- Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106100093
感想・レビュー・書評
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私がくれない理由としては
ただ弱いだけなんだ
家族や知人との関係を切りたくにも切れない無力な自分
徹底的な人間になりたくてもどうもなれない無力な弱い自分
そんな自分がどうしようもなく嫌だ。。。
真実を味わい尽くす、絶望を味わい尽くす
味わい尽くせるならまだいいが、味わい尽くせないだろう
限られた存在としての私が
中途半端のまま死んでいく
絶望しきれない、ポジティブになりきれない。。。
「徹底的にならなくていいじゃん、バランスが大切さ」なんて言っても
納得できない。。。分からないがどうも納得できない
鬱陶しい。なんて絶望的
個人は個人の絶望を語れない
言い出した途端 普遍的な絶望、概念としての絶望、他人の思い込みによって勝手に曲げられた絶望になっちゃう。。。
寂しいな詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
自分を変えたくてポジティブに、前向きに、をうたう本を読んでそのように頑張ろうと思っていた矢先、この本を読み、ポジティブにをうたう本とは180度違うことを言っているし過激で衝撃的だったが、現実的で嘘がなく気持ちいい。なにも頑張る必要はない。肩の荷が下り、楽になれた。
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聖書より納得できる
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「どうせ死んでしまう」という当然だけど、誰も言わないこと。
その考えに取り付かれた作者が、自分をごまかすことなく、発明した生き方が本書で紹介される「ぐれる」という方法です。
ごまかさないという強さが、コミカルにすら感じるけれど、説得力を感じ、視野が広くなるような気持ちがしました。 -
社会に従順であることと反抗的であることはどちらも幼い。好きと嫌いはその存在を意識することを前提とする。社会とは一定距離を置いて付き合うのが理想だが、それが不可なら後者でありたい。
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(2004.01.02読了)(2003.07.10購入)
「ぐれて生きよう」と提案している本?
世の中には本人の努力だけではどうにもならないことがいっぱいあります。偶然通りかかったために交通事故に巻き込まれたり、通り魔に刺されたりということがあります。
この人生の理不尽にしっかり眼を向けて生きようということです。
でも世の中では、こういう考え方は排斥されているので、立ち向かうのは不可能なので、上手にぐれよう。
人生を前向きにとらえ、明るく元気に努力することしか認められないので、なじめない人は、不登校、引きこもり、家庭内暴力、幼児虐待等で異議を唱えている。
そういえば、考え方、人生の多様化が言われる割には、価値観がいつの間にか一本化されてしまっているような気がしないでもない。
ということで、後半では、『徒然草』『枕草子』等を引用しながら女のぐれ方、男のぐれ方、若者のぐれ方、中年のぐれ方、老人のぐれ方、を提案しています。
老人のぐれ方では、三島由紀夫の『おわりの美学』を引用し(「死を宣告された癌患者にとって最高最大の夢は、自分の死ぬ時と世界の終わるときとが偶然符合することに違いない。」)、誰か1人ぐらい生物化学兵器とか、水爆で人類をみな道連れに死んでゆこうという人はいないだろうか?と述べています。ちょっとびっくりです。
●ぐれるべき理由
1.もうじき、どうせ死んでしまうこと
2.ひとは不平等に生まれついていること
3.人生は偶然に翻弄されること
4.それにもかかわらず、「明るい顔」をすることが要求されること
5.犯罪をなして社会から葬り去られるだけの勇気はないこと
●作家の分類(ぐれた作家、ぐれてない作家)
(ぐれた作家)兼好法師、松尾芭蕉、夏目漱石、三島由紀夫、太宰治、野坂昭如、倉橋由美子、村上龍、川上弘美、等
(あまりぐれていない作家)清少納言、樋口一葉、石原慎太郎、江國香織、辻邦生、井上靖、新田次郎、司馬遼太郎、大江健三郎、村上春樹、高橋和巳、等
ぐれぶりが予想できるでしょうか?
☆中島義道さんの本(既読)
「ウィーン愛憎」中島義道著、中公新書、1990.01.25
「〈対話〉のない社会」中島義道著、PHP新書、1997.11.04
「私の嫌いな10の言葉」中島義道著、新潮社、2000.08.30
「働くことがイヤな人のための本」中島義道著、日本経済新聞社、2001.02.19
「生きにくい……」中島義道著、角川書店、2001.07.30
「ぼくは偏食人間」中島義道著、新潮社、2001.08.10
「不幸論」中島義道著、PHP新書、2002.10.29
著者 中島義道
1946年 福岡県生まれ
1977年 東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了
1983年 ウィーン大学基礎総合学部修了
電気通信大学教授
(「BOOK」データベースより)amazon
善良な市民たちの欺瞞に満ちた価値観が蔓延する社会が、イヤでたまらない。その価値観から外れている自分のことも、イヤなのだ。といって、犯罪に走ることも、自殺することもできない―。そういう人は、真剣に「ぐれる」しかない。自分の置かれている理不尽をまっこうから見据えて、それを噛み締めながら生きていくしかないのです。「ぐれる」ことこそが正しい生き方だということを、初めて、かつ徹底的に説いた書。