日本の風俗嬢 (新潮新書 581)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 526
レビュー : 64
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106105814

作品紹介・あらすじ

適齢女性28人に1人が風俗嬢!? どんな業態があるのか? 収入は? 女子大生と介護職員が急増している理由は? どのレベルまで就業可能? 三〇万人以上の女性が働く、知られざる業界の全貌。

感想・レビュー・書評

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  • 「そこ」で働く女性は30万人以上。だから、普通にまわりにたくさんいる計算です。でも私の回りにいないと思う。
    だから「類は友を呼ぶ」というか職につくのも、友達の紹介が自薦とスカウトにならんで多いので、いるところにかたまっているのでしょう。

    この本に紹介されている性風俗の採用偏差値というのが面白い。
    容姿を軸に、育ち学歴適正なども加味して数値化してみる。
    2014年で単体AV女優は偏差値80!
    1990年代は69だったそうで、つまり年々レベルが上がっているということ。

    これが下にいくと、2014年で、企画単体AVが72、高級デリバリーヘルスが68、高級ソープランドが67、SMクラブ女王様が66……
    ときて、47になると都市部格安デリヘル、地方ピンクサロンとなります。
    それ以下の女性は仕事にありつけないし、偏差値50ぐらいではたいした収入にならないそうです。

    たしかに偏差値60以上になれば、収入がいいだけでなく、やりがいもあるかも。
    ブログを書いたりして、いつも満員なんですって。
    女性としての自信にも満ちあふれて。
    がんばってください。

    しかし下のほうの人は、こういう本を読んで、現実の厳しさを知ってほしいと思いました。

  • <目次>
    第1章  性風俗の現在
    第2章  ビジネスとしてのデリヘリ経営
    第3章  激増する一般女性たち
    第4章  風俗嬢の資格と収入
    第5章  スカウト会社とスカウトマン
    第6章  性風俗が「普通の仕事」になる日

    <内容>
    多少興味本位で購入した部分もあったが、こうした本を読むことで、景気の状況を知ることとなった。つまり「かなり悪い」と言うことだ。
    また、いわゆる風俗の情報を知ることもできた。

  • 働きたくても働けない人がいるとは……
    こういう商売でも飽和状態なのね
    芸能人でも可愛い女の子って掃いて捨てるほど出てきてすぐ消えていくもんなあ

  • 現在の風俗の流れがわかったりして面白い。
    風俗嬢が楽に稼げる職業ではなくなり、狭き門となってきている。
    また、介護から風俗に移る人も多い。
    質が高いのはやはり都心部である。

  • 性風俗店で男性が求める「明るさ」「コミュニケーション能力の高さ」「気が利く」「優しさ」は、介護職員に求められる適性と一致する。介護職員として優秀な女性ほど、性風俗でも活躍できる能力がある可能性が高い。介護福祉士を取得している女性であれば、なおさらである。性風俗に流れて成功する人は非常に多い。普通に生活できる程度の賃金すら支払えない介護業界では副業の許容は当たり前。慢性的な人手不足で人材は流動的、副業程度では解雇になることはまずない。介護職員の性風俗への流出が続き、兼業風俗嬢が他の職員より豊かで楽しそうに生活してみれば、さらに人材の流出は進む。優秀な女性ほど風俗嬢としても成功するので、本業だったはずの介護はいつの間にか見切りをつけられる。介護職の高い離職率は社会問題になっているが、性風俗への流出は明らかにそれに拍車をかけている。財政難による介護保険の報酬抑制も、さらに追い打ちをかけることになりそうだ。介護職員の性風俗への流出は、今後さらに増大することが予想される。「介護は熱い思いを伝えられる素晴らしい仕事、夢がある」などと必死に訴えても、蓋を開ければ豊かさの欠片もない貧困女性の巣窟。介護施設を運営している著者自身の悲痛な叫びが胸に迫る。
    日本の風俗嬢推定40万人。実に20~34歳女性の実に30人に一人。韓国国内で行き場を失った風俗嬢が数万人規模で日本に上陸し、その99%が本番サービスを行う。日本国内に渦巻く巨大マーケット。何とも嘆かわしい。

