経営センスの論理 (新潮新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106105159

感想・レビュー・書評

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  • 読了後に記憶に頭に残った3フレーズをメモ。
    1.優れた経営者は、スキル以上に「好き・嫌い」にこだわる特徴を持った人が多く・・・それがセンスか!?
    2.「非連続的な価値の創造→イノベーション」であり、気づき・ひらめきのセンス必要!?
    3.物事を考えるとき、具体と抽象の往復が振れ幅を大きく頻繁に行う。抽象で考えて本質を捉える。これもセンスが必要!?

  • なるほどというコメントが含まれてて、具体例とか結構あり、面白く読めました。

  • 楠木さんの本。面白い。どちらかというとエッセイ風で面白い。この先生に教えて欲しいなーと思ったりした。

  • 著者特有のH攻撃、D攻撃のたとえは、
    楽しく読ませていただいた。

    経営理論もはっきり本書を読んだぐらいで、
    理解できるものではないと書いてあり正直だ。

    納得できるところが多いので、
    ぜひ「ストーリーとしての戦略」を手にとって
    読んでみたい。

  • ストーリーとしての競争戦略が非常に為になる本であっただけに、正直期待はずれであまり得るものはなかった。

  • 戦略の講義の合間にしてくれた先生の面白話集の様相。面白く含蓄もあるが、身になるかどうかは別の話。

  • 好き嫌いを自分で意識し、好き嫌いにこだわることで、経営者として重要なセンスが磨かれるというのが著者の仮説である。

    進歩とイノベーションは異なり、前者はできるかできないか、後者は思いつくかつかないか。

    非連続的な価値を創造するためには、使用する顧客の側での連続性を取り込むことが鍵になる。このイノベーションの逆説的な本質は、イノベーションが狙うべきは「いまそこにある」ニーズでなければならない。

    多様性からは何も生まれず、その先にある「統合」に経営の本質がある。

    成熟した日本経済にとって、製造業からサービス業へのシフトは必然的ななり行きだ。そして、サービス業では従業員が燃えているかが勝負の分かれ目。

    具体と抽象の往復を、振れ幅を大きく、頻繁に行う。これが「アタマが良い」ということだと著者は考えている。

  • 「ストーリーとしての競争戦略」の著者が、経営のさまざまな断面について論理を集めた本。スキルだけは経営はできず、優れた戦略を立案するために必要なものはセンスであるとしている。

  • 20140112 経営にどんなスキルが必要か?わかりやすく説明している。ついていけない作者のセンスもあるが読んで得るところは若い人ほど多いと思う。

  • 学者の整理は難しい。

  • イノベーションとは、「一般」の顧客の連続的なニーズに対して、非連続なサービスを提供すること。
    AmazonやAppleはまさにそう。
    顧客のやりたいことは変わっていない、という前提のもとで、革新的なサービスを提供した。顧客のやりたいことは先取りするものでは無く、今そこにある(潜在的な)ものをいかに満たすことができるか、ということ。

    進歩はできるかできないかの世界。
    革新は思いつくかどうかの世界。

    今の自動車業界の方向性は合っている?部品メーカーにとってのイノベーションとか何か?

    個別企業の業績は①景気⇒②業界⇒③戦略である。①や②ではない、個別の③こそが重要。そこに本質がある。戦略の主体は企業であり、国や業界ではない。

    問題を不確実性と複雑性に分類すると日本は恵まれている。少子化や財政難など問題のほとんどは先が見通せており、対策を打つことができる状態にある。ただ国レベルともなると様々な利害が交錯し、複雑性が高すぎるため解決出来ないという状況なだけ。だから、全体的総括的なストーリーをもってして、決められるリーダーは渇望されている。逆に新興国は不確実性が高い状況であり、政治力とかそういう問題じゃない。

    日本は専業が強い。中小企業はその際たる。GE、サムスンのようなポートフォリオ経営は向いてない。ひとつを長くじっくり取り組むみたいな。ジェイテクトは?

