- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106105784
作品紹介・あらすじ
“知”を鍛えれば、「日本の根源」がはっきりと見えてくる――。天皇、時間、都市、宗教、性……私たちの日常に隠れた「政治」の重要性を説き明かす。第一級の政治学者が、長年の研究成果を惜しみなく盛り込んだ白熱の集中講義!
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
明学の講義録。政治と祭祀を合わせた日本の「まつりごと」について歴史的に考える事で、より深い思考を身につける事が目的との事。
講義名は「比較政治学」らしいが何かと比較しているわけではなく、内容的には政治文化論というか政治社会学的という印象。著者の得意とする時間・空間だけでなく、宗教や女性といった観点からもアプローチ。このような独特のアプローチは日本政治思想史業界では色々と意見もあるようだが、思想家やテクスト主体のコテコテの政治思想史よりはこういう学際的な方が学生ウケはよいのではないかと思われる。そもそも日本政治思想史は好き嫌いに関わらず「天皇」抜きでは語る事はデキナイし。
概して「天皇」がテーマになると左右からイデオロギー的な偏向が見られる事が多いのだが、著者の場合はその辺は中立的で淡々と語っている点は評価できる。 -
日本政治思想史を専門とし、政治の発生を「神社」「広場」「鉄道」などの具体的な場所に着目する「空間政治学」を提唱する学者が解き明かす「この国のかたち」。日本の政治を多角的な視点で捉えた内容で、明治学院大学の国際学部(横浜市)で著者が2011年9月から2013年1月にかけて行った講義「比較政治学」の講義を新書にまとめたもの。今の大学生に是非おススメしたい一冊。
-
社会
政治 -
池上彰の番組のようにわかりやすい。
-
【由来】
・新潮新書メルマガ
【期待したもの】
・「知の訓練」というタイトルに加えて「政治とは何か」というサブタイトル。政治についての視点を強化してくれる本かと期待した。
【要約】
・
【ノート】
・残念ながら期待はずれ。講義録の形態なので読みやすかったが。
・「いったん作られてしまうと、その誰かの手を離れて、時間そのものが支配者となる。したがって、たとえ天皇の意思がどうであろうと、時間という支配者に背いた場合には、死をもって償うしかなくなるほどの重大問題になるわけです。」(P37) 思わず「規範」の話かと期待したが、あまりそれ以上はふくらまなかった。
【目次】 -
著者が明治学院大学でおこなった講義をまとめた本で、日本の近代以降の政治史を政治と祭祀の両面をもつ「まつりごと」の歴史としてとらえ、そのなかで皇室がどのような意義をもっていたのかということが具体的な事例にそくしてわかりやすく語られています。
日本の近代史を専門としない学生に向けての講義がもとになっていると思われるのですが、著者がこれまで取り組んできたテーマのいくつかについて、平明な紹介がなされています。ただそのぶん、一つひとつのテーマにかんして掘り下げるということはなされていません。 -
読み進める度に新しい発見があり、非常に面白かった。是非続刊も読みたい。
-
大学の教授が講義を記した一冊。
日本人にとって政治というのはどういう位置づけで、天皇制がどういう位置づけであったかというのを、著者の視点を通じて知ることができた。 -
2015/12/5
著者プロフィール
原武史の作品





