愛子さまと悠仁さま: 本家のプリンセスと分家のプリンス (新潮新書 230)

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  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106102301

作品紹介・あらすじ

四一年ぶりの男児でも、ここまで違うものなのか。皇室にはどこよりも、生まれた家の違い、男女の差が歴然と存在していた-。名づけ親、儀式の内容、ボディーガードの数、一家の予算、皇居を訪ねる際に通る門…。何から何まで、愛子さまと悠仁さまでははっきり異なる。その「立場の差」が意味するものとは何か。現役の宮内庁担当記者が、五歳違いのおふたりの成長から読み解く平成の皇室、その未来。

感想・レビュー・書評

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  • 父が貸してくれた本。
    自分じゃ絶対手に取らないタイプの本です。

    現皇室典範では皇位継承権がないのにもかかわらず皇太子家(執筆当時)に生まれた愛子さんと、同じように天皇の孫(執筆当時)でありながら、なおかつ皇位継承権を持ちながら、宮家に生まれたというだけでいろいろと差をつけられている悠仁くんについて、多くの視点から比較し憤慨している著者。

    勉強不足の若手ライターが書いた本なのかと思いきや、現役の宮内庁担当記者だそうで、だとするとこれはたちが悪いなあと思った。

    今後のことはさておいて、今現在(いや、執筆当時)、皇太子家と宮家は差をつけねばならないでしょう。
    例え兄弟だとしても、今は立場が違う。
    全ての宮家に皇太子家と同じだけのお金を費やせと?税金から?
    または皇太子家は宮家と同程度の予算で賄えと?
    それはそれで私はいいけど、対外的に格好悪くないの?
    国民は納得するの?

    違うの。
    悠仁くんは将来天皇になる身なのだから、もっと予算も人材も皇太子並みに使ってお育てせよってことなの。

    でも皇室典範を変えるとも変えないとも決まっていない現状で、それはなかなか出すぎた行為だよね。
    というか、そういう声が出て、周囲も本人も勘違いすることがないように差をつけているのだと思うのだけど。
    クーデターが多発した昭和の初め、陸軍では昭和天皇より秩父宮でという声が多かったというのもあって、兄弟といえども立場の違いを明確にすることが大事だと、そういう経緯を現役宮内庁担当記者が知らないわけはないだろうに、こういう本を書くのか。

    差別社会の究極が天皇制なわけで、家格による差別はいけないというのなら天皇制は成り立たないでしょう。

    今の皇室典範の変更をしないというのなら、愛子さんも、悠仁くんのお姉さん二人も宮家からいなくなり、悠仁くんのお嫁さんは100%男子を生まなければならないということになる。
    今後の安定のためには2~3人産んどいてくれればなお良し。
    そんな条件の人のところに嫁ぐ勇気のある人と相思相愛になれればいいですが。

    本当に天皇制が今後も必要なのか。
    どうしても男系男子じゃなければいけないのか。
    最新の科学技術を駆使して人工授精というわけにはいかないのか。
    いろんな角度からの議論が必要と思います。

    「伝統が!」という意見があることは重々わかっておりますが、側室制度をなくした時点で伝統よりも時代の流れを取ったのだから、もう「伝統」だけを錦の御旗にする必要もないと思うのだけど。

  • なんか何を結局言いたいのかよくわからんかった。
    秋篠宮家よりだけど、
    とってつけたようなまとめとか鼻に付く。

  • 思っていた以上に、東宮家と宮家では待遇と体制に差があるものなのだなあ。
    おしるしが、生まれた時に既に皇太子だった場合は文字になるというのも、初めて知った。

  • 4冊目。

    前に天皇について少し読んだので、皇族について少し知りたくなり、読みました。

    天皇や皇族が何なのかわかっていない…

    国の決まりとしては、天皇は象徴ということになっているみたいです。私の印象としては、これは、

    •何かに定めないといけない
    •宗教をまきこんだものにしないといけない

    ということで、当てる言葉に困り、苦し紛れに使っている感じがしました。

    だって、祈るのがお仕事なんですよね?
    天皇制を伝統としてこのまま守りたいと思っているのは、神道で偉い人だからですよね?

    そんな気がしました。
    著者の意図はわかりませんが。

    印象的だったのは、内掌典という人々は水道の栓を清いか清くないかでいうと、清いとしていること。清いとは血などで汚れていないことらしいです。
    なので、ケガレているとされる手では栓をひねらず、手の甲で押しひねり、水をだすとのこと。

    昔は水道はなかったはずです。たぶん…。なので、水道ができた後で決まったことのはず。
    今までに無かった決まりをつくったことになります。

    何もせずに見ていると、天皇制は行き詰まる可能性があります。
    なら、ここでも、新たに何か決まりをつくるか、現在の決まりを変えてもいいのではないでしょうか?
    他に影響されるのものがたくさんあったとしても。

    行き詰まってしまったけど、今までと同じ決まりを守りたいというときは、天皇制廃止という選択もあるでしょうし。

    どれが誰または何にとって、どういいのかはわからないままです。
    もうちょっと考える必要があるみたいです。
    私が考えている間に国としては決まっているかもしれませんが…