  • 京都のブックオフで見かけて購入のはず。タイトルは「風俗嬢」ですが、鼻の下を伸ばしての購入ではありませんでした。そもそも、新潮新書かつ中村淳彦氏の名前見てムラっとなぞ来ませんよ。
    前に『風俗嬢のリアル』というルポを読んで以来、性風俗の実態に興味があったのです。単純に中の実態を知らないので興味本位が半分ですが、もう半分はある点がどうしても気になっていたんです。

    過酷な労働の割に儲からない現実です。で、その点の事情をこの新書が非常に分かりやすく概括していて為になりました。業態による経営の大変さから、暴力団との関係から、女の子の質の問題から、行政の対処から、社会の風潮から、複雑に絡み合った現在の性風俗業界の「景気の悪さ」と「厳しい立場」を知ることが出来たと思っています。

    ただ、この本の“性風俗を「普通の仕事」に”という議論はどうも、しっくり来ない部分があります。いや、普通の仕事になるのは大歓迎ですよ?私自身で言えば、セックスワーカーの人達に間違いなく差別偏見してしまうような眼を持っているので、そういうところから乗り越えられたらいいと思っています。
    ただ、そもそも性風俗の客層が「中流以上の社会的に認められている男性がメイン」とp.250で書いていますが、今やそういう男性こそ少ないと思うんですよ。
    風俗産業がセーフティネットじゃなくなって、女性も貧困してると言いますが、風俗に性欲の捌け口を求めたくなる大多数の男性は、やっぱり貧困してるんですよね。仕事でも、その給料でも満たされないとくれば、せめて女性で満たされないのは避けたいと、そう心が働くのが男性心理というもの。五千〜一万の安いお店が人気で、デフレするように価格競争が起こるのも、そういう訳があると思うんですよね。
    「普通の仕事」になったら、貧困男性に対してはどうなるんでしょうかね。もっとも、ただでさえ40分かそこらで普通に二万も三万も取る仕事なので、貧乏な男に対しては客とも見なければ、全く優しさのかけらもない商売ですが。

  • 日本の風俗嬢を中心に、その実態を本人や雇用主など多岐に渡って述べられています。セックスワーカーの種類、それぞれの収入、勤務している人の種類、取り巻く人々の種類など、日頃知らない世界である故に興味をひく内容もあります。そのテーマと並行して、実態はそれほど稼げなくなってしまった、昔より気軽に入っていける世界になったことで競争が激化し、それが負のスパイラルを発生している。
    この仕事を、世間で言われるような単に恥ずべき消し去るべきものとして扱うことではなく、必要でありそのための法律含めた整備の必要性を訴えられています。
    やりたい仕事を、安全に不安なしに、それが出来ていない最後の職場であること、そしてここがなくなると生きていけない人が多数発生すること、偏見を見直し考えてみるべきことだと思います。

  • 現実の厳しさが分かる。

  • 女性が肉体と性を売ることで、ヤクザからの借金を返す。風俗業のそんな反社会的なイメージはもはや一昔前。今の女性は自ら積極的に風俗業界へ「就職」し、「賃金」を稼いでいるのだ。

    働いていることを他人へ言えないかもしれないが、それを除いた労働環境を考えると、若い女性にとっては魅力的な職業だ。資格・経験不要、完全能力給、社内の付き合い不要、即金払い、急な休みも可、週イチでもOK。副業にするなら、悪くない。だから、学生や主婦、シングルマザー、介護職員など、意外に就職希望者は多い。その結果、だれでも稼げる業界ではなくなった。自己を売り込む営業努力が必要だ。

    こうして、それなりの求職者が発生する業界になってしまった風俗業界。昔のようにアンダーグラウンドとして放置するのではなく、労働法に則った公的規制が必要だと、著者は唱える。

  • 性風俗に関する法律、歴史、経営、最低限の知識とともに、現在の性風俗を取り巻く現状について非常に興味深い見解とともに展開されている。「もうそろそろ建前での議論をやめて、性風俗業は社会にとって必要であり、あること自体を当然と考えた方がいい。そのような認識が浸透し、現実的な議論が進むことで、安全な環境の下で安心して働けるという風俗嬢たちの最低限の権利が一日も早く実現することを願う。」と締めくくられている通り、アンダーグランドであるものをないものとして排除するリスクを考えさせられる。

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