民主の敵―政権交代に大義あり (新潮新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (188ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106103230

作品紹介・あらすじ

世襲議員であふれ、官僚に支配され、既得権益集団の利害ばかりを優先し、あげくの果てに格差の拡大には頬被り-。賞味期限の切れた自民党には、もう日本をまかせられない。自民党は、民主党の敵であるだけでなく、もはや主権者である民衆の敵なのだ。初当選以来、一貫して「非自民」の立場で活動してきた、次代を担う保守政治家の一本筋の通った志。「政権交代こそが、日本を変える最強の武器である」。

感想・レビュー・書評

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  • (2014.12.21読了)(2013.01.23購入)
    副題「-政権交代に大義あり-」
    2007年7月29日に行われた参議院選挙で、民主党が参議院第1党となりました。
    2009年8月30日に行われた衆議院選挙の結果、民主党が308議席を獲得し、民主党政権が誕生しました。この本は、その少し前に書かれたものです。
    9月16日、鳩山由紀夫内閣発足
    2010年6月8日、菅直人内閣発足
    2011年9月2日、野田佳彦内閣発足
    12月16日、衆議院選挙で、民主党57議席となり政権は自民党へ

    2011年8月に行われた民主党代表選挙で、野田さんが選出されるまで、野田さんの存在を知りませんでした。この時の代表選挙以前にも代表選挙に出馬しているんですね。
    この本を読んでみると、非自民ではあるけれど、政策的には、保守というか自民党にかなり近いように思われます。松下政経塾の一期生ということですので、当然なのかもしれません。戦後の長い自民党政権と官僚機構の癒着により不透明な部分があるので、それは政権交代によって透明化したいといっていますが、十分透明化できないまま自民党に政権が戻ってしまったようです。
    小泉政権の改革は、看板だけ変えて、中身が変わっていないというのは、まったくそうなのだろうと思います。安倍晋三さんも、小泉さんと同じようなことを言い出したようですが、小手先の表面的なことに終わらせないように願いたいものです。

    【目次】
    まえがき
    序章 五五年体制は終わったのか
    第一章 「自民党」は一五年前に消滅している
    第二章 国会議員は多すぎる
    第三章 「優秀な官僚」が国を食い潰すシステム
    第四章 「自衛官の倅」の外交・安全保障論
    第五章 新日本創成論
    終章 民主党一二年目の反省と可能性
    あとがき

    ●財政再建(52頁)
    政府はそれまで(2008年1月)の10年間で300兆円もの新しい借金を作っているわけです。自公連立政権は、財政再建といいながら、借金を膨らませてきたのです。
    ●規制緩和(55頁)
    小泉さんの規制緩和はアメリカのためだったのではないか、と思っています。
    (確かに、印象としては、小泉さんはなんでもアメリカの言いなりだったようです。)
    ●中間層(57頁)
    政治がやるべきは、厚い中間層をもう一度作り直すことであり、こぼれてしまった人たちを、しっかりまたすいく上げることができるセーフティー・ネットをどのように構築するかだと思います。
    (派遣労働者を大量に発生させたことが今日の事態を招いているように思うのですが)
    ●政権交代(69頁)
    政権交代によって、チームがある程度の頻度で入れ替わることの最大の意義は、役所の人たちとの緊張感です。自民党と役人は、もう馴れ合いのチームになっています。自民党の場合は、官僚との関係だけではありません。経済団体を含めた民間とのチームも、ある程度できあがっています。それらをもう一回、白紙で見直すことが重要なのです。
    私は政権交代の醍醐味は、お金の使い道を考える人間が変わるということにあると思います。

    ☆関連図書(既読)
    「職業としての政治」マックス・ヴェーバー著・脇圭平訳、岩波文庫、1980.03.17
    「総理の資質とは何か」佐伯啓思著、小学館文庫、2002.06.01
    「日本改造計画」小沢一郎著、講談社、1993.05.20
    「小沢主義(オザワイズム)」小沢一郎著、集英社文庫、2009.12.20
    「美しい国へ」安倍晋三著、文春新書、2006.07.20
    「とてつもない日本」麻生太郎著、新潮新書、2007.06.10
    「大臣 増補版」菅直人著、岩波新書、2009.12.18
    「あなたが総理になって、いったい日本の何が変わるの」菅伸子著、幻冬舎新書、2010.07.20
    (2014年12月23日・記)
    (「BOOK」データベースより)amazon
    世襲議員であふれ、官僚に支配され、既得権益集団の利害ばかりを優先し、あげくの果てに格差の拡大には頬被り―。賞味期限の切れた自民党には、もう日本をまかせられない。自民党は、民主党の敵であるだけでなく、もはや主権者である民衆の敵なのだ。初当選以来、一貫して「非自民」の立場で活動してきた、次代を担う保守政治家の一本筋の通った志。「政権交代こそが、日本を変える最強の武器である」。

