日本語の奇跡―「アイウエオ」と「いろは」の発明 (新潮新書)

著者 :
  • 新潮社
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レビュー : 19
  • Amazon.co.jp ・本 (185ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106102448

作品紹介・あらすじ

「五十音図」に代表される論理的な「カタカナ」、いろは歌に代表される情緒的な「ひらがな」、そして中国から渡来した漢字。これらを巧みに組み合わせることで、日本人は素晴らしい言葉の世界を創り上げてきた。空海、明覚、藤原定家、行阿、本居宣長、大槻文彦…先師先達のさまざまな労苦の積み重ねをわかりやすく紹介しつつ、これまでにない視野から、日本語誕生の物語をダイナミックに描く。

感想・レビュー・書評

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  • <目次>
    序章   「ひらがな」と「かたかな」
    第1章  国家とは言葉である
    第2章  淵源としてのサンスクリット語
    第3章  万葉仮名の独創性
    第4章  『万葉集』が読めなくなってしまった
    第5章  空海が唐で学んできたこと
    第6章  「いろは」の誕生
    第7章  仮名はいかにして生まれたのか
    第8章  明覚、加賀で五十音図を発明する
    第9章  藤原定家と仮名遣い
    第10章  さすが、宣長!
    終章   素晴らしい日本語の世界

    <内容>
    日本語の表記の話。ルーツはサンスクリット語にあり、「いろは」から「あいうえお」になっていったのもそこにつながるという。小冊子なので、”ゐ””ゑ””を”の消えていった過程の話はさりげなくしか書いていないが、江戸時代には読めなくなっていたとか、それを本居宣長が解明していった話(解明するためにさまざまな本を校訂していった話は想像するにすさまじいが)とか、空海の話(お経がらみはよくわからなかった)とか、歴史と国語には密接な関係があるんだと、今更ながら納得!

  • 卒論用参考文献(仮)
    サンスクリット語を漢字であてた経験が万葉仮名の発明に繋がった、という点が興味深い。50音表の成立も中々。
    日本の言語文化は外の文化との相互作用でより深められていったのだと感じる。

  • 勉強になりました。

  • すでに読み方などわからない上代特殊仮名遣いがどのような発音であったかというのは、中国で漢字の発音を漢字で表現する反切法で使っている漢字の発音仕方がわかるかららしい。
    本書は、ひらがなカタガナの50音表がどのように成立していったかを説き明かしつつ、日本語の中でのかなの果たした役割をといている。
    かなの確立には、仏教でのサンスクリット語による経文解明が大きな役割を果たしたようである。50音表もサンスクリット語の発音体系に基づいて作られたとする。

  • 「いろは」「あいうえお」「漢字」という3種類の文字を使う日本人は素晴らしいのだと思う。海外のモノを真似して使う。これは発展には重要だが卑怯と思われてしまうこともある(例えば韓国、中国への技術流出、著作権問題)。しかし、私たちの祖先はそこに日本独自のものを吹き込んでいった。そうした努力と国を思う気持ちが今私たちがしゃべっている日本語だ。
    なんかちょっとゾクッときますね。

  • J長お勧めで借りて読んだところ、かなりの大ヒット!薄い新書ですが、
    個人的にはツボだらけでした。なかでもハイライトは、サンスクリットの
    音をそのまま漢字に当てはめる(波羅蜜とか)という発想が、漢字→
    万葉仮名につながったというところ。その後試行錯誤を経て、カタカナ
    とひらがなを開発し、日本語は独自の記述システムを獲得していった。
    そして、それが今も続いている。われわれの感性の根幹には、万葉の
    頃からの感性がこびりついているわけだ。本居宣長は、その本質を、
    「唐心」の対極として、「やまとごころ」「もののあはれ」に見出した。
    まだ文字がない頃の「やまとごころ」「もののあはれ」はどんなもの
    だったのだろう?想像するしかないのと同時に、確実に自分のなかにも
    息づいていることを思うとなかなかこれはすばらしい。日本人の
    「単一民族神話」とかいうことはこの際横に置いておき、(「美しい
    日本語」ではなく、)「日本語」の美しさは否定する必要もない。
    鈴木孝夫先生が「日本語を武器に世界へ出よ」というようなことを
    おっしゃっていたが、そのことも真剣に考えてみたい。

  • 歴史に深入りしすぎてちょっと散漫になってしまった印象。内容をもっとアイウエオといろはの成立に絞って欲しかった。

  • もともと書き文字がなかったところに中国から漢字を輸入し、しかしそれでは日本で話されていることばをすべて書き記すことはできないので、サンスクリット語の音を漢字で筆記する方法に倣って万葉仮名が使われるようになり……と、文字の歴史を辿りなおすことができる本。入門書としては手ごろでよいと思います。

  • 駆け足で表面をさらっとなぞった感じ。章のひとつひとつをもっと掘り下げていくと面白そうだ。
    本居宣長はあまり好きではないけど、見直す契機になった。

  • 漢字の伝来から、平仮名・片仮名の発明、いろは順からアイウエオ順への変遷など、日本語の歴史を網羅的に学べる。

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著者プロフィール

1963年、長崎県に生まれる。大東文化大学文学部教授。フランス国立社会科学高等研究院大学院に学ぶ。ケンブリッジ大学東洋学部共同研究員などを経る。
著書にはベストセラー『語彙力がないまま社会人になってしまった人へ』(ワニブックス)をはじめ、『文豪の凄い語彙力』『一字違いの語彙力』『頭のいい子に育つ0歳からの親子で音読』『ステップアップ0歳音読』『いい子が生まれる 胎教音読』、監修に『頭のいい一級の語彙力集成』(以上、さくら舎)などがある。

「2021年 『文豪の名句名言事典』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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