- Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106105715
作品紹介・あらすじ
どこまでが解明され、何が未だに謎なのか? 幽霊・テレパシー・透視・念力・予知……。「非科学的」とされがちな現象に、それでもあえて「科学的」に挑戦する異端の科学者たち。知られざる世界の最先端とは?
感想・レビュー・書評
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超常現象を科学的に解明する本。
はん幽霊論というキーワードを基に、反・半・汎に分けて解説。具体的な超常現象を解明するよりも、超常現象の科学的な捉え方を示唆する。個人的は具体的な超常現象をもっと解説してほしかった。
幽霊=人間には「見た」と錯覚するメカニズムがある
金縛り=カギは睡眠時の肉体コントロールの誤作動
お守り=「効いた」のは統計上の偏りに過ぎなかった
テレパシー=「何か」による作用は認められるが…
透視=米軍も実用化を研究していた?
予知=それは人の無意識がもたらしている? -
科学の視点から、心霊現象や超能力を理解する本。
心霊現象や超能力を全否定するのではなく「役に立つか立たないか」という視点で解説しているのが面白い。
宇宙人誘拐=金縛り、には驚いたけれど、読むと腑に落ちる。
学生の頃、石川先生の講義が毎週楽しみだったのを思い出した。 -
文字通り「超常現象」を科学の世界から丹念に解きほぐそうとする一冊。
陰謀論みたいにわかりやすい結論があるわけではないし、現在も解明されてない部分もあるが、それ故に真摯にアプローチしているように思えた。 -
簡単に言うと超常現象を超常的現象として科学サイドからプラグマティックに捉える試み。と言ったらいいように思う。面白い試みだと思うしキライな連中を炙り出すのにも有用なように思うし、非科学的な態度として全面的に退けられていたり課題にならなかったことに建設的に取り組んでいて面白いなと思った。
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現時点で著者が超心理学という科学の視点から、心霊や超能力を考えるものだった。現在の科学では解明されないものがあり、万能ではないのだから頭ごなしに心霊・超能力現象は否定されるべきではないという至極当然な考えに立脚しているのが好印象。怖い幽霊から役に立つ幽霊なんて面白い考えだ。ポルターガイストと念力が同根であるという仮説も妙に納得できる。全ての超常現象に対し考察を加えるものではないので、幽霊の映像であるとか、念力の真偽を解説しているわけではないので、これから読む人は注意が必要だ。
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とんでもないな、この本は。
本当に大学で認知関係の仕事をしているのかと何度も経歴を見直した。
超常現象や霊現象を、あるかないかでなく、有益かどうかで切ろう、まあそれが科学者として正しいかどうかは別として、切り口としてどう持っていくのかと興味持っていたのだが。
まず、超常現象をあるという前提で、と語るところからおかしくなる。
無意識の作用ってところは共感できるが、無意識による情報処理のエラーと考えればいいんじゃないのか。
本気で主張してるのか、ぼくが全くその趣旨を読み取れなかったかどちらかだ。 -
科学で証明できる超常現象もあれば、今の科学で説明できない部分をもったものもあり、それらについての説明を面白く読んだけど、本書の肝はその超常現象はあるかないかではなく、社会性のある創造となりうるかどうかにある。超常現象には人の無意識の関係が強いらしく、その無意識が生み出しうる創造を社会や個人に活かすことを考えるという視点が、オカルトを扱った本を初めて読む私には新鮮に感じられ、とても面白かった。創造的な挑戦の姿勢が無意識の生む可能性を拡げるということを心に留めておこうと思う。