  • 第95代内閣総理大臣である野田佳彦氏の著書。
    民主党が政権を獲得する前の2009年7月発行。
    民主党政権の体たらくを知ってしまった後に読むのは、なかなか味わい深い。
    本書を読む限り、野田氏は現状の問題点を改善することに重きを置いている政治家のように思える。政権交代をテーマにした本だからということはあるのだろうが、日本をどのような国にしたいという理念というものはほとんど感じられなかった。総理大臣時代も何をしたいのか(私には)よく分からない人だった。
    民主党からまた自民党へ政権が交代した後、野田氏の存在感は全くと言っていいほど無くなった。今後、また政治の舞台で存在感を示すことはあるのだろうか。

  • 全体的に構成がちぐはぐであり、その多くを自らの経験をベースに論じている為に考察も浅い。自民党を批判して、政権交代後の民主党なら全て上手くいくという論調。
    特に、消費増税をする前に財政の透明化が必要と述べておきながら、何故首相在任時に取り憑かれたようにマニフェストに書かれていない消費増税を断行したのか?決められる政治、という短期的な功を急いだとしか考えられず、中長期的な国民の幸福や税収増といったグランドデザインを踏まえた行動とはとても思えない。辻立ちを毎日する等の地道な努力は評価に値するが、国の方向性を定める船頭向きでは到底なく、よくて決められた仕事を粛々とこなす中間管理職タイプだろう。

  • 平成24年12月25日読了。

  • 田中角栄は評価しない、世襲は駄目、と書いてあった。となると、文部科学大臣はそれとは関係なく選ばれたのだ、ろう。
    とにかく、野田佳彦さんにお勧めの本です。他の人は読まんでもいい。

  • 現首相の野田佳彦の著書であるが、彼と共鳴できるところはかなりあるように思える。
    「自民党は賞味期限切れ。1993年以後、オーラのある宰相は出てこないだろうし、出てくる必然性もない。」
    「傾斜配分をすることで自民党は持ってきたが、もうそういう時代ではない。与党のために与党をやっているのではダメだ。」
    「優秀なスタッフをたくさん雇って、議員は減らすべき。単にコストカットでは駄目だ。」
    「一般会計では80兆円だが、特別会計は200兆円以上ある。小泉改革ですら、特別会計にメスを入れていない。」
    「外交はアメリカ基軸であるが、云わなければならないことはいう。それが外交であるはず。国連を通してではなく、直接言う必要が有ることは云う。」

    総理となったいま、なかなかうまくは行かないのであろう。彼にも変節はあるのかもしれない。あと、この本に出典がないのも気になる。政治家の本であれば、この程度になってしまうのかもしれないけども。そしていま、三党合意という形で改革を続行しようとしている。この内容を踏まえて、改革を進めているかどうかは、計り知れない。

  • 政権交代前に出版されたということで、首相になってからまた売れたのかな?
    政策についてしっかり書いてあるとは思えなかったが、やっぱりその通り。それでも財務省関連には一応通じている人なのかな?と思いつつ、外交については甘い感じが色濃い。中国に対してもこの本の中ではだいぶ強硬に出ていっている節があるが、実際には最近になってようやく少し、だからねぇ。
    本人が書いたわけでないにしても、もう少し強いメッセージがほしいです。

  • 政権交代後間もない頃だったか、その少し前辺りだったかに購入した本。ずっと本棚に眠り、今更ながらやっと読んだ。当時は野田さんのことをよく知らなかったが、政権交代で具体的に何が変わるのかを知りたくて、その手がかりに勢いで買った本だったと思う。
    説明が分かりやすく、とても読みやすかった。「非自民党」を貫いてきた野田さんだからこそ、自民党批判に対しては非常に説得力もある。読後、自然と民主党への期待感みたいなものが湧いてくる。でも、今更ながら読んでしまうとそれも若干拍子抜け。
    政権交代で国民が民主党へと期待を託した以上、野田首相には何かそれに応えるような成果を、せめて国民を裏切ることのない政治を進めてほしい。決して「民衆の敵」にはならないように・・・。

  • 本の内容は一貫していて「非自民」の必要性を述べていました。意外なことに正論が多かったです。安全保障の政策とかまぁまともだなって思えました。(訪中時の野田さんの強気な対応、あれを誇らしげに語っているのは大変危険なことに感じられましたが…)

    地方での演説活動など実体験の絡んだ話は野田さんが持つ政治観の原風景を見れているようで興味深く読ませていただきました。

    野田さんには政治への強い信念があることは感じられましたがだからといって今の民主党政治の体たらくぶりを容認するつもりはありません。想いを結果として見せて欲しいです。

    (浮動票は不動になるっていう洒落、どうしても書きたかったのだろうなぁ)

  • 民主党が政権を取る前に出版された本書を今、読んでみる。驚くほどいいことがたくさん書かれている。それらのマニュフェストはほぼ、実行されることなく忘れ去られ、反対していたはずの消費税増税に全力を尽くしている。ほとんど首相の個人攻撃ともいえるほどに自民党を叩き、民主党を持ち上げて政権交代を後押しした朝日をはじめとする大手マスコミは、自らの責任を感じているのだろうか?恥を知らない人間が増えたのだなぁ、と悲しくなる。

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