オーディション社会韓国 (新潮新書 473)

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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106104732

作品紹介・あらすじ

韓流スター人気はとどまるところを知らず、サムスンやLGの製品は世界中にあふれている-日本よりはるかに"勢い"があるかに見える韓国だが、現実はそう甘くはない。幼い頃から競争を強いられ、経済格差は広がるばかりなのだ。就職活動のために整形手術までする男たち、家計の半分以上を占める教育費、世界一低い出生率、上がり続ける高齢者の自殺率…ツライ社会を生きている韓国人の姿を現地から最新リポート。

感想・レビュー・書評

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  • 生きづらい韓国社会の実態がよくわかる。他人事ではないと感じる。

  • 韓国社会はとんでもないね。
    自殺者も多いし、障害者を大切にしない。最低最悪の社会ではないか。どうしようもない。
    キムヨナも2位だとおめでとうって言ってもらえないそうだ。

  • あとがきにもあるように、ここで書かれている問題は世界中の先進国共通の課題だろう。ただ戦後日本をモデルに国造りを進めてきた韓国は、抱える課題が日本と共通するのも無理もない。
    一つだけ韓国が先行しているのは、IMF危機に乗じて始まった所謂新自由主義的改革であり、安部政権が今必死で追いかけようとしている。韓国の惨状を見ればどんな結末になるか予測もできよう。日本の未来も暗いと言わざるを得ない。

  • 韓国では、国民全員がオーディションを受けているかのような状況を示した題になっている。IMF経済危機から立ち直ったパワーは素晴らしいが、その歪みが凄まじい格差社会、競争社会を生み出している。

  • いろんな意味で、この国はきつい。
    競争で敗れると、最後自殺するしかないなんて国に、なんで生まれてしまったんだろうと思っている国民がどれだけいることやら。

  • 過酷な競争社会に突入している韓国の閉塞感。程度は少し緩やかかも知れないけど、日本も同質だと感じるし、誰も逃げ場を創れないまま社会はより不安定になっていくような気がして、そら恐ろしくなった。

  • 勝ち組と、それ以外の差が日本より極端な社会。華やかに見える韓国の違う側面を知れた。良書。

  • 前・共同通信特派員が見た韓国。韓流やサムソンで、一見華やかに見える国だが、超競争社会のツケでその華やかさは無数の「敗者」の上に成り立っている。新しい話はそんなにないが、そのひずみを生の声を元に伝えている。
    異常ともいえる教育熱心さや自殺率の高さは日本でも伝えられてる。とにかく「ボトムアップ」よりは「プルアップ」の世界。生き残った人間が社会を引っ張る構図。それが「吉」と出た部分も当然あるのだろう。しかし、敗者にセカンドチャンスはほとんどない。「やり直し」がきかない社会の現状を活写している。

  • KPOP、GALAXYなど、華やかなに見える国の内情は華やかではなかった。学歴社会、家族の崩壊、表には出てこない闇が描かれていた。

  • FBで流れてきたので、興味を持った。
    多分、韓流ドラマ好きな人だから「いいね」を押したんだろう。
    隣の国、韓国のいまについて知ろうと思い読もうと思った。

    いまの韓国の空気って余裕がないんだな。
    IMF通貨危機の傷がまだ癒えてなくて、イケイケのうちにイケるとこまで(向こう見ずに)行こうとしている感じ。世界を見渡せばどこも不況だしね。

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著者プロフィール

共同通信社記者。1972年、北海道生まれ。明治学院大学法学部卒業後、毎日新聞社入社。長野支局、社会部を経て2002年、共同通信社入社。06年、外信部へ配属され、07年6月から1年間、韓国・延世大学に社命留学。09年3月から11年末までソウル特派員。帰国後、経済部で経済産業省を担当するなどし、16年9月から20年5月までニューデリー特派員。インド各地の都市や農村だけでなく、スリランカ、バングラデシュなどの周辺国も担当し、取材で現地をめぐってきた。同6月より外信部所属。著書に『オーディション社会 韓国』など。

「2020年 『13億人のトイレ 下から見た経済大国インド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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