電波利権 (新潮新書)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 378
レビュー : 55
  • Amazon.co.jp ・本 (186ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106101502

作品紹介・あらすじ

「電波」という観点から見ると、テレビ局はとてつもない「既得権益集団」である。タダで貰った電波を無駄遣いする、電波利用料を携帯会社にツケ回す、政治家に媚を売り新規参入を妨害する、ほとんど無意味な「デジタル化」を進めてインターネット放送を潰す…。公共財であるべき「電波」が私物化されているのだ。「電波利権」の驚くべき構造を描き出し、「電波開放への道」も提言する論争の書。

感想・レビュー・書評

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  • <第10章 電波社会主義を超えて>p176
    無線通信の発展をさまたげるボトルネックは、技術ではなく周波数を政府が割り当てる社会主義的な制度にある。このため電波が政治と密接にむすびつき、既得権が強く守られる一方、新しい技術には実用性の低い帯域しか割り当てられない。いってみれば、都心に平屋建てのバラック小屋がたくさん残っているのに、それを立ち退かせる山奥の不便なところに高層ビルを建てているようなものだ。
    こうした非効率性は世界共通の問題だが、日本の場合はとくに政府と業界の「談合」的な体質が強く、携帯電話やデジタル放送への参入なども既存企業に偏っている。免許申請の際も、「一本化調整」によって免許の数と申請者数が一致するため、書類審査さえ必要ないことが多い。さらにテレビ局も新聞社もこの談合の輪に入っているため、アナアナ変換への国費投入のような疑問の多い政策についても、ほとんど報道すらしない。

    【電波を政治から解放せよ】p186
    ブロードバンド時代に価値を生み出すのは、いま放送局がもっているコンテンツと、それを創造する制作能力や編制能力なのである。放送局がその流れに抵抗しても、ライブドアや楽天が試みたように、企業買収で力関係は変わるかもしれない。

  • 電波というと技術的なものが多い印象があるが、本書は電波の認可などの政治的・経営的な権利問題を簡単な技術解説とともに著した本。2006年と地デジ放送前などの現状に比べて少々古いが、その歴史などは興味深いことだらけである。

    内容としては、電波の技術的な基本や日本の田中角栄による認可制度の確立、ハイビジョンや地デジ技術、NHKの問題、携帯、無線ラン、電波オークション等の開放、通信と放送の共存などであり、当時としては行政などの密室会議での権利に群がる構図を表している。

    今となっては、web上で改訂版も読めるようなので、機会あれば読んでみたい。

  • 電波利権がこんな昔からあったとは、よくよく考えればそうなんだが、想像にもしていなかった。
    確かに50年以上もの間、再編のない業界はある意味ではすごいことだが、時代にそぐわない中で、よくも放置、いや目をつけられずにいたなぁーと感心。
    意図的にそうされてきたとしか言い様のない大きなテーマだと思う。
    ただ、本書は技術的な話も一部あったので、そこらへんはあまり楽しくはなかったが、現状の大きな問題点に触れられたことは意義のあることだと思う。

  • 文字通り、電波にまつわる(主にテレビ放送とモバイル通信の)利権について書かれた著。
    携帯電話の料金が高い一因は、不当に高い電波利用料にある、ということを喝破している。

  • これは、結構面白かったね。盲点でした。

  • 「仙台じゃ、なんでこのアニメが放送されてないの? どうして全国で放送しないの?」という子供の頃の疑問に答えた本。

  • 頭に入りづらい、ツン読。

  • 電波行政は旧態依然としているなあ。

  • まもなくアナログ放送が終了する。では、何故終了日が2011年7月24日なのか。こんなに不合理でご都合主義的に決められていたことに驚愕。メディア業界こそ護送船団方式で保護された日本の病理。

  • 電波総論・各論が背景とともに書かれている

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