尼さんはつらいよ (新潮新書)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 79
レビュー : 17
  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106104534

作品紹介・あらすじ

尼さんは、清く、正しく、美しい-なんてイメージは大昔の話。その実像は大きく掛け離れたものである。絶滅の危機に瀕している尼寺、女同士のドロドロとした人間関係、残念な修行生活、男僧に狙われる尼…。志ある尼さんは今、理想と現実のギャップに悩み、居場所を求めて彷徨っている。男尊女卑の仏教界、受難の歴史、今どき出家する女性のタイプなど、現役の尼僧が知られざる素顔に迫る。

感想・レビュー・書評

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  • でもしか、なるしか、やるしか系が面白かった。尼さんは、人を救いたいと思う人に向いているらしい。
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    2017_032【読了メモ】(171001)勝本華蓮『尼さんはつらいよ』 /新潮新書/978-4106104534

  • 現状、女性が尼僧になること・尼僧として生きていくことがどれだけ難しいかという話。

  • この人はテーラワーダブームに批判的だが一方で日本仏教のダメなところもこの本に書いてあるようによく分かっていて、スピリチュアル体験もしているのにハードな文献学やっていて変わった方だ。

  • 坊さん18万に対して16万もいる尼さん。ほとんどが新興宗教の。尼寺の実話が面白かった。201412

  • 仏教界の裏側がわかる本。閉鎖的な世界だけに、俗世以上にこわい状態がまかり通っているようである。尼さんを見る目がすっかり変わってしまった。

  • うーん、思った程ではなかった。
    特に、尼さんになる迄の過程がちょっと長いかな。
    もう少し、ゴシップ的なものを期待してました。

  • 尼さんだってつらいけど、庶民だってつらいよ。っていうか、尼さんも庶民だったんだなとわかる本。少数の学究者と稀な信仰者を除けば、あらかたは身過ぎ世過ぎの生業として尼をしているだけという、ある意味タイトルから予想通りの内容でした。

  • 著者は一般的にイメージしている尼さんとは違い、僧籍をもった研究者。実際、寺に住んで坊主らしい生活をしている「尼さん」は人数的に多くないらしい。男性でも同様に「なんちゃって」な人が多くいる。僧籍もどちらかというと「資格」に近く、司法試験に受かった人が一生を検事や弁護士として生きるのではないのと同様に、僧侶もいろいろな事情でやめてしまうことがあるというのが、少し意外だった。その中で、僧籍にあっても僧侶としての活動ではなく、著者のような研究者としての活動をメインとする人も出てきている。著者自身はお布施で生活しているわけではなく、公演や出版から生活の糧を得ているのであろう。それで儲けを出そうとしているわけではないけれど、一般の経済活動の中で生きているわけだから、やっぱりアウトローではある。■尼さんについては、「世をはかなんで」出家すると、世俗以上に生きづらい業界なので基本的にはオススメしないというスタンス。人を救いたい人は尼さんに、救われたい人は在家のまま寺に通うなどしたほうが幸せになれるとのこと。寺の嫁(著者が批判している何もしない嫁)も幸せそうだが。

  • (2012/3/5読了)尼寺の実態とか、なかなか知りえないエピソード満載である。この本で一番重要なところは多分、P142~。現実逃避で「尼さんにでもなれば・・・!」は120%勘違い、そういう動機で尼になるのはやめましょう、というススメ。そう思います。
    ちなみに日本の伝統仏教は僧侶になるまでの道のりとか必要事項が各宗派ごとにかなり違う。浄土真宗だと「尼僧」っていう何か特別なシステムはないですぞ。

  • 「尼さんといえば、瀬戸内寂聴、ゴマ豆腐の村瀬明道、曹洞宗の青山俊薫尼」と本書に書かれていますが、私は寂聴氏しか知らず、尼さんについてほとんど知識を持っていないことに気がつきました。
    著者は現役の尼僧。僧侶よりもはるかに表舞台に登場せず、謎に包まれている仕事内容について、かなりざっくばらんに語っている本です。
    軽妙に描かれてはいるものの、内情が包み隠さず語られるため、あまりに生々しくてリアルで「読むのもつらいよ」といった感じ。

    著者は、初めは尼寺に入ったものの、そこでの修行が思ったよりもはかどらないため、結局尼寺からも「出家」したとのこと。
    部屋には仏壇など無く、シンプルに仏像があるだけとのことで、一般人の変わらないようです。 

    日本で最初に出家したのは女性で、蘇我馬子時代のことだったそうです。
    尼さんは奈良時代まで重要な役割を果たしていたものの、平安時代以降、男僧にとって邪魔者とされ、仏教界からはじき出され、正式な受戒ができなくなったという話に驚きました。
    初めからはじかれた存在だと思っていましたが、飛鳥時代には重要な役割を担っていたとは。
    当時は性別差別のない、大らかな時代だったのかもしれません。

    日本では、女は業が深い愚か者のため、悟ることなど論外とされてきました。
    神がかり的な巫女がアマと呼ばれたものの、アマから遊女に転落するものも出たため、遊女の隠語でもあったそうです。
    現世で男女の修羅場をくぐった女の終着駅、吹き溜まりと見られる風潮もあり、著者もこれまでさまざまに誤解を受けてきたそうです。
    外国はまた状況が異なり、外国人の尼さんたちは概してみんな明るく勉強熱心なのだとか。

    著者が尼寺で修業した時の大変さが事細かに記されており、滅入りそうになりました。
    寺では精進料理が出るものですが、その尼寺では調理はせず、野菜と称して冷凍庫のミックスベジタブルに粉末コーンスープしか出なかったとのこと。
    これでは骨粗鬆症や貧血になるのは当然です。

    また、戦後、僧侶は結婚するのが当たり前になっているのに、尼さんが結婚するのには世間の目は厳しいため、尼寺では子供を後継ぎにすることが実質不可能となっています。
    どこの尼寺も後継者難なのに、弟子に実権が映るのを警戒するあまりに、なかなか弟子を取りたがらず、ぎりぎりまで伸ばそうとするため、消えいく尼寺は多いとのこと。
    そういった本音の事情を知ってしまうと、世知辛さを感じます。

    明るい文章で書かれてはいますが、俗世間と変わらないほどの人間関係のしがらみの渦巻く尼寺のリアルな現状について、よくわかりました。
    読み終えると、重い気持ちになります。イメージよりも、はるかに大変なんだなあと思いました。
    まさに、つらき者、汝の名は尼。尼さんはつらいよ・・・!

    私は俗世を捨てるなら、尼寺ではなく修道院に行きたいです。
    そちらはそちらで大変なんでしょうけれど・・・。

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