ん: 日本語最後の謎に挑む (新潮新書)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 557
レビュー : 76
  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106103490

作品紹介・あらすじ

日本語には大きな謎がある。母音でも子音でもなく、清音でも濁音でもない、単語としての意味を持たず、決して語頭には現れず、かつては存在しなかったという日本語「ん」。「ん」とは一体何なのか?「ん」はいつ誕生し、どんな影響を日本語に与えてきたのか?空海、明覚、本居宣長、幸田露伴など碩学の研究と日本語の歴史から「ん」誕生のミステリーを解き明かす。

感想・レビュー・書評

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  • なぜか家に2冊あったw

    日本語の「ん」って数学の「0」と同じだよね

    いやー改めて考えると。

  • 蔵書整理で手放すので、再び出会い読む日もあるか

  • タイトルに惹かれて読み始めた。
    あまり考えてこなかった「ん」の存在。
    様々な視点から、「ん」に迫っていたのが興味深かった。

  • タイトルに惹かれ手に取る。改めて考えてみると「ん」は不思議な存在。五十音表記だと仲間はずれのように表から飛び出しているし。

    東京メトロ「日本橋駅」のローマ字表記が”Nihombahi”とnがmとなっているのは知らなかった。(欧米の慣用表記では「m」「b」「p」の前は「n」ではなく「m」を使うらしい。)

    「ん」誕生の歴史は、なかなかに興味深い項目もありましたが、こちらの知識不足で完全には追えず。無念…。

  • 万葉仮名以降、日本語において「ん」の発音や表記がどのように変遷してきたかを1冊かけて解説した本。「ん」にも種類があって昔は使い分けていたといった興味深い話題がどんどん出てくるが、中でも空海が果たした役割が大きかったとのこと。おかざき真里「阿・吽」を読んでいて、空海と最澄の生涯についてイメージできるようになっていたので、わかりみが深かった。「阿・吽」ってそういうことだったのかと。本書をこれから読む人には併せて読むのをおすすめしたい。

  • フランス人から見た(が聞いた)日本語の「ん」に始まり、『古事記』などの上代から日本語の歴史を追う。
    万葉仮名、空海、最澄、サンスクリット語、上田秋成と本居宣長、「阿吽」の文字、幸田露伴。
    話題は多岐にわたり、日本語と日本文化への知的好奇心が刺激される。
    「そもそも日本語とは何なのか?」その問いかけが日本語への理解を深める。

  • 2018年11月19日読了

  • 「ん」について、歴史文学を通じて分析した本。平安後期までは、「ん」が書籍上は存在しなかったこと、その後も江戸中期までは、濁音と同じく「ん」も好まれなかったことは初めて知った。面白かった。

  • 「ん」についてひたすら考察している本です。平安時代に片仮名や平仮名が生じますが、まだその頃は「ん」という文字はありませんでした。「ん」は時代がだいぶ降ってから現れたそうです。語の形が変化する過程で「ん」が入り込むのですが先人は「ん」という音を表現する文字を持っていなかったため「イ」や「レ」の文字で表現していました。興味深い。

  • 【目次】
    はじめに [003-006]
    目次 [007-010]

    第一章 「ん」の不思議 011
    「ん」は五十音の外/「ん」のつく言葉/フランス人は「んー」が嫌い/「n」と「m」/ニホンゴはムズカシイ!/日本語のルール/「ん」と書いてあっても/上代の書き分け/「ん」はなかった

    第二章 「ん」の起源 028
    『古事記』に「ん」はない/日本語を漢字で書く方法/万葉仮名の借音と借訓/万葉仮名の発音とローマ字表記/漢音を習え!/「反切」で表す音/細かい音の区別/『韻鏡』と万葉仮名/三種類の「ン」音/「ン」をどう書くか

    第三章 「ん」と空海 060
    中国にも「ン」はなかった/空海が持ち帰った真言/空海と言葉/言語は「実」である/空海とサンスクリット語/「ン」と「吽」の謎に迫る

    第四章 天台宗と「ん」 077
    空海から最澄へ/悟りへの悩み/最澄という秀才/密教に帰依する/『蘇悉地経』/慈覚大師円仁/石山寺へ/『往生要集』から『平家物語』へ

    第五章 サンスクリット語から庶民の言語へ 094
    サンスクリット語が開く世界/安然のサンスクリット語研究/明覚が見つけた撥音

    第六章 声に出して来た「ん」 103
    『土佐日記』の「ん」/「ん」は下品/「ん」は捨てて書く/「ん」は濁音の仲間である/丹波の小雪/庶民に広がる「ん」/宣教師が写した「ん」/「ん」が連発される訓読/「ふどし」は「ふんどし」/江戸の人々の唸り声/「ん廻し」という言葉遊び

    第七章 「ん」の謎に挑む 130
    「やごとなし」の大喧嘩/史上最大の論争/「ん」の誕生以前/礪波今道の説だった/本居宣長の研究推進/『男信』という名著/関政方による「ん」の研究

    第八章 「ん」の文字はどこから現れたか 154
    大矢透博士の研究/〈カタカナ〉の「ン」の謎/〈ひらがな〉の「ん」の初出/空海の「吽」という世界

    第九章 明治以降の「ん」研究 164
    露伴の『音幻論』/有坂秀世という天才/十種類の「ン」

    第十章 「ん」が支える日本の文化 177
    「穢れ」を嫌う/和歌は「清」の文化/「ん」は薄明の世界/「鳶が鷹を生む」をどう読むか/「あ・うん」の思想

    あとがき(二〇一〇年一月吉日 山口瑶司) [187-188]
    参考文献一覧 [189-190]

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著者プロフィール

1963年、長崎県に生まれる。大東文化大学文学部教授。フランス国立社会科学高等研究院大学院に学ぶ。ケンブリッジ大学東洋学部共同研究員などを経る。
著書にはベストセラー『語彙力がないまま社会人になってしまった人へ』(ワニブックス)をはじめ、『文豪の凄い語彙力』『一字違いの語彙力』『頭のいい子に育つ0歳からの親子で音読』『ステップアップ0歳音読』『いい子が生まれる 胎教音読』、監修に『頭のいい一級の語彙力集成』(以上、さくら舎)などがある。

「2021年 『文豪の名句名言事典』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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