえない。』
    と一刀両断している。



    温暖化についても、原因は炭酸ガス、というという見解に対しても、
    『それは科学的推論であって一つの可能性に過ぎない』と言っておられる。


    炭酸ガスが温暖化の一要因になりうるたいう事については異論はないと思うが、国家レベル、世界レベルであたかもそれが唯一の原因と捉えられ、それに対して予算をつけ、それで解決すると単調に考えている事に対して疑問を投げかけている。


    そういう可能性を考えない事、妄信的に行動する事の危険性に警鐘を鳴らしている。



    しかし批判するだけでなく、人は変われるという救いの手を差し伸べている。


    一本の桜の木をとってみても自分の置かれた状況によって変わってくるという。

    今桜の木を見るのと、『癌の告知』を受けた後に見た桜ではどうだろうか?


    桜の木が変わったのか?
    そうではない、
    自分が、変わったのだ。
    知る事によって変わったのだと。


    癌の告知を受けずとも人間は経験し、勉強し『知る』事によって、新しい自分自身に生まれ変わっている。



    そうった変化は脳の中で起きており、脳の中についても非常にわかりやすく面白く書かれている。


    この本では頭の中に凝り固まった『一元論』から脱却する事で、色々なものの見方や捉え方が出来、『バカの壁』を壊せるという事を教えてくれています。
    http://blog.livedoor.jp/book_dokushonikki/

  • 個性を伸長しようとする教育が叫ばれて久しいが、そもそもそのような教育をしなくとも人間の個性は「身体」に宿っているものであり、本来脳が持つ「共通理解」を目指す志向性を理解し、人の気持がわかるような人間の育成を大切にするべきだという話が頭に残った。万事についてわかったふりをしがちであるという風潮は本書が刊行された当時以上に現在に当てはまる点が多いように思う。ネットで簡単に知識を入手でき、わかったつもりになっているだけの状態で対外のコミュニケーションを取ることの危うさといったらない。身につまされる話だなと思う 。

  • /*/ 「なるほど…」と納得 \*\





     (→タイトルを受けて…)そしてその納得は
    良い意味での諦めへと移行していく部分もあり…

     個人的な感想ですのでお仕着せでは言えないが。

    私の場合は特に…
    性別を問わずして「未経験者」と「経験者」との間で
    生じがちになる思考の違いや、
    「男と女とでの捉え方の相違」、
    物事に於いて「心に掛けるフィルター」
    それ自体が
    人さまざまに異なった色を映しだす…

    といったようなことをひじょうに分かり易く
    展開させ説明されている部分に納得すること頻り。

    馬鹿はしななきゃ治らない?いや、死んだらおしまい。

    要はその前に、
    少しでも相手(異性・異なる性格の人)を
    総括的に捉える手段として、
    「この人は、こうだから無理ないのだ」的なフィールドから
    相手を眺めることができるようになった気がする。

    時にはマンウォッチングのようなものをしながら、
    「短気野郎」「上から目線野郎」
    「常に高飛車にでてくる者」「知ったかぶり野郎」

    そんな方たちと相対する時に、
    養老氏の分析がどこかで大いに役に立っている、
    そんな感じがしてならない。

    ときどき読み返したくなる充実の一冊だ。



    【2015-11-13(Fri) 追記】

    生命の生産、出産、育児(育メンも居られますが、ここでは敢えて度外視とさせて戴いての追記とします。なにとぞ悪しからず)は、女性にのみ神が与えし歓喜と苦痛の試練。
    そこで生じる心身の苦痛は、男性(夫・父親)には男性なりの責任感としてお有りでしょう。

    実質、出産の苦痛はおおよそ殿方にとっては、想像の範疇から脱し得ないものがあるかと。

    ここで、言い添えたいと感じ本日この追記に至ったのは…
    『男女の肉体構造の相違の裾を拡げていくと更に、生まれも育ちも違う人々がこの地球(ほし)で共存共栄していかねばならない訳で…
    想像域で凝り固まった思考を押し通していたのではいけないーーー
    変わってはいけないものと、柔軟に受けとめられる理解力に富むことが、時にとても大切であるということ』

    それを改めて感じている自分が居ることを今宵ここに書き記しておきたかった次第である。

  • “最近の若者は〜”という決めつけている文章に不快を感じた。

    「知りたくない知識に耳をかそうともしない奴に何を説明しても無駄である。」とかいうような文章が多く“なんて口悪いんだろう”と思った。

    しかし、頷ける部分も多々あった。

    「当たり前」「知ってる」と言ってしまったら思考が停止してしまうということには“なるほど”と納得した。知識は積み重ねで沢山吸収していくものなのである。

    又、「私は私」と生きることが大切であり、周りの情報に流されてはいけない。強い意志を持って行動することが大切である。

    文章がすっきりしていて、説得力があるし、面白い。

    でも、こういうタイプの教授にはつきたくないと思ってしまった。

  • 31.10.08.二時間半ほどで読了。色んなところでいろんな人が話してたり感じてることを綺麗にまとめてた印象。もしくはここからみんなが影響を受けていたのか。話しても分からないひとがいるというある種の諦めの理由として納得出来そうだが、そういう人に変わってもらいたい場合、どうしたもんでしょうか?

  • 「サラリ-マンというのは、給料の出所に忠実な人であって、仕事に忠実なのではない。職人というのは、仕事に忠実じゃないとくえない。」という文章は今の日本を端的に表現していると思う。

  • 14年前のベストセラー。
    以前読んだ本で名著扱いされていたので、興味を持ったのがきっかけで借りることに。
    私の中ではこの本は3パート。
    最初の一元論NGパートは、そうそうそう!!!その通りだよ!養老さん!!と膝を100回打ったし、途中の脳のあたりではなんだか村上春樹を読んでる気持ちにさせられ、最後のパートでは、なんだ…この人も結局「昔はよかった」系なのか…とがっかりさせられたりもし…。
    でも、総じていい本だったなと思う。
    最後の4行で、そんな感想を持たされた。
    前書きで著者も書いてるように、あくまで養老さんの考え方で、いろいろあっていい。
    とよくよく考えたら当然のことなんだけど、こういう随筆を読むとたまにそんなことも忘れて不快になっちゃったりもするので、かゆいところに手が届くフォローであったなと。
    いろいろあっていいのだ。
    言いたいことはそういうことだと壁の中で出した私の結論w

  • この本、どうしてそんなに売れたのか分からない。
    言ってることは、ところどころ、そうかと思った。思考停止の一元論化は危ない。他人の気持ちを分かることが大事。分かるということは雑学として知っているのとは全然違う。ガンの告知と同じようなこと。なんでも体を動かして分かることが大事。
    この著者の、もっと分かりやすい別の本を読んだらよかったかも。

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