日本人の美風 (新潮新書)

  • 新潮社 (2011年9月16日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784106104367

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  • 日本人の美風
    著:出久根 達郎

    勤倹力行、篤志、陰徳、義理、思いやり・・。この国には、不朽の礎がある。大津波から村を救った異能の実業家、分度を守り復興を成し遂げた二宮尊徳。日本人の美点を体現した人びとの凄みを、歴史の襞の中から見つけ出す秘話7篇。

    本書は以下の8章から成る。
    ①ニホン人の美点
    ②天才と砕身
    ③無名の志
    ④勤倹力行の提唱者 二宮尊徳の凄味
    ⑤陰徳を積む
    ⑥義理がたい
    ⑦狂歌の伝統
    ⑧よく耐えてこられましたね

    日常生活において当たり前のように体現されている高いレベルでの礼儀・礼節・マナーは日本人の良さである。そして、困難に見舞われ、苦行を乗り越える中で人間の本質は表面化され、その環境下でこそ、日本人の利他の心であったり、分度を守る、自分のみならず、他者を思いやり、慎ましい気持ちで積み上げてコトを成し遂げていく様子は、日本人の美徳そのものでもある。

    時代は変わり、その本質が薄れていくのは、事実なのかもしれないが、世代を越えて、日本人の美徳に心が震える人は多い。そして、今も源として個人のみならず、組織や地域でも根源として活用している。

    ささくれだった気持ちを抑えるには、民族の根源のような本書の本質のエピソードに触れることによって、自分を戒め、見つめ直すことで次に進むことができる。リセットと蓄積と対応を本書1冊から享受することができる。

    勤倹力行・・・よく働き、つつましい生活をし、何事にも精一杯努力すること

  • 日本の風土に育まれた風習・文化だけでなく、日本人気質までもが急速に失われてゆく世の中だった。グローバル化なんて美辞に酔い、やたら迎合して失った日本人の美風。この著でそれを認識し、多少なりとも日本に生まれた誇りを回復した。

  • この著者の書物エッセイは楽しんで読んで来たが、本書は少々散漫になっているか。東日本大震災で注目された日本人の美風だけど、それにこだわらない方がよかったかも。歌と像しか知らなかった二宮金次郎の話は興味深かった。

  • 野口英世の話がおもしろかった。あんなにむちゃな人とは思わなかった。

  • 明治29年の大津波の際に、機転を利かして村人を助けた篤志の人々のエピソードは、3.11にも通じる日本人の美点。
    客観的に日本人の国民性を考えるには、こうした過去の人々の行動も裏付けになる。

  • 「稲むらの火」の原典がどのようなものか記されている。自分の田に火をつけて村人を救ったという話ではあるが、そのあとどのように復興をしたのかまでは知らなかった。
    今は、このような人物は残念ながらいない。

  • さあ、元気だそうって感じだな。二宮尊徳と野口英世の項に興味深い指摘あり。改めて伝記を読んでみようという気になった。

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著者プロフィール

出久根 達郎(でくね・たつろう):1944年茨城県生まれ。73年から東京・高円寺で古書店・芳雅堂(現在は閉店)を営む傍ら、文筆活動に入る。92年『本のお口よごしですが』で講談社エッセイ賞、93年『佃島ふたり書房』で直木賞を受賞する。2015年には『短篇集半分コ』で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。著書に『おんな飛脚人』『安政大変』『作家の値段』など多数がある。

「2024年 『本の身の上ばなし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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