なぜ時代劇は滅びるのか (新潮新書)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106105869

作品紹介・あらすじ

本書は、時代劇への“檄文”である――。なぜ時代劇は、つまらなくなってしまったのか? 華も技量もない役者、マンネリの演出、朝ドラ化する大河……凋落を招いた“真犯人”は誰だ! 撮影所取材の集大成として、悲壮な決意で綴る時代劇への鎮魂歌。

感想・レビュー・書評

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  • いまも細々と作られ続けられてはいますが、凋落した「時代劇」の現状に至った理由を辛過ぎる眼差しで次から次へと指摘するとともに、逆にそこから著者の「時代劇」に対する深い愛情が感じられる一冊です。
    自分もこどもの頃から時代劇は大好きでして、よく観ていた記憶があるのは大川橋蔵の『銭形平次』、東野英治郎の『水戸黄門』、中村梅之助の『遠山の金さん』『伝七捕物帳』、里見浩太朗の『大江戸捜査網』、杉良太郎の『遠山の金さん』『新五捕物帳』、高橋英樹の『桃太郎侍』などで、そのほか観ていた憶えがあるのは中村敦夫の『木枯らし紋次郎』や勝新太郎の『座頭市』、萬屋錦之介の『子連れ狼』『鬼平犯科帳』などがあります。また、NHK大河ドラマも記憶がある加藤剛の『風と雲と虹と』以来、毎年ずっと見続けていまして、こうやってみると自分もかなりの「時代劇」ファンであることを再認識しました。(笑)
    振り返ってみると、錚々たる俳優による時代劇ドラマを、昔は数多く放送していたのだなあとしみじみ思うところでありますが、著者の言う通り、いまでは演技もおぼつかない、自分の知らない若手俳優陣ばかりが主役を張っていて、明るい画面でアットホームな雰囲気のドラマをたまに見せられても、ちっとも面白さに浸ることができないです。
    著者は「時代劇」とは時代設定を過去にすることでファンタジーな世界として魅せることができる現在進行形のエンターテインメントであるとしていますが、自分も全く同意するところで、かつての多作や脚本のマンネリ化により、時代劇=ワンパターンなドラマと捉えられてしまったのは、製作の怠慢であり誠に残念なところであります。
    本書では時代劇の構造、役者、監督、製作などといった様々な切り口にて、「時代劇」の問題点を小気味よいほどに明らかにしていますが、これは日本のテレビドラマそのものの問題点であるといってもよく、ドラマ制作に携わる人々の大いなる欠陥を示したものであるともいえます。「時代劇」に限らず、このような質の劣化がところどころでみられるのも構造的であるがゆえに、今後もテレビ界では繰り返されていくのでしょうね。
    個人的には『水戸黄門』を成立させていた構造とか、京都撮影所の話とか、NHK大河ドラマの路線変更の話や、使えない俳優の名指しなどがとても興味深く面白かったですが、特にNHK大河ドラマについては、昨今のファミリー路線はまあほどほどなら許せるとしても、刹那的な楽しみのみ追求するアホな評論家の口車に乗ったのか、演出の大仰化、脚本のご都合化や不自然な物語展開、主役不在の若手大量投入など、ドラマそのものの質の低下を苦々しく感じていまして、1話完結のもはや「大河」なドラマとはいえない状況に暗澹たる気分となっています(特に『天地人』『江』あたりは酷過ぎて噴飯ものだった)・・・。いや、昔の大河も脚本のご都合化や不自然さはあるにはありましたが(山岡荘八原作の場合は特に目立った)、これは主演俳優の演技力というか魅力というか器量でカバーされていたものと思いますが、いまはそのようなこともないですね。(泣)
    気が付いてみると、いまもCSで時代劇専門チェンネルを観ていることが多く、著者の示す通りやはり昔の時代劇は面白さが満載されていたと思います。多様化の時代に「復活」ということまでは無理としても、せめて質の高いドラマの提供だけでも何とかならないものだろうか・・・。

    • mkt99さん
      darkavengersさん、こんにちわ!(^o^)/
      いつも花丸もいただきありがとうございます。m(_ _)m

      またたくさん、時代...
      darkavengersさん、こんにちわ!(^o^)/
      いつも花丸もいただきありがとうございます。m(_ _)m

      またたくさん、時代劇の名曲をご紹介いただきありがとうございました。
      早速、Youtubeで物色してみますね!(^o^)

