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Amazon.co.jp ・本 (192ページ) / ISBN・EAN: 9784106103230
感想・レビュー・書評
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「野党を引きずり落として政権交代することが目的とはっており、政党として目指すべき姿がなかった」
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野田総理の民主党政権獲得前の著書。野田総理の政治理念を知っておくために読んだ。自衛官を父に持っていた影響もあり、どちらかというと保守・親米である。杜撰な外交を展開した鳩山氏と比べれば、ひとまず安心できると言える。
しかし財政についてはどうだろうか。消費税増税の前に、特別会計を大幅縮小し(31特別会計のうち24を廃止)無駄をなくすことを上げておきながら、現実問題、民主党はそのような政権運営ができていない。
2012.08.25 ブログ記事に引用
http://naokis.doorblog.jp/archives/51805408.htmlhttp://naokis.doorblog.jp/archives/51805408.html -
(2014.12.21読了)(2013.01.23購入)
副題「-政権交代に大義あり-」
2007年7月29日に行われた参議院選挙で、民主党が参議院第1党となりました。
2009年8月30日に行われた衆議院選挙の結果、民主党が308議席を獲得し、民主党政権が誕生しました。この本は、その少し前に書かれたものです。
9月16日、鳩山由紀夫内閣発足
2010年6月8日、菅直人内閣発足
2011年9月2日、野田佳彦内閣発足
12月16日、衆議院選挙で、民主党57議席となり政権は自民党へ
2011年8月に行われた民主党代表選挙で、野田さんが選出されるまで、野田さんの存在を知りませんでした。この時の代表選挙以前にも代表選挙に出馬しているんですね。
この本を読んでみると、非自民ではあるけれど、政策的には、保守というか自民党にかなり近いように思われます。松下政経塾の一期生ということですので、当然なのかもしれません。戦後の長い自民党政権と官僚機構の癒着により不透明な部分があるので、それは政権交代によって透明化したいといっていますが、十分透明化できないまま自民党に政権が戻ってしまったようです。
小泉政権の改革は、看板だけ変えて、中身が変わっていないというのは、まったくそうなのだろうと思います。安倍晋三さんも、小泉さんと同じようなことを言い出したようですが、小手先の表面的なことに終わらせないように願いたいものです。
【目次】
まえがき
序章 五五年体制は終わったのか
第一章 「自民党」は一五年前に消滅している
第二章 国会議員は多すぎる
第三章 「優秀な官僚」が国を食い潰すシステム
第四章 「自衛官の倅」の外交・安全保障論
第五章 新日本創成論
終章 民主党一二年目の反省と可能性
あとがき
●財政再建(52頁)
政府はそれまで(2008年1月)の10年間で300兆円もの新しい借金を作っているわけです。自公連立政権は、財政再建といいながら、借金を膨らませてきたのです。
●規制緩和(55頁)
小泉さんの規制緩和はアメリカのためだったのではないか、と思っています。
(確かに、印象としては、小泉さんはなんでもアメリカの言いなりだったようです。)
●中間層(57頁)
政治がやるべきは、厚い中間層をもう一度作り直すことであり、こぼれてしまった人たちを、しっかりまたすいく上げることができるセーフティー・ネットをどのように構築するかだと思います。
(派遣労働者を大量に発生させたことが今日の事態を招いているように思うのですが)
●政権交代(69頁)
政権交代によって、チームがある程度の頻度で入れ替わることの最大の意義は、役所の人たちとの緊張感です。自民党と役人は、もう馴れ合いのチームになっています。自民党の場合は、官僚との関係だけではありません。経済団体を含めた民間とのチームも、ある程度できあがっています。それらをもう一回、白紙で見直すことが重要なのです。
私は政権交代の醍醐味は、お金の使い道を考える人間が変わるということにあると思います。
☆関連図書(既読)
「職業としての政治」マックス・ヴェーバー著・脇圭平訳、岩波文庫、1980.03.17
「総理の資質とは何か」佐伯啓思著、小学館文庫、2002.06.01
「日本改造計画」小沢一郎著、講談社、1993.05.20
「小沢主義(オザワイズム)」小沢一郎著、集英社文庫、2009.12.20
「美しい国へ」安倍晋三著、文春新書、2006.07.20
「とてつもない日本」麻生太郎著、新潮新書、2007.06.10
「大臣 増補版」菅直人著、岩波新書、2009.12.18
「あなたが総理になって、いったい日本の何が変わるの」菅伸子著、幻冬舎新書、2010.07.20
(2014年12月23日・記)
(「BOOK」データベースより)amazon
世襲議員であふれ、官僚に支配され、既得権益集団の利害ばかりを優先し、あげくの果てに格差の拡大には頬被り―。賞味期限の切れた自民党には、もう日本をまかせられない。自民党は、民主党の敵であるだけでなく、もはや主権者である民衆の敵なのだ。初当選以来、一貫して「非自民」の立場で活動してきた、次代を担う保守政治家の一本筋の通った志。「政権交代こそが、日本を変える最強の武器である」。 -
第95代内閣総理大臣である野田佳彦氏の著書。
民主党が政権を獲得する前の2009年7月発行。
民主党政権の体たらくを知ってしまった後に読むのは、なかなか味わい深い。
本書を読む限り、野田氏は現状の問題点を改善することに重きを置いている政治家のように思える。政権交代をテーマにした本だからということはあるのだろうが、日本をどのような国にしたいという理念というものはほとんど感じられなかった。総理大臣時代も何をしたいのか(私には)よく分からない人だった。
民主党からまた自民党へ政権が交代した後、野田氏の存在感は全くと言っていいほど無くなった。今後、また政治の舞台で存在感を示すことはあるのだろうか。 -
全体的に構成がちぐはぐであり、その多くを自らの経験をベースに論じている為に考察も浅い。自民党を批判して、政権交代後の民主党なら全て上手くいくという論調。
特に、消費増税をする前に財政の透明化が必要と述べておきながら、何故首相在任時に取り憑かれたようにマニフェストに書かれていない消費増税を断行したのか?決められる政治、という短期的な功を急いだとしか考えられず、中長期的な国民の幸福や税収増といったグランドデザインを踏まえた行動とはとても思えない。辻立ちを毎日する等の地道な努力は評価に値するが、国の方向性を定める船頭向きでは到底なく、よくて決められた仕事を粛々とこなす中間管理職タイプだろう。 -
野田さんの基準軸が理解で来た。
しかし、政権を維持することは別の能力が求められる事も時間が経ったいまわかる。 -
平成24年12月25日読了。
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田中角栄は評価しない、世襲は駄目、と書いてあった。となると、文部科学大臣はそれとは関係なく選ばれたのだ、ろう。
とにかく、野田佳彦さんにお勧めの本です。他の人は読まんでもいい。 -
政権交代前に出版されたということで、首相になってからまた売れたのかな?