  •  「皇室」については、以前は「菊のカーテン」ともよばれるほどに世間から隠されたものであったが、現在はそうもいかずにだいぶ開かれてきているのではないかと思い、本書を手にとってみたが、どうも本書の「愛子さまと悠仁さま」についての「格差」(?)への不満のスタンスには違和感を持った。
     そもそも「天皇制」が「血脈と伝統」によって構成されている以上、「本家」と「宮家」に格差があるのは当たり前ではないか。
     本書は「本家のプリンスセス」と「宮家のプリンス」との待遇の差をいろいろとあげて、疑問を呈しているが、その疑問を正当化する主張は見当たらない。
     著者は、皇太子家の「東宮職は50人の人員を誇るが、秋篠宮ご一家の担当者は、わずか10人あまりしかいない」と嘆いているのであるが、「皇太子」は、「次期天皇」と定められた公的な職業なのであるから、補佐する人員が多いのは当たり前ではないかとも思える。
     本書にはその50人の担当者の役目の記載はないが、宮中行事関係の担当者も当然はいっているのではないか。
     むしろ、公的な役目がすくないであろう秋篠宮ご一家の担当者が10人もいることのほうに驚く。
     著者は「産経新聞社」の宮内庁担当者であったのであるから、当然「皇室」の内情には相当詳しいのだろうが、本書でそこを充分に紹介できているとは思えない。
     平成16年の皇太子のいわゆる「人格否定発言」は、当時日本国民に大きなショックを与えた。
     その発言を生み出した「皇室内の背景」はいまだに明らかになっていないが、結婚時に雅子さまに「一生全力でお守りします」とプロポーズした皇太子である。皇太子が、自らの誓約と皇室内部の何らかの軋轢との狭間で、ギリギリの選択と発言をしたようにも思えたが、その後、現天皇や秋篠宮からも支持を得られず、沈黙したようにも見えた。
     それらの日本国民であれば誰もが知りたいであろう皇室の内実についての切り込みも本書には全くない。
     皇室には「伝統」や「国民の支持」などの素晴らしい財産と共に、一般からは理解しにくい様々な「古い慣習」もあると思われるが、これらへの指摘もジャーナリズムの責務であろうと思うが、本書にはそれも見当たらない。
     批判精神を持たないジャーナリズムに、価値はあるのだろうか。本書は残念な本であるとおもう。

  • 改めて女性宮家や女系天皇の可否について考えさせられる。
    本書では旧皇族方や、遠縁ながら(遠縁という用語の使い方がここで正しくない事は承知している)天皇の血を引く家についても触れられていた。
    旧皇族の復帰が良いと思う自分にとってはいい勉強になった。
    女系天皇はどうも、違和感がある。

  • 天皇家・東宮家と宮家の違いがトリビア的につまっていて面白い。皇太子家と秋篠宮家のどちらに肩入れしているわけではないけれど、たぶん著者は秋篠宮家の方が好きなんだろう。記者として、秋篠宮家の方がフランクさや柔軟さの点において取材しやすいことがあるんだと思うけど。■ただ、東宮家と宮家の違いを現代の感覚で「違和感がある」というのは宮内記者にしては浅すぎやしないか。二千年の伝統を無視して、ここ数十年の感覚で物事を論じるあさはかさよ。

  • 皇室担当記者が、皇室のこぼれ話や未来像を若きプリンセスとプリンスを中心に綴った本。
    皇太子家(本家)なのに継承権のない愛子さまと、宮家(分家)ながら継承権をもつ悠仁さまの間には、予算や待遇やしきたりにいろいろな差異がある。明言は避けているが、悠仁さまにも、もっとリソースを充ててあげようよ、という著者の愛情が垣間見られる文章。最後のほうで、男系/女系の継承問題にも触れているが、これについては、論点の簡単な整理をしているだけで、著者自身が明確なスタンスを示しているわけではない。ちなみに、旧宮家には天皇の血を引く男子がいたり、旧宮家以外にも華族にも男系男子がいるらしいとのこと。
    いずれにしても、将来、愛子さま悠仁さまの間での皇位継承バトルが起きてはならないという著者の願いには同感。日本の象徴として重いテーマにも関わらず、「二人が結婚すれば良いんじゃね」という卑俗な思いもよぎった軽い読み口だった。

  • かゆいところに手が届く新潮新書。
    人選もうまいんだろうな、専門家すぎない、膾炙して伝えられる人選をしているよなぁ。
    このテーマもやっぱり、ちょっと気になるもんね。
    切り口一つできわどくもなるけれど、皇室入門書として面白く読みました。

  • [ 内容 ]
    四一年ぶりの男児でも、ここまで違うものなのか。
    皇室にはどこよりも、生まれた家の違い、男女の差が歴然と存在していた―。
    名づけ親、儀式の内容、ボディーガードの数、一家の予算、皇居を訪ねる際に通る門…。
    何から何まで、愛子さまと悠仁さまでははっきり異なる。
    その「立場の差」が意味するものとは何か。
    現役の宮内庁担当記者が、五歳違いのおふたりの成長から読み解く平成の皇室、その未来。

    [ 目次 ]
    第1章 皇太子家と宮家
    第2章 女の子と男の子
    第3章 宮内庁病院と愛育病院
    第4章 愛子さま「語録」と全活動データ
    第5章 プリンス誕生のドラマ
    第6章 赤誠の皇宮護衛官たち
    第7章 しつけから帝王学へ
    第8章 恋人選びと結婚
    第9章 結婚の儀
    第10章 皇室典範をめぐって

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 一個人としては、女系天皇に賛成したい。

  • 本家のプリンセス愛子さまと分家のプリンス悠仁さま、皇位継承問題は難題です。
    ただ、早めに決めてあげることも大事なことだと思います。
    私自身としましたら、現行皇室典範どおり、悠仁さまが皇位を継承され、愛子さまは宮家を創設されるのが相応しいのでないかと思います。
    有識者だけで話し合っても決めるのは難しいでしょうね。
    陛下のご意向をお伺いするのもひとつの方法だと思います。

  • 階層はあっても階級のない日本社会。いいえ、此処だけには階級があったのでした。
    同じ階級に属す人が少ない社会は生きづらいところだと思います。

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