不動心 (新潮新書)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 1197
レビュー : 224
  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106102011

作品紹介・あらすじ

どんな技術やパワーよりも、逆境に強い力、挫折を乗り越える力を持った選手になりたい-。左手首骨折という選手生命を脅かす大怪我から、見事な復活を遂げた松井秀喜。その陰には、マイナスをプラスに変える独自の思考法があった。コントロールできることとできないことを分ける、悔しさはあえて口に出さない、七割の失敗と上手に付き合う…等々、戦い続けるなかで身につけた松井流「心の構え」を初めて明かす。

感想・レビュー・書評

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  • 甲子園で連日、熱戦が繰り広げられている。
    今年は100回の節目で、かつて活躍した選手によるレジェンド始球式など話題はつきない。
    酷暑の中で試合させることの是非や商業主義など課題も多いけれど、ふらっと球場に足を運び、夏空の下、頬に風を感じながら、高校生のひたむきなプレーを見られる楽しみは何物にも代えがたい。

    本書は、レジェンドのお一人、松井秀喜さんによる著書。
    書かれたのは2007年で、松井さんがまだ現役、前年に左手首骨折という選手生命を左右する大けがをされたころだ。

    圧倒的な素質、才能の陰で忘れがちになるけれど、松井さんの野球人生は、5打席連続敬遠や膝のケガ、NY移籍後のバッシング、手首の骨折と、通常人であれば心折れる出来事の連続だったことに気づく。
    そうした逆境でも、「人間万事塞翁が馬と受け止める」「コントロールできることとできないことを分けて、できることに集中する」という姿勢で向かわれるが、最初からそうではなかったという。

    勝負しないピッチャーをにらみつけ、バットを放り投げるといった態度もままあった。そうした折、高校時代の恩師はじめ指導者の方々が松井さんを注意し諭す。曰く「日本を代表する選手になろうとしたら、知・徳・体がそろわないとだめだ」「王選手は敬遠され勝負されなくてもバットを静かにおいて一塁に走った」云々。

    一貫して感じ取れることは、そうした指導者の言葉を自らの肥やしにしようとする「素直さ」と、自分一人のことでなくチームや裏方さん、ファンのことを思ってプレーする「利他」の心構えだ。

    齢を重ねると、えてして自らの経験に固執し、素直さを失ってしまう。自らが背負うものばかりに目がいって、周囲への感謝、周囲に貢献する気持ちを忘れがちになる。

    松井さんにはとても及ばないけれど、他人の意見を聴く素直さと、周囲への感謝を忘れないようにしたい。

  • 言わずと知れたメジャーリーガー、世界のゴジラ…松井秀喜の著書です。

    2006年に手首を故障したときのことを振り返って、逆境に打ち勝つ方法や挫折を乗り越える方法などを明かした本です。

    内容的には怪我をいかにして乗り越えたか…というところが中心ですが、恩師 長嶋茂雄への想いなどが書かれています。

    松井秀喜ファン、野球ファンにはいい本ですね。

    僕が一番気にいったところは、星稜高校のベンチや室内練習場に飾られているというこの言葉。

    「 心が変われば行動が変わる。

      行動が変われば習慣が変わる。

      習慣が変われば人格が変わる。

      人格が変われば運命が変わる。 」 

    自分の運命を変えるためには、まずは心を変え、行動を変え、習慣を変え、人格を変えるというプロセスが必要ということ。

    簡単に人は変われないけど、習慣や人格を変えていければ持続的に人間は変わることをできる!

    ということでしょうか??

  • これは松井が今までどんな思いで野球や人生を送ってきたまるっとわかる本となってます。幼少期の話から甲子園で連続敬遠をされたときの気持ちなど、あまりテレビでは自分の気持ちを表にださない松井の考えがかなり見れてこの人はこんなことを考えて野球をしてたんだととても関心しました。

  • 平易な文章で書かれているが、松井秀喜の真摯な人柄が行間から感じられる。人生の中でいつも心に留め置きたいと思えるような言葉も書かれており、清清しい読後感を得られた。

  • テレビで見る松井選手はあまり表情を変えないので
    冷静な人なんだなと思ったが、それを表に出さない所
    がさすがだなと思いました。僕はどちらかというと、嫌
    なことがあると、考えこんでしまうことがあるので、松井
    さんの書いてあることがすごく参考になりました。完璧
    な人生なんてないってことは分かってるけど、少しでも
    パーフェクトな人生にしたいと思いました。

