歴史をつかむ技法 (新潮新書)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 633
レビュー : 66
  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106105418

作品紹介・あらすじ

欠けていたのは「知識」ではなく、それを活かす「技法」だ。用語の扱い方から歴史学の変遷まで、歴史を実感する入口を第一線の歴史研究者が、最新の研究成果を踏まえて案内。高校生から社会人まで「教養」を求める全ての人へ。

感想・レビュー・書評

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  • 歴史を学ぶとはどういうことか述べた本。
    歴史小説と歴史学の違いや史観などを簡潔にとりあげてわかりやすく説明されている。

    知識を増やすということに異論は全くないが、「歴史すなわち暗記科目」という認識を変えたいと常々思っている身としてはこういう本に凄く共感する。
    知識をもとにした考える歴史の授業目指して日々精進したいと思う。

  • 日経新聞の紹介記事を読み、タイトルに惹かれて購入しました。
    技法というとノウハウが思い浮かびますが、その様な内容ではなく、世にある史観・考え方の紹介から始まり、文部科学省の歴史に対する学習指導要領と学校でのアプローチ、歴史学者と歴史小説家の違いなど、歴史を学ぶための構えについて、歴史学者の視点で解説しています。
    いま読んだからかもしれませんが、中高生の現役時代にこの様な知識を得た上で学んでいればと、悔やまれてなりません。
    いわゆる知識偏重な学習ではなく、思考訓練により深い洞察力を得られたかもしれません。
    但し著者も主張されていますが、歴史研究にifが厳禁である様に、ある程度の基礎知識がないと理解が進まない以上、致し方ない面もあるでしょうね。少ない知識で、本書の様な学ぶ心構えを解説されても、馬の耳に念仏でしょうしね。要はバランスなのでしょう。現場を預かる教師の方々も大変ですね。
    ただ本書からは、かなりのインパクトを貰いました。
    その一つは、人類は進歩してきたのか 単に歩んできたのかという論です。マルクス主義史観の様な、歴史に法則性が存在するのか。またはブラウン運動の様に、その時の様々な偶然が重なり、今に至っているのか。著者は、その時代背景や価値観を照らした上で、因果関係を読み解くというその時間軸での分析の重要性を主張されています。
    もう一つは、歴史を一連の時代を通貫した通史や、世界史からみた日本史の関係性の様なマクロ的な視点、政治史だけでなく社会史や、気候など自然史などを重層的で多様な視点で俯瞰してみることの重要性も指摘しております。
    まさに"なるほど"でした。
    そう考えると、どの様な学問も、アプローチは公約数かなとも感じます。
    ミクロからマクロ、要素から全体システム。まさに、様々な視点・視野・視座から、深く洞察して最適解を追い求める。
    学びの奥深さを再認識しました。

  • 中学時代に読みたかった。今でも遅くない^_^と思いたいけど。

  • 知識偏重の傾向にある学校教育と比べこの本は「歴史的思考力を磨く」事に焦点を当てている。歴史小説と歴史学の違いの話は面白い。詳細→http://takeshi3017.chu.jp/file7/naiyou27801.html

  • 歴史の流れなのでつかめない
    ずぶぬれ

  • 歴史学とは何か、日本史との向き合い方が分かる一冊。
    時代区分について書かれている箇所が面白かった。各時代の時代区分についてもっと詳細に述べた書籍があってもいいのではと感じた。

  • 歴史の個々の断片を見るだけでなく、広く日本の歴史を見る考え方(技法)を教える。

  • 歴史学とは何か、歴史小説との違いをわかりやすく書いた本。読みながら、歴史学の研究はまるで裁判の事実認定のようだなぁと思いながら読んでいたら、まさにこれが例として挙げられていた。
    歴史学以外に近代以前の通史の概略が説明されていて、これもまたわかりやすい。

  • 歴史的思考力
      
    歴史的思考力とは、現代に起こる事象を孤立したものとしてではなく、「歴史的な視野の中でかんがえていく」ということだと考えています。

    現在、世の中で起こっていることは、事象そのものは偶然に起こったものかもしれませんが、そのすべてに歴史的な背景があります。このことに留意できる歴史的な知識とそれを参照して考えられる思考力、つまり知性が必要です。そしてまた、そもそも私たちの考え方自体も、歴史的に形成されてきた所産だということに留意することが必要です。

  • 歴史を考えるのに最良の一冊
    家庭にどうぞ

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著者プロフィール

1957年岡山県津山市生まれ。東京大学文学部卒業。同大修士課程修了。文学博士。現在、東京大学大学院情報学環教授、同史料編纂所教授。
『江戸お留守居役の日記』(読売新聞社)(1991)で、日本エッセイストクラブ賞受賞。『鎖国と海禁の時代』(校倉書房)(1995)では、従来の「鎖国令」の定説をくつがえし、教科書が書き換えられている。豊臣政権から江戸時代の政治や武士社会を中心に研究している。
著書は、『流れをつかむ日本史』(角川新書)、『東大教授の「忠臣蔵」講義 』(角川新書)、『歴史の勉強法 確かな教養を手に入れる』 (PHP新書)、『天皇125代と日本の歴史』(光文社新書)、『格差と序列の日本史 』(新潮新書)、『歴史をつかむ技法 』(新潮新書)、『日本史の一級史料』(光文社新書)、『信長の血統』(文春新書)、『武士道の名著』(中公新書)など多数。
東京書籍からは、『読み方で江戸の歴史はこう変わる』、『教科書には出てこない江戸時代』、『こんなに変わった歴史教科書』ほか。

「2018年 『教科書には書かれていない江戸時代』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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