フランツ・リストはなぜ女たちを失神させたのか (新潮新書)

著者 :
  • 新潮社
3.76
  • (8)
  • (27)
  • (11)
  • (3)
  • (1)
本棚登録 : 162
レビュー : 23
  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106105470

作品紹介・あらすじ

この男こそ、「史上最強のピアニスト」だ! 聴衆の大衆化、ピアノ産業の勃興、スキャンダルとスターの関係……。リストの生涯をたどると、19世紀の実相が鮮やかに浮かび上がる。音楽の見方を一変させる一冊。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 同時代を生きた、ショパンとリスト。
    日本では、ショパンは絶大なる人気を誇るのに比べ、リストはそのピアニストとしての才能を正当に評価されているとは言いがたい現状。
    サロン、巡礼、エレガンス、ブルジョワ、ショパン、ピアノ。
    これらキーワードとともに、「19世紀音楽の縮図」と言われるフランツ・リストを通して浮かび上がる、19世紀の文化現象。

  • 2014.05.01 新潮新書のサイトを巡回していて見つける。

  • ちょっと読みにくいところやうまく書けてないところがあるような気がするけど、全体としてかなりいけてると思う。実際リストの伝記評伝って国内ではほとんどないよね。貴重。

  • ~あらすじ~
    フランツリスト。当時は、民衆の間で圧倒的な人気を誇り、西洋音楽史に名を残す最強のピアニストでありながら、日本ではほとんどその人生について知られていない。そんな彼の苦悩や野望、恋などを、ショパンなど彼の周りの人物や手紙のやり取りなどから考察していく。

    ~感想~
    リストという人物は、単なる超絶技巧の持ち主であったというだけではなく、その内面には、当時の音楽家の誰よりも過去と未来の音楽に対する愛と希望が溢れていたのである。
    また彼は、どんな難曲も引きこなせる天才でありながら、恋に悩んだり、たくさんの弟子を教えたりと、とても人間らしく一途で、男らしい人物だったということが伝わってきた。
    フランツリストという人物をより深く知り、より深く愛せるようになる作品である。

  • 4/28

  •  神童の神話。指を勝手気ままに鍵盤の上に投げつける変則的で不正確な演奏だった。けれどもその表現にはある種の天才的なセンスがあった。厳格な調教が必要だ。徹底的に鍛えられた演奏は凄まじく、ウィーン市民は興奮しパリ市民は熱狂した。演奏活動は滑稽な見世物だ。惨めで空虚で疲れ果てて世俗を捨てた。リストは死んだ。そんな噂がパリの街中を駆け巡った。

    『想像してみてほしい。当時の人々の暮らしのなかの音が、どのようなものだったかを。テレビもなければラジオもない。CDもなければスピーカーもない。電気で音を発する装置が存在しない時代である。人々がふつう耳にする音といえば、雑踏のざわめき、物売りの声、馬車の車輪の軋む音。遠くから時を知らせる教会の鐘の音……。そのなかで、いきなり音楽が響きわたるときの、身が震えるような感動を。』106頁

  • 音楽(文化)の形態は、時代と技術革新に規定されることが、リストを通してよくわかる。

  • 刺激的なタイトルのために外で人の視線が気になるところが難点だが、リストと19世紀ヨーロッパの音楽事情がコンパクトにまとまっていて読みやすい。より詳しい資料への導入として。

  • タイトルに煽られて読む。なかなか面白い。昔の音楽家は大変だったんだな、と。
    (2014年4月 6冊目)

  • 何て魅力あるリストかと思った。ピアニストの面だけではなく、作曲家、教育者、聖職者などの様々な面から彼を捉えている。きっと彼を理解していたファンは少なかったのだろうけれど、そのスター性に憧れた人は多かったのだろうなと思う。私もその一人。

全23件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1961年生まれ。高校卒業後に渡仏。パリで音楽学、歴史社会学、哲学を学ぶ。
フランスを拠点に、作曲家、プロデューサー、執筆家として活躍。放送局などの音楽制作、企業CMの音楽制作や、音楽、美術、建築など芸術全般に及ぶイベントの企画・プロデュースをはじめ、M.O.F. (フランス最優秀職人)の支援活動など、幅広い分野での芸術・文化の振興に努めた。
2003年、帰国。クラッシック音楽のコンサート企画・制作に携わる。
2007年、三井住友海上しらかわホールのエグゼクティブ・ディレクターに就任。高品質な公演企画・ホール運営によって、同ホールを世界に通用するコンサートホールに成長させた。2014年、独立して浦久俊彦事務所(東京・港区)を設立。
著書に『フランツ・リストはなぜ女たちを失神させたのか』(新潮社新書)がある。

「2016年 『138億年の音楽史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

フランツ・リストはなぜ女たちを失神させたのか (新潮新書)のその他の作品

浦久俊彦の作品

フランツ・リストはなぜ女たちを失神させたのか (新潮新書)を本棚に登録しているひと

ツイートする