      実は何曲かカラオケで時代劇特集を試してみたのですが、もう少し練習が必要だと痛感いたしました。(^_^;
      歌ってみたのは、三田村邦彦の「思い出の糸車」(新 仕事人)と杉良太郎の「明日の詩」(新五捕物帳)、「すきま風」(遠山の金さん)です。
      今度、歌ってみたいなあと思っているのは、里見浩太郎の「微笑みを捨てる時」(大江戸捜査網)、上条恒彦の「だれかが風の中で」(木枯らし紋次郎)、西郷輝彦の「ねがい」(江戸を斬る)、クリスタルキングの「時間差」(風神の門)、女性曲ですが高橋真梨子の「祭りばやしが終わるまで」(御宿かわせみ)などです。
      教えていただいた曲の中からも探してみますね。
      一生懸命、練習しないと!(笑)

      ちなみに刑事ドラマで歌うとすると、Gメンの一連のエンディングテーマとか特捜最前線のチリアーノの「私だけの十字架」がいいなあ。(^o^)
      2015/05/17
    • darkavengersさん
      mkt99さん、こちらこそ花丸ありがとうございます。

      あ~‼「だれかが風の中で」と「時間差」忘れてました‼
      (仕事人の挿入歌「今走れ...
      mkt99さん、こちらこそ花丸ありがとうございます。

      あ~‼「だれかが風の中で」と「時間差」忘れてました‼
      (仕事人の挿入歌「今走れ!今生きる!」も)それに好きな時代劇で「風神の門」を挙げるのも(泣)

      「時間差」は残念な事に当時からレコード化されてなくCD化してほしいのですが中々難しいようですね。

      刑事&アクションドラマの主題歌&挿入歌だと「みんな誰かを愛してる」「勇者たち」(西部警察)、「でも、何かが違う」(夜明けの刑事)、「愛に野菊を」(明日の刑事)、「コンクリートジャングル」(刑事くん)、「抱きしめて」(刑事貴族)、「空よ」(刑事貴族2)、「Danger city」「瞳にRAINBOW」(刑事貴族3)、「CARRY ON」(あきれた刑事)、「街のともしび」「暁に駆ける」(二人の事件簿)、「悲しみにつばをかけろ」(白い牙)、「いつか街で会ったなら」(俺たちの勲章)、「センチメンタル・シティー」(華麗なる刑事)、「BAD CITY」「LONELY MAN」(探偵物語)、「男たちのメロディー」(俺たちは天使だ!)、「野郎たちの挽歌」(さすらい刑事旅情編)、「ひとり」(大都会PART Ⅱ)、「日暮れ坂」(大都会PART Ⅲ)、「ワイルド7」(ワイルド7テレビ版)、「昭和ブルース」(非情のライセンス)、「TOUCH DOWN」(ニュータウン仮分署)、「Heart is Gold」(ベイシティ刑事)、「あ・れ・か・ら」「ミッドナイト フライヤー」「絆FOREVER」(ハングマン シリーズ)、「君は人のために死ねるか」「いま愛のために」(大捜査線)がおすすめです!(勿論、自分も「私だけの十字架」もGメンの曲(特に「レクイエム」と「道」)も好きです。)

      これらの曲も「今愛のために」以外はほとんどYouTubeで聴ける筈なので気になったら検索してみてください。
      2015/05/18
    • mkt99さん
      darkavengersさん、こんにちわ!(^o^)/
      たびたびお相手していただきありがとうございます!(^o^)

      自分も今歌いたい...
      darkavengersさん、こんにちわ!(^o^)/
      たびたびお相手していただきありがとうございます!(^o^)

      自分も今歌いたい曲に谷村新司の「階(きざはし)」(琉球の風)を挙げるのを忘れていました・・・。(>_<)
      「時間差」はCDが無いのですね。カラオケにはあるのかな?自分にはやはり高音が難しい曲なんですけどね・・・。

      刑事ドラマ編もたくさんご紹介していただきありがとうございます!m(_ _)m

      わー、SHOGUN懐かしいですね!自分は当時大好きでした。「探偵物語」の曲は歌うとなると言い回しが難しそうですが、「男たちのメロディー」くらいなら歌えるかも。いまでも歌詞を見ないでも歌えそうです。(笑)
      自分はGメンの曲では「面影」「遥かなる旅路」「ウィング」「アゲイン」が好きで、当時はこれも歌詞を見ないで歌えていましたが(笑)、女性曲だし、さすがにカラオケでは恥をかくかもしれません。(笑)Gメンの曲はあまりYoutubeにもあがっていない感じで、ちょっと残念です。

