団塊老人 (新潮新書 77)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106100772

作品紹介・あらすじ

いわゆる「団塊の世代」は、あと二、三年後に日本中到るところで続々と定年を迎え、年金生活者に変わる。この大きな塊は、単なる無為徒食の群れと化し、日本の国力を疲弊させ、後続世代のお荷物となるだけなのか。自らも団塊世代である著者は、団塊への愛情をこめて、団塊とは何だとまず問い掛ける。そして、同世代が明るい老後を迎えるにはどのような気概と手立てが必要かを説く。同世代に向けた心からのメッセージ。

感想・レビュー・書評

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  • 団塊の世代は、今73-75歳くらいで、後期高齢者に移行中です。これから団塊老人の時代が本格化します。団塊老人は、今こそ、この本を読み、自分たちがどう生きるか、じっくり考える時なのです。
    https://www.honzuki.jp/book/309396/review/278120/

  • 38191

  • 1948年生まれ、三田誠広 著「団塊老人」(2004.7)、面白かったです。著者自身が団塊の世代だけに、説得力があります! 団塊の世代を真面目な努力家、素直な楽観主義者、そして、ある意味傲慢にして不遜とは概ね合ってるような(^-^) 貧困の体験が貧乏に対する恐怖(トラウマ)になっているは頷けます。経済停滞は団塊の世代の高齢化が原因と説き、この不況は団塊の世代が生きている限り続くとの予想を。堺屋太一氏の「85歳で国家保障(貯蓄は不要)」論を採用されれば、高齢者の消費は促進すると!確かにそうでしょうねw。

  • [ 内容 ]
    いわゆる「団塊の世代」は、あと二、三年後に日本中到るところで続々と定年を迎え、年金生活者に変わる。
    この大きな塊は、単なる無為徒食の群れと化し、日本の国力を疲弊させ、後続世代のお荷物となるだけなのか。
    自らも団塊世代である著者は、団塊への愛情をこめて、団塊とは何だとまず問い掛ける。
    そして、同世代が明るい老後を迎えるにはどのような気概と手立てが必要かを説く。
    同世代に向けた心からのメッセージ。

    [ 目次 ]
    第1章 団塊の世代の傲慢と不遜
    第2章 団塊の世代がバブル経済を推進した
    第3章 年金には税金を投入せよ
    第4章 生き抜くための老後の哲学
    第5章 子供と親にお金を使わない
    第6章 妻に嫌われない方法
    第7章 専業主婦にとっての定年
    第8章 肩書きを捨て、裸の人間に
    第9章 団塊の世代の老後は明るい

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    [ 参考となる書評 ]

  • 久しぶりに出会えた快著と言える。

    タイトルから本書に対して私が予想していた内容は、団塊世代が老いていくにあたって生じる社会的な歪み、そしてそのあおりを食らう若年世代のシナリオを、団塊世代を批判する立場で描くものと思っていた。

    しかし、これがまったく逆であったのだ。

    自らも団塊世代にあたる著者は、この世代のこれまでの生き方を冷静に振り返る。そして、「旧来の枠を壊すことこそ正義」と思い込んでいたこの世代が、実は帰属意識がきわめて強く、高度経済成長の中で安定した雇用を得ることで思考停止に陥ったと総括する。こうした部分は批判的ではあるが、時代の過渡期を生きたことで、人生とは何か、社会とは何か、といった大きなテーマを熱心に議論した、また議論できる世代として評価する。

    そして今後の日本においての団塊世代の生き方に言及するのである。
    親を施設で介護する、子どもとはきちんと距離を置く、自らの居場所を確保し、リタイア後こそ自己研鑽にはげむべし、と。

    人数の多いこの世代が元気に活動することこそ、経済的にも需要を生み、お金は市場に流れ、あらたな雇用を生むことにつながる。子どもにお金を残そうなどと言って貯め込んではいけない。自分のやりたいことに没頭し、自分自身が人生を楽しみ、深めるべきだ、お金は使い切れ、というのである。

    この意見に私は大いに賛同する。

    ボランティアや、会社を起こして社会貢献をするのもよい。徹底して趣味に生きるのもよい。旅行に出かけ、各地の歴史や風俗に出会うのもよい。老人が明るければ、それを見る後進の世代も明るい気持ちになれるというものだ。

    文章も非常によみやすい。さすが芥川賞作家である。本書はまさに団塊世代のバイブルとなってほしいものであるし、そのほかの世代にも、団塊世代を理解する資料として、そして人生の指南書として多くの人に手にとってほしい。

  • 所々、不快になる。

  • 団塊について少し分かりました。
    自分のときは希望がない…

  • 子供はあくまでも子供であって、わたしそのものではありません。子供というのは、わたしと妻の遺伝子が混ざり合うことで、この世に誕生したわけですから、半分ぐらいはわたしの遺伝子が伝わっています。だとしても、子供は独立した人格を持っているのですから要するに他人です。   自分の子供を他人と思うなどいうことは、なかなか難しいことかもしれませんが、子供はいづれ親から独立して、自分の人生を歩み始めるのです。親離れできない子供は困ったものですが、子離れできない親というものも、何とも困ったものというしかありません。   アブラハムは我が子イサクを生け贄に捧げることで神と契約を結び真四tあ。その結果、後の世にモーゼという予言者が現れて、神より十戒を賜ることになります。またダビデという偉大な王が出現してユダヤ王国の繁栄をもたらしました。このアブラハムの契約を、旧い契約すなわち旧約と呼ぶのに対し、イエスは自らを犠牲にして、神との間に新しい契約を(新約)を結んだとされています。  本来の仏教は一切が空であるという世界観によって、心の安らぎをもたらそうとするものです。

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著者プロフィール

(みた・まさひろ)小説家、武蔵野大学名誉教授。1948年生まれ。1977年、「僕って何」で芥川賞受賞。主な作品に、『いちご同盟』、『釈迦と維摩 小説維摩経』『桓武天皇 平安の覇王』、『空海』、『日蓮』、『[新釈]罪と罰 スヴィドリガイロフの死』、『[新釈]白痴 書かれざる物語』、『[新釈]悪霊 神の姿をした人』、『親鸞』、『尼将軍』、『天海』などがある。日本文藝家協会副理事長、日本文藝著作権センター事務局長も務める。

「2022年 『小説集 徳川家康』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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