政策についてしっかり書いてあるとは思えなかったが、やっぱりその通り。それでも財務省関連には一応通じている人なのかな?と思いつつ、外交については甘い感じが色濃い。中国に対してもこの本の中ではだいぶ強硬に出ていっている節があるが、実際には最近になってようやく少し、だからねぇ。
本人が書いたわけでないにしても、もう少し強いメッセージがほしいです。 -
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政権交代後間もない頃だったか、その少し前辺りだったかに購入した本。ずっと本棚に眠り、今更ながらやっと読んだ。当時は野田さんのことをよく知らなかったが、政権交代で具体的に何が変わるのかを知りたくて、その手がかりに勢いで買った本だったと思う。
説明が分かりやすく、とても読みやすかった。「非自民党」を貫いてきた野田さんだからこそ、自民党批判に対しては非常に説得力もある。読後、自然と民主党への期待感みたいなものが湧いてくる。でも、今更ながら読んでしまうとそれも若干拍子抜け。
政権交代で国民が民主党へと期待を託した以上、野田首相には何かそれに応えるような成果を、せめて国民を裏切ることのない政治を進めてほしい。決して「民衆の敵」にはならないように・・・。 -
本の内容は一貫していて「非自民」の必要性を述べていました。意外なことに正論が多かったです。安全保障の政策とかまぁまともだなって思えました。(訪中時の野田さんの強気な対応、あれを誇らしげに語っているのは大変危険なことに感じられましたが…)
地方での演説活動など実体験の絡んだ話は野田さんが持つ政治観の原風景を見れているようで興味深く読ませていただきました。
野田さんには政治への強い信念があることは感じられましたがだからといって今の民主党政治の体たらくぶりを容認するつもりはありません。想いを結果として見せて欲しいです。
(浮動票は不動になるっていう洒落、どうしても書きたかったのだろうなぁ) -
この本は、実家に帰る電車の読み物として買ってみましたが、数時間で読めます。野田現総理の唯一の出版物という触れ込みでしたが、もしそうならば、改めて一冊ちゃんと本を書いて頂いてもよさそうです。
主張のポイントは、「2009年時点で自民党は金属疲労を起こしているから、とりあえず政権交代してみましょう、任せてください」というもので、この国をこうしたい、ああしたいという明確なビジョンや確固とした政治信念を感じ取ることはできませんでした。
辻説法を毎朝続けていました、喋るのが上手になりましたというエピソードがありましたが、政治家になってみたいという若い人に向けてのメッセージとしては良い気がしますが、大多数の国民は、回数よりも訴えてきた中身、すなわち、具体的な政策提案の内容や目指すべき将来の姿を示すリーダーシップを望まれることでしょう。(しっかり)頑張れ、野田総理! -
野党のときは言いたいこと言えますね。
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この本をはじめて読んだ頃は、民主党の中にもまともな政治家がいるもんだと読んだけど。
首相になられてからの「国民に説明しないで勝手に対外公約等を決めてくる」「取材には応じない」といういつもの民主党な行動パターンにうんざり。
いまや「民主主義の敵」である彼にとり、この「民主の敵」という書名が皮肉といえよう。
そういう意味で、現在進行形で言動不一致のさまを見ることができる点で
はお勧めできる本。 -
平易な内容にデータも含まれていて、おもしろかった。
まだ政権政党になる前の本なので、今起こっていることや、首相になってしばらくして、また読み返してみたい。 -
野田首相による民主党が与党になる前の著書。自民党が長期政権であるから、一部の既得権集団の利害ばかりを優先するシステムが政官業あらゆる分野で強固な汚れのようにこびりついている。だから、政権交代をして、今の政権のしてきたことを総ざらいし、国の資源配分を変える。というのが大きなテーマ。
民主党が与党になってもいないときの著書なので、政権さえとった今の状況と比較するとなかなか興味深い。首相になって、本来、変革したいと思っていた方向性や内容をどこまで通せるか、これからが注目。
野田佳彦の作品
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