- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106105319
作品紹介・あらすじ
希代の名文家による辛口コラムの集大成。歴史に深慮があったとしても、人間の浅知恵はそれを損なわずにはいられない――。世界の戦野を駆け巡ってきたジャーナリストが、透徹した視線で世界を見つめる。
感想・レビュー・書評
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スハルト(インドネシアの大統領) キャサリン・マンスフィールド『園遊会』 岡本公三(テロリスト)「革命は命がけでやっても難しい。まして命を惜しむものには出来るはずがない」 ジム・ロジャーズ「昨夜妻とやらなかった人は(この国際会議の場から)席を立って子供を作る作業に取り掛かって下さい」 世界がグローバルでなかった頃、情報は印刷物を通じてきた。読書は集団では出来ない。 人は、例えばドストエフスキー 『罪と罰』を読む。 自分も万度の下に斧を隠して人殺しに出かけようとはしない。『罪と罰』には人殺しの先に長い物語がある。 そのうえ本を読むものは世界とつながっていない。読書は著者とのサシの対話であり、それ以外の者とは繋がりを拒否する行為だからである。(情報が電子化され瞬く間に広がり、感化される現代との対比で著者が述べている) ラジウムガールズ事件 ハイチでのバカンスは不道徳か詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
この人も、インテリジェンスの高い人物である。
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昭和のジャーナリストが世界の著名人や事件を斬る。
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経験豊富で、辛口で、総じて事実に基づいた史実の描写やその洞察力は、認めるべきところは大いにあると思うが、エリート意識の匂いが随所に感じられ、ベースにあるその保守的な考えも、諸手を上げて賛成とはいかない読者もいるのではないだろうか。
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内容を確認せず「新刊だ!」と飛びついて買って読み始めてみればどれも既読の内容。一話だけ『新潮45』でしたがそれ以外は新潮社『Foresight』紙の巻末頁を飾っていた『クオ・ヴァディス きみはどこへいくのか?』のコラムをまとめた本でした。
紙媒体の頃からこの最後の一頁を読みたいがために定期購読をし、WEBに移行してからも同じ理由で読み続けているので「やっちゃったよ…」と思ったものの数年前に『当時』だった事件や出来事のコラムを現在読むのも予想外に面白かったです。
歯に衣を着せぬずけずけとしたものの言い方や保守的な考え方は人によってかなり受け止め方が違ってしまうとは思うけれど、著者のジャーナリストとしての一貫した矜持と言うのでしょうか鋭い内容は考えさせられ、唸らされる事が多いです。