- Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106105487
作品紹介・あらすじ
サムライはどう殺されたのか? 失業した武士をどうするか? 幕府の借金を返すには? 列強から国を守れるのか? たった十年で日本を激変させた明治新政府の苦闘を描きながら、近代国家の本質に迫る。
感想・レビュー・書評
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週刊新潮に連載していた軽めの歴史エッセイと思われるでしょうが、かなり名作だと思う。日本史の大きな転換点だがわれわれが理解していない明治初年を、人々がどう生きたのかを中心に伝えてくれる。
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あらためて、明治維新は紛れもなく革命だった。その中には3つの革命を孕んでいる。
①政治権力を徳川幕府から奪った政治革命。
②廃藩置県という、もうひとつのクーデターで封建支配層の力を骨抜きにした社会革命。
③その総仕上げとし、職業としての武士を潰した秩禄処分を断行した経済革命。
多くの血が流れた上に樹立された明治国家。その当事者たちにとっては、「違うぞ!こんなはずではなかった!!」という悲憤慷慨が渦巻く。朝廷政治の復権を目指した岩倉具視。徳川に代わって将軍になれると信じた島津久光。癒着・汚職に手を染める新政府高官を許せない西郷隆盛。血を流したにも報われないと知った雄藩士族…。ビジョンの交錯。思惑の激突・同床異夢。
西南戦争終結までの10年間。ただひたすらに国家造営の精励した旧サムライのすさまじい悪戦苦闘ぶりが理解できる好著。 -
思ってたのと違った。
投げた。 -
明治のゴタゴタは現代人に知られない
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維新後、理想通りには行かずそれぞれの思惑が複雑に絡み合っているんだなぁ。今も昔も、きれい事ではないのですね。
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江戸から明治に変わるのは、そんな単純な話じゃない。グダグダながら一気にやりきったから、今の日本がある。今もグダグダなのは、そのときのなごり?
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このシリーズの最後の1冊ということで、残念です。
勉強になりました。 -
≪目次≫
第1部 明治無限録
第2部 明治反乱録
≪内容≫
週刊新潮に連載されていた歴史読み物シリーズの最終巻。著者が序文で述べている通り、当時は取るに足りぬ話だが、今から眺めれば、その後の歴史のうねりの一端をしっかりと占めていた、と気づかされる物語が続く。
読むべし!と言いたい。 -
積読本レビュー
時代の大転換には歪みもあろう。そこに焦点を当てた視点に惹かれて買った。早く読んでみたい。