    具体的に物事をみて、抽象的に物事の本質を考えて、具体的な施策に降ろす。それができる人が頭がいい人。

    注意を向けてはじめて情報は生きてくる。情報量をいかに少なくするかが鍵。

  • 経営学の楠木教授による、経営に必要となる論理を、様々な視座から語った一冊。内容は骨太だが、楠木先生らしさと新書らしさとが相まって、とっても読みやすく、単純に読み物としておもろーに纏まっている。
    最後の「思考の論理」は楠木先生が事ある毎に繰り返し主張されている“考え方の基本のキ”がコンパクトにまとめられている。

  • 「ストーリーとしての競争戦略」の著者が優れた会社に存在する経営センスがあるということを述べている。軽いタッチで冗談も交えながらまるで漫談を聞いているかのように読み進めることができる。グローバル化についての項目が面白い。手段の目的化が古今東西よくある失敗例で、グローバル化というスローガンのもとで語学力向上を叫ぶ。しかし、本質はコミュニケーションの力が必要だということを忘れてしまいがちである。英語を鍛えようとしたところで、一部の人以外できるわけがない。使う機会が圧倒的に少ないからだ。それを平均的に高める努力は必要だが、スペシャリストになる必要はない。それよりも大切なことがいっぱいある。英語は手段であって、目的ではない。全体を通して、話がいろいろ飛ぶからわかりにくいけれど、本質はどこになるのかという目線で考えてみることを継続していく必要があると感じるなあ。

  • ストーリーとしての競争戦略の著者、楠木建氏の本。図書館で借りた。前作に比べると、自身のハゲデブネタから空想に近い話など、かなりユルい作り。
    以下メモ。
    ⚫︎スキルとセンスの違い。アナリシスとシンセシスの区別。
    ⚫︎優れたリーダーはハンズオン。
    ⚫︎戦略は、こうなるだろう、という先読み仕事ではない。こうしよう、である。生き残りのため、⚪︎⚪︎せざるをえない、ではない。
    ⚫︎森を見て木を見ずな人もいるが、葉を見て木を見ずな人もいる。
    ⚫︎多様性からは何も生まれない。統合にこそ経営の本領がある。
    ⚫︎商売丸ごとをリードできる経営人材の希少性。
    ⚫︎働きがいのある会社と、戦略が優れた会社は重なる。
    ⚫︎資源的制約があるから、戦略があるわけで、戦略とは、しないことを決めることといってもよい。
    ⚫︎優れた担当者になるな、小さなユニットでもいいので商売を丸ごと行うこと。

  • 話としてはおもしろいものがあるのだが、「経営センスの論理」というタイトルから想起される内容とはちょっと違う感じ。経営、センス、論理の各ワードによるエッセイみたいな感じ。

  • 戦略について改めて学ぶ。イノベーションを起こす戦略立案が望まれており、大変参考となった。自分が立てた(作ろうとしている)戦略を評価する指標となりそう。

  • まるで話を聞いているような文体。体系的に書かれているのではなく、雑談的な印象。
    それでも、分かりやすい例え話(ラーメンを食べたことがない人による人気ラーメン店ランキング、H&D等)を交えているので、納得しながら読み進めることが出来た。

  • ・優れたトップは「好き嫌い」がはっきりしている。先日あった柳井さんとだれかの対談でも「経営とリーダーシップ」がテーマなのに互いの好き嫌い論で終わった。
    ・中国にいか「ざるをえない」とか、~せざるをえない、なんてことがあるのか。自由意思に反する!
    ・「今はまだないけど、将来発生するニーズ」なんて意味なし。今あるニーズを呼び覚ますこと。
    ・サプリメントで有名なDHCは「大学翻訳センター」の略だったことを知ってましたか?
    ・「日本的経営」とかでいう「日本的」って意味不明。
    ・達成感ある仕事だが安月給というように、満足と不満足が混在することもある。満足と不満足は相対立するものではない、という理論がある。

  • 雑誌の連載を、本にしているので内容に繋がりが薄くすっと入ってこないのが難点。
    人間は意味があることか、面白いことしかやらない。いろんなことを面白がる力を身につけようというのは、昔から思っていたことと同じで納得。
    今日から面白かったことを一つづつ記録していこうかな。

  • 本全体として、何かまとまった考えが述べられているという訳でもない

    が、「ストーリーとしての競争戦略」が好きな人なら楽しんで読めるのでは

    ご本人のお話を聞いてもそうだが、
    話が面白くて引き込まれるので、
    戦略論の考え方が、
    文中のストーリーごと頭に入ってきて、記憶に残り、自然と学びになっていた気がする

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著者プロフィール

経営学者。一橋ビジネススクール特任教授。専攻は競争戦略。主な著書に『ストーリーとしての競争戦略:優れた戦略の条件』(東洋経済新報社)、『絶対悲観主義』(講談社)などがある。

「2023年 『すらすら読める新訳 フランクリン自伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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