- Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106104510
作品紹介・あらすじ
「バブル世代はヌルい」「ゆとり世代はバカ」「勝ち逃げ世代はズルい」…溜飲の下がる定説には見えないワナが仕掛けられている。はまると互いの不信は募り、断層が深まってしまうのだ。職場を揺るがす「世代間冷戦」はいかに引き起こされたのか?太陽族、新人類から氷河期世代まで、メディアやマーケティング戦略が作ったステレオタイプの怪しさをあぶり出す。不毛な世代間の対立をいま解消するための強力な解毒剤。
感想・レビュー・書評
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世代にレッテルを貼るのはいつの時代も同じであるが、貼るのは必ず年上の側。そしてそれを消費するのは本書で指摘の通り、必ずメディア側。
そんな情報に振り回される側は、たしかに大変。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
三葛館新書 361.64||YA
世代をひとくくりにして、大まかに理解しようとするのは否定しませんが、人は個々それぞれ。たとえば「若者の車離れ」ひとつをとってもいろいろな視点があることがわかります。それぞれの時代の若者論が面白く、とても読みやすい1冊です。
(うめ)
和医大図書館ではココ → http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=63267 -
"〜世代"のレッテルをはがし、「共通する何か」を発見し、それぞれの状況を踏まえて、違いを認め合おう。
情報過多になって、情報レベルで思考停止。メディアのベースが広告にあるというのも、ゆがみを生じる原因なのか。 -
ビジネスの視点から世代論の功罪について説明した本。世代論の概説には役立つし、学ぶところも多いのだが、引用元が明確でなかったりと、根拠にやや欠けるのが難点。ベター候補。
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世代の語られ方に興味があった時に出会い購入。50代半ばの今時の若者は…という安易な括り方にフラストレーションを感じ、バブル経験の無い私たちがどんな風に捉えられているのか知りたいと思っていたので面白く読めた。偏らない着目点や、ライブドアの踏み絵などわかりにくい40代と30代の間にある差などは勉強になった。
しかし後半は少し先を急ぎすぎてて、引いた目線とよった目線でじっくり見て世代間の冷戦状態をとかして行きましょう、というもやっとした結論が残念な感じがした。 -
一度目はクスクス笑って、二度目は耳が痛くて、三度目に悩んじゃった。直人さん、ありがとうございますw
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理解できなくても「認める」
メディアの都合と本能 -
マーケティングの一環として「バブル世代の嗜好」を語ることと、バブル世代に属している先輩Aさん(という個人)について語ることはちがう。
その世代のおおまかな傾向をとらえようとしたときに、自分がよく知っている「先輩Aさん」だけを基準に考えると、「木を見て森を見ず」となり、逆に、「先輩Aさん」の人となりを考えるときに「バブル世代」の特徴をふまえて考えると、「森をみて木を見ず」ということになってしまう。
もうすぐ4月。新しい人たちと出会う季節だけれど、「森を見て木を見ず」とならないように、新しい出会いを楽しんでいきたいな。 -
世代論が及ぼすコミュニケーションにおける”弊害”にスポットを当てつつ、その被害を被ることが最も多い「イマドキの若者」のリアルを著者なりにまとめた一冊。
視点が興味深かったですね。
でもこれはマーケターなら一度は感じたことのあるジレンマだと思う。
ある人間の塊の特定の特徴を強調して、レッテル化する行為は、
資本主義社会のマスマーケティングでは、ある種、割り切りを前提として、
絶対にどこかのレベルでやらないと話が帰着しない部分が事実ある。
「若者も人それぞれですからねー」じゃ、何にもできないわけで。
それは認めつつも一方で、
実際、リアルに人と人とが相対してコミュニケーションをとるべき日常で、
世代論がいかに、相手を直視するうえで妨げになっているか。
そここそ、この本で一番アラートしたい部分だったのでしょう。
個人的には、まさに「世代論」を作ってマーケティングに利用せんとする
職域を担っているので、耳が痛い部分もありつつ、
ちゃんと生身の人間と向き合って、相手を理解してあげられたらいいな。
売り手の論理だけではなくて、生活者・一般の方々が、
何をわかってほしいとこころの奥底では思っているのか。
そちらサイドに立っているくらいが本質的にはいいんだろう。
自分なりにいろいろ考えるきっかけになったので、
本そのものの内容以上にいろいろ学べて良かったっす。