- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106100635
感想・レビュー・書評
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仏教政策が社会経済に果たした役割
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プロテスタンティズムと資本主義を結びつけたマックス・ヴェーバーの論を東大寺建立の立役者である行基が実践していましたよという話。資本主義の定義を明らかにしないままにずるずると進み、微妙な所にも無理やり共通項を見いだす様はまさに牽強付会。締めの言葉も『資本主義の精神のルーツは、日本にもあった…といっても過言ではないかもしれません。』と下手な社会学者のようで、最早研究でも調査報告でもなく論として自壊している。唐突な護憲論がでてくる頃には読者は最早達観し、アルカイックスマイルすら浮かべるだろう。
表題だけはいいのが、ここまでくると釣りでしかない。仏教と資本主義の歴史を結びつける真の一冊が待ち望まれる。 -
[ 内容 ]
奈良東大寺の大仏建立に重要な働きをした行基は、利他の菩薩行を推し進めて、革新的な労働倫理、職業観を創り出した。
これはマックス・ヴェーバーが、西欧の近代資本主義の精神的な推進力としたカルヴィニズムの倫理と相通ずる。
つまりわが国には、八世紀の天平時代、すでに“資本主義の精神”が存在していたのである…。
日本に独自に開花したその源流をたどりながら、資本主義という「哲学」の本質に迫る。
[ 目次 ]
第1章 「天職」という考え方
第2章 最初の宗教改革者・行基
第3章 欧州より早い宗教改革
第4章 日本における「天職理念」
第5章 商人の哲学
第6章 資本主義の運命
第7章 二十一世紀の資本主義
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[ 参考となる書評 ] -
最初ずっと宗教革命のことばっかり言ってるから騙されたかと思った笑
行基ってあんなにすごかったんだ。 -
マックス・ウェーバーが指摘したプロテスタントの自律と勤勉が近代資本主義を成した逆説に倣って、日本仏教(特に東大寺大仏建立を指揮した行基)にも勤勉さが仏に救われる道であるとした教えがあることを指摘する。