たくらむ技術 (新潮新書)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106105012

作品紹介・あらすじ

「ロンドンハーツ」「アメトーーク! 」(テレビ朝日系)など大人気番組のプロデューサーが、自らの「脳内ノート」を大公開! ヒット企画の陰にある数々の「たくらみ」とは? バカな番組を実現させるクソマジメな仕事術とは? 「トレンドに背を向ける」「企画はゆるい会話から」「勝ち続けるために負けておく」「文句や悪口にこそヒントがある」「スベる人の面白さ」……「面白いもの」が好きな人、「面白い仕事」がしたい人、必読の一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 勝ち続けるために一定の負けをしておくとか、勝ってる時にきちんと次の一手を打っておくとか、気配りやしたいことのために必要なスキルや言葉遣い、行動などについて書かれているが面白いことをするために必要なものとして体験から書かれているので納得。

    一度『アメトーーク』の観覧で「竜兵会vs出川ファミリー」観に行った時に涙出るぐらいに笑いまくったんだけどその時フロアにいた加地さんもかなり視界に入ってたんだけどカンペ出しながらすごく笑って楽しんでいるのを見てこの番組が強い理由がわかったような気がしていたけど読んでさらにその事がわかった。

    仕事論でもあるけどやりたいことをするために何がプラスαできてるとうまくいくかって考えるきっかけになる一冊。

  • さらっと読めてしまうが、その内容は盛りだくさんかつ奥深い。著者が担当する「アメトーーク!」と「ロンドンハーツ」を中心として、制作側の「たくらみ」が惜しげもなく開陳されていく。また、「会議は短い方がいい」「熱意はメールで伝える」など、ビジネスのいろんな場面で活用できそうな「技術」が、誰でも知っている番組の興味深い舞台裏エピソードとともに語られるのでスッと腑に落ちる。特に「ホメ上手はポイントを絞る」という話はなるほどと思った。今からテレビが観たくなる一冊。

  • 前に読んだ「伊藤P」の本でも思ったのだが、結局、テレビマンであっても、優秀な人、いい仕事をしている人というのは、何か特殊なことをしていたり、奇をてらったりしているわけではなく、ビジネスマンして極めてまっとうなことをしている人なのだ、ということだ。加地さんのこの本からは、芸人であってもそれは当てはまるのであろうということが推察される。やっぱり、いい仕事をするためには、どれだけ真摯にその仕事に向き合えるのかということだと思う。大変参考になる本だった。本当にいろいろ参考になったが、その中でも特に、今まで自分がやっていなかったこととして、「逆にを考える」ということを、是非見習っていきたいと思う。

  • 面白かった!相当頭を使いながら、周りの人の気持ちを汲み取りながら、面白い番組を作っていることがわかった。自分に置き換えて、参考になる部分が多いと感じた一冊だった。いろいろな「企み」をしないと、多種多様化していく社会から取り残されて行くのだなと感じた。

  • 日ごろ無造作に見ているテレビがどういう過程を通って、どういう試行錯誤を経て我々の前に送り出されているのかがとても良くわかった。

    加地さんという、二大お笑い番組のプロデューサーが愛情を持って番組を作っていることがとても真摯に伝わってきた。

    具体的な手法やこだわり、演者に対する尊敬のまなざし、スタッフたちへの絶大な信頼…
    きっと、加地さんが感じていることを、他の人たちも加地さんに対して感じているから、番組はずっと面白いんだろうなぁとおもった。

    印象的だったのは、

    ①ないと思ったものほど逆転の発想

    ②「ただ悩む」のではなく、「いい状態で悩む」

    ③一つ頼まれたら二つやる

    ④「言った」ではなく「伝えた」か

    ほかにもたくさん。

    アメトーークで、雨上がり決死隊の「一歩引くすごさ」について書かれている文章は、泣きそうになった。
    宮迫が癌で入院をして、大晦日のスペシャルは蛍原だけだった収録の回もあった。蛍原はきちんとひとりで司会進行をやり遂げていたが、やはり、ふたりのMCだからこそのバランスの良さを思わずにはいられなかった。
    それを、ちゃんとわかっているもの同士の言葉の裏にある絶対的な信頼関係が、この本の随所に書き込まれている。
    いい番組をこれからも作り続けてほしい。
    アメトーーク派ですが、どちらも長寿番組になることを応援して、これからも気軽に楽しむ視聴者でいることをここに宣言したい。

  • 今回、自分が好きな番組「アメトーーク!」のプロヂューサーが著者
    ということで購入。とにかく、自分に番組に対する思いが非常に熱く、
    こだわりを持っており、仕事への姿勢を考えさせられた。
    また、視聴者目線を常に持ち、どうやったら面白いか?その
    面白さがどのようにしたら伝わるか?について考え抜かれていて
    番組が面白い理由がわかった。
    「おいしいもの。面白いもの、全てに理由があります。その理由を
    きちんと分析して、再現できるような能力が求められます。」
    という一文が印象的。
    読み終わった後の「アメトーーク!」への見方がいい意味で変わった!

  • 『感想』
    〇題名がたくらむ技術なんてなっているから、どんな裏テクニックを使っているのかと思っていたら、やっていることはまっとうなこと。ただ感覚でやっているんではなく、ちゃんと意図をもってやっているということ。

    〇勝ち続けるために負けておくという理論は分かるが、これは許された環境もしくはこの後勝てるという信頼がある人にしか許されないことだろうな。こういうことを許される環境が人を育てると思う。成功するかどうかは運次第というところもあるわけだし。

    〇人は感情の生き物だから、ただ個人の能力のみでのし上がっていくことができる人はほんの一握りのみ。そんなことより上司にかわいがられてこいつを引き上げてやろうと思ってもらえるような人間性を持てば、上に行く可能性はかなり上がる。

    〇人と違う部分で成功を収めるような人は人とは違う感性や能力を持たなければならないと考えたりもするが、その土台には当たり前の常識があるんだ。

  • バランス感覚がとてもいい。
    バカなことを本気でやる大人を心から尊敬する。

  • 「なぜこう動くのか」や「なぜこう考えるのか」など、優れた人物が自分の行動や考えを、筋道立てて具体例を伴って教えてくれる本。かなり丁寧に、書かれている物事の理由を提示してくれているので、とても分かりやすい。

    普段親しんでいるテレビ番組の裏側も垣間見ることができるので、「プロフェッショナル的ドキュメンタリー」のような楽しみ方もできる。

    文体が素直で謙虚なので、この手の「仕事術」本にありがちな読んでいて感じるイライラが驚くほどなかった。この文体も含めて、本作の「たくらみ」にはまりました。

  • ここ数年のテレビ朝日の快進撃を引っ張るのが、数々のバラエティ番組。筆頭格が『アメトーーク!』『ロンドンハーツ』で、そのゼネラルプロデューサーが書いた、「ヒットの秘密と仕事のルール」。
    「企む」にはマイナスイメージがつきまとうけれど、自分のやりたい企画を実現するためや、現場を楽しい雰囲気にするための「企み」は、決して悪いことではない。お笑いやバラエティが好きな人はもちろん、就職活動中の学生や、社会人1~5年目くらいの人が読んでも、すごく役立つ内容なのではないだろうか。

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