暴力団 (新潮新書 434)

著者 :
  • 新潮社
3.27
  • (42)
  • (178)
  • (339)
  • (65)
  • (13)
本棚登録 : 1693
感想 : 276
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106104343

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ドロドロしたヤバイ話を期待してたが、あっさりした内容。
    ちと物足りない。。。

  • 暴力団を取り巻く社会の状況、警察の取り組みなどが書かれています。
    暴対法が暴力団の存在自体を違法なものとして定義していない点など、目から鱗の指摘もありますが、
    概説どまりの印象で、目新しい事はほとんどなかったかな。
    暴力団員の日常生活などを期待していたので、その点が物足りなかったかな。

  • 刑法の知識が怪しいような。

    【目次】
    まえがき [003-007]
    目次 [009-012]

    第一章 暴力団とは何か? 013
    ヤクザと暴力団員/二二の指定暴力団/寅さんと清水次郎長/山口組の組織とカネ/暴力団員の出没地域とは?/暴走族と愚連隊/「暴力団関係者」って誰?/共生者と企業舎弟

    第二章 どのように稼いでいるか? 041
    シノギの手口は四つ/覚醒剤はいくらか?/恐喝は割に合うのか?/野球賭博や闇カジノはなぜ儲かるか?/みかじめとは?/解体と産廃処理で稼ぐ

    第三章 人間関係はどうなっているか? 065
    志望動機と学歴/暴力団の求人活動/女性は入団できるか?/待遇は親分次第/出世の条件/組員の性格分析/なぜ刺青を入れるのか?/なぜ指を詰めるのか?/暴力と信仰

    第四章 海外のマフィアとどちらが怖いか? 093
    海外の暴力組織とは?/欧米のマフィア/公然か秘密か/香港「三合会」幹部は語る/足を洗えるのか?/台湾の「流氓」とは?/厳罰に処す/日本に現れた「冷面殺手」/戦慄のチャイナマフィア

    第五章 警察とのつながりとは? 127
    暴力団対策法の効用は?/対マフィアの場合/腐れ縁と三ない主義/権力との闇取引/芸能人や政治家となぜ付き合うのか?/なぜ暴力団はなくならないか?/ヒットマンとは何者なのか?/警察から暴力団への「賠償事件」/暴対法ではどこまで守られるか?

    第六章 代替勢力「半グレ集団」とは? 155
    半グレ集団とは何なのか?/暴力団との四つのちがい/アンダーグランドの商売/入団の条件とは?/暴力団が怖れる集団

    第七章 出会ったらどうしたらよいか? 175
    「女々しい性格」と対処法/暴力団は労働するのか?/懲役はハクになるのか?/暴力団のタブー/暴力団がなくなると/もし会うことになったら/妥協は禁物

    あとがき(二〇一一年八月 溝口敦) [197-202]

  • ちょっとこの業界に興味があったので読んでみたのだが、果たして普通だった。
    やっぱり暴力団ものは個人にフォーカスしたものの方が面白いなぁ。

    以上

  • 暴力団とはなんぞや。

    日本は不景気だけど暴力団も不景気。同じ犯罪をするなら暴力団に入らないで犯罪グループ作った方が儲かるから所謂半グレという犯罪者集団の方が勢力を大きくしている。

    警察と暴力団の関係性、収入源、出世の仕方、なり方、今の現状などなど暴力団とはなにかがわかる一冊だった。

    これを読んでからヤクザものの映画を見たら面白そう。

  • 割に合わない社会的必要集団

  • 中立の立ち場から淡々と暴力団についての説明をしている。
    入門書的ながらもその内容は幅広く網羅的で、日本の暴力団についての全体像がつかめる構成となっている。
    淡々とドライに書いているところが長所ではあるのだが、そのドライさがやや物足りなさを感じさせるのも事実であった。

  • 普通

  • 暴力団の入門書。
    暴力団から,ヤクザ,マフィア,半グレまで。

    暴力団は衰退傾向(特に若年層が入らない)で,「オモテ」に出ないマフィアへ移行するのではないか,ということ。

    続編もあるようで,継続して読みたい。

    ・暴力団(暴対法2条2号)
    ほぼすべての暴力団が指定暴力団'(暴対法3条)指定を受けている。
    かつては博徒系,テキ屋系,愚連隊系の3つに分けていた。

    ・準構成員(34頁)
    構成員ではないが,暴力団と関係を持ちながら,その組織の威力を背景として暴力的不法行為を行う者,または暴力団に資金や武器を供給するなどして,その組織の維持,運営に協力し,もしくは関与する者。

    ・共生者(36頁)
    暴力団の資金獲得活動に協力し,又は関与する個人やグループ。総会屋,暴力団関係企業,事件屋,仕手筋,社会運動等標榜ゴロ。準構成員よりも距離を置いている。

    ・反社会勢力(37頁)
    暴力団,暴力団関係企業,総会屋,社会運動標榜ゴロ,政治活動標榜ゴロ,特殊知能暴力集団等,暴力,威力と詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団または個人。

    ・企業舎弟(38頁)
    暴力団と一見関係ない風を装って企業活動を営んでいる暴力団の構成員か,準構成員。フロント企業。

  • 日本人は「ヤクザ」にえもいわれぬシンパシーを持っている。それはおそらく、国定忠治や清水次郎長の物語に始まり、岩下志麻や片瀬梨乃が演じていたような任侠物映画などに影響されてのことだろうけど、筆者は極めて冷静に書いている。暴力団にはある程度の美学があるのは確かだが、それはほとんど実践されていないし、今までのシノギで生活できなくなった暴力団は、今後犯罪者そのものになっていくだろうと。筆者は一貫して「暴力団」と呼び、「ヤクザ」や「極道」とは記さない。

    そして、筆者は暴力団対策法にも批判的だ。暴力団の定義付けを図ることは、同時にその存在を許容することにもつながる。実際に今効いているのは、各都道府県の暴力団排除条例だ。存在自体は認めつつ合法的シノギからは排除を図る。その結末は即ち「犯罪者集団と化していく」ことなのだろう。

    そして、ヤクザ退場後の裏社会について。ヤクザが日本の裏社会の秩序を保っている、そんな現状肯定的な見方には筆者は与しない。確かに半グレや不良外国人のような連中が増えて、振り込め詐欺は増加の一途となっている。ヤクザは自分の縄張りを犯されることには敏感だが、義侠心を発揮して他の犯罪分野を取り締まるようなことはしない。そんな風に、妙な期待値を排除してヤクザ即ち暴力団を見るに、最早衰退は必須、というのが筆者の結論なのだろう。

全276件中 41 - 50件を表示

著者プロフィール

ノンフィクション作家。ジャーナリスト。1942年、東京都に生まれる。早稲田大学政治経済学部卒業。出版社勤務を経て、フリーに。著書には『暴力団』(新潮新書)、『血と抗争 山口組三代目』『山口組四代目 荒らぶる獅子』『武闘派 三代目山口組若頭』『ドキュメント 五代目山口組』『山口組動乱!! 日本最大の暴力団ドキュメント2008~2015』などの山口組ドキュメントシリーズ、『食肉の帝王』(以上、講談社+α文庫)、『詐欺の帝王』(文春新書)、『パチンコ「30兆円の闇」』(小学館文庫)などがある。『食肉の帝王』で第25回講談社ノンフィクション賞を受賞した。

「2023年 『喰うか喰われるか 私の山口組体験』 で使われていた紹介文から引用しています。」

溝口敦の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×