  • 借りた本。
    結局、プロで通用する、または大成する選手は
    メンタルが強い、とつくづく思う本。

    こんな風に大好きなことを仕事にするのが
    本来Happyだなぁって思います。

    Aug 2009

  • ホームランバッター・松井秀喜。
    多くの人は彼を強い男と勘違いしている。
    いや、確かに強い男ではある。
    しかし実際は我々凡人となんら変わり映えのしない男なのだ。
    彼の左手首の骨折を元に展開される松井の自伝書。
    挫折を経験した、大リーガー松井の心境がヒシヒシと伝わってくる本書は私のおススメの一冊。

  • 一流の野球選手としてだけでなく人として本当に尊敬できる人だなぁと本書をよんで心から感じました。

    ・悔しさは過去ではなく未来にぶつける。
    野球とは失敗のスポーツであるから打てないときがあるのは当然。悔しさに縛られるのではなくそこから何かを学び次のチャンスにつなげる。

    ・人の心をコントロールすることはできないが、動かすことはできる。
    打てないときに観客が自分を批判することはコントロールできないけど、自分ができること(一塁までの全力疾走)をしっかり行うことで観客の心を動かすことはできるかもしれない。

    「努力することは才能である」と語る松井選手ですが、それができるのも上記のようなしっかりとした考えをもっているからこそ実行できるのだと感じた。

  • 本からその人が見える。
    努力をし続ける真面目な考え方が印象的かつ感動的。
    この本で彼のことが好きになった。

    以下レバレッジメモ

    会社勤めをしている友人と話していても、自分の仕事や会社に誇りを持っている人と、そうでない人がいます。一概には言えないでしょうが、誇りを持っている人の方がすばらしい仕事をするような期がします。それは会社に依存する、独立心がないという意識とは違うと思います。それを守るために必死に戦える。それが誇りだと思います。
    悔しさは胸にしまっておきます。そうしないと、次も失敗する可能性が高くなってしまうからです。コントロールできない過去よりも、変えていける未来にかけます。そう思っていなければ、失敗とはつきあっていけません。プロ野球選手として毎日、毎日、試合に出続けられません。何しろ、成功より失敗の方が多い職業ですから。腹が立ったり、不満が出てきたりするのは、仕方がありません。思ってしまうのだから、自分に求められない。でも、口に出すか出さないかは、自分で決められます。そこに一線を画した方が自分をコントロールできるような気がします。
    山下監督に教えられたことがあります。ホームラン世界記録を持つ王貞治氏はどれだけ四球責めされても、一度もバットを投げたことはないと。表情一つ変えずにバットをそっと起き、一塁へと歩いて行ったそうです。僕は王さんの現役時代の記憶はほとんどありません。でも、その話を聞いて「かっこいい」とおもいました。バットを投げつけて、投手をにらみつけるよりも格好いいと思うし、相手への威圧感もあるように思います。王さんは、どれだけ四球責めをされても、唯一の好球を逃さずホームランにしたそうです。王さんの偉大さはホームランの数だけではなく、その内容にもあるのでしょう。少しでも、その域に近づきたいと思っています。
    そんなときに支えてくれた言葉でした「努力できることが才能である」。試合に負けて、打てずに悔しいとき、素振りをしながら、父が書いてくれた紙を見つめました。この言葉が、僕の希望でした。
    素振りには思い出がたくさんあります。中学時代、試合に負けて家に帰りました。とても悔しくて、家族と話していたら泣いてしまいそうでした。涙をみられたくないので自分の部屋にこもって、しばらく泣いていました。そのとき思ったんです。「もう負けたくない」ならば何をするか。考える必要はありません。練習をするしかありません。明日から、また厳しい練習をがんばろう。「もう負けたくない」いや、明日からではなく今からだ。いてもたってもいられず、部屋の中で泣きながらバットを振りました。もしかするとそのとき、一晩寝てしまったら、悔しさを忘れてしまったかもしれません。しかし、泣きながらバットを振った思いは、そう簡単に消えてなくなりません。
    山下監督には、野球だけではなく、人生の指針となるような言葉も教えてもらいました。星陵高校の一塁ベンチや室内練習場にはこんな言葉が掲げられていました。
    心が変われば行動が変わる
    行動が変われば習慣が変わる
    習慣が変われば人格が変わる
    人格が変われば運命が変わる

  • 小さい頃から松井秀喜は好きです。きっと男にモテるタイプなんだろうなw
    その松井がジャイアンツ時代、メジャー時代に感じていたことや考えていたことを赤裸々に告白しています。
    淡々とプレーをするようにみえるが、常に自問自答し、悩みながらもそれを受け止めて乗り越えてきている姿に驚かされた。
    「どんな場面でも自分の気持ちに正直であるのがいいとも思いません。しかし、自分の素直な気持ちを確認する作業は必要であると思います。」という一節が印象的。

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