      ご紹介いただいた曲をYoutubeで聴いて、ほかにも懐かしい曲があればちょっとレパートリー候補にしてみますね!(笑)
      2015/05/18
  • 本来なら、こういう言論はあまり好きではない。
    時代や人材に恵まれていた黄金時代、そのレベルを求めるあまり、(結果はどうあれ)今頑張っている人達を無能と切り捨て、少なからず存在する「今のファン」を観る目が無いとなじっているよう思うからだ。
    しかし作者自身もその点は覚悟の上で本著を描いているわけで、時代劇の置かれている状況は本当そこまで危機的なんだろうなぁと言う気がしてくる。
    作者自身も、多くの俳優や裏方の人々に直接聞いた言葉の上に本論を挙げているのであり、単なる「いちファンの思想」と切り捨てるのも難しいだろう(少々意見は裏方より…技術を残す的な…な気はする)。
    個人的な意見としては、「時代劇」というジャンルは残ると思う。数々の創作を見ていると、やはり「時代劇」的な舞台や設定を用いた物語はいまだ老若男女惹きつけている。ただそこには"京都で培われたノウハウ"は残ってはいないかもしれないけど。(それが良いか悪いか、それを判断できるほどの思い入れは正直言えば無い)

    また、本著は「一つのジャンル、組織が先細っていく過程」を描いた本としても興味深い。どんなに苦しくても、未来への投資を怠ればこのようになっていくのだろう。

  • なんで時代劇がつまらなくなったのか、はやらなくなったのかと感じている人は多いはずで、それがああ〜、やっぱりか〜!と一章読み進めるごとに、納得&悲しみが襲ってくるという、非常に辛い一冊でした。

    82年生まれの私は時代劇オタクではないものの、時代劇は普通に観ていて普通に好きだった類いの人間です。座頭一でかつしんってすっげえかっこいいんだあああ!と思ったり、必殺仕事人の前口上にたまらねえと思ったり、名前も覚えていない(たぶん八丁堀とかだと思われ)結構な量の時代劇をミーハーに楽しんできました。

    で、女子高生時代だの女子大生時代だのにも、周りの女子にはけっこう時代劇スキーが居て(私よりはるかに詳しかったり)、時代劇って普通にいいよねってモンだと思ってたんですけど。

    どうにも元気がないじゃないですか。何でだろうって悲しんで、それにしたって役者がひでえよなんでそれで飯喰ってんのに始めて時代劇入るなら所作とか歴史的背景とか学ばねえの?イミフ!とか、きっとカネとか局とか人とかいろいろあるんだろうなあとか適当な予想を立てては嘆息したりしてるわけです、こんな素人でも。

    それがきっちり証明されてしまって、ああ辛いなって。そういう一冊でした。

    あと、なんて言うかミーハーファン的には、ファン層のめんどくささはやっぱ…。時代劇ならこれ観なきゃ嘘でしょ的な。自分の好き嫌いのフリをして「やっぱ」とか言う人は本当にそのジャンル・業界・世界において垣根を高くし駄目にしてると思う。迷惑なマニアックさいらないんですよ、ミーハーなくらいでいいんですよ、コレおもろいよーってそんなんでいいんですよ…たのしむものなんだから。自己肯定の道具にされるとほんとしらけるんですよ。

    言うても、時代劇モノに挑戦したいなあと思ってもできないくらいの不勉強は自戒しかないです。時代劇はファンタジーですよね。時代劇好き女子は軒並みロードオブザリングとかのファンタジー愛好家でもありました。

    そして、今我が家にはおかーさまの(漫画経由での)鬼平&剣客商売ブーム到来により、延々と池波正太郎アワーが録画されては上映されています。それでいいんじゃないと思ってしまうと滅びるのかしら。。。時代劇チャンネルは昔から重宝しております。はい。

    時代劇観たくなります。テレビでいっぱい流れてたころには自分で好き嫌いで観ることができていたけど、そうじゃなくなるととんと離れてしまっていたので、新たな好き時代劇を発掘したくなります。ので著者次回作の時代劇100作だっけか、これも楽しみに買います。

    なんとかならねえかなあ、時代劇。

  • どこの国でも歴史劇(時代劇)は、人気ジャンルだし傑作もある。なのに何で日本だけは衰退しているのか。それは今の日本社会の姿そのままだったんだ・・と理解出来た1冊です。

  • 過激だと言われているのかもしれないが、時代劇ファンなら大抵の人が以前から思っていたことを書いてくれたまでの内容だと思う。全面的に同意。時代劇ファンの気持ちに、時代劇を作る側の人が気づくことはあるんだろうか。

  • かつて、時代劇は娯楽劇の王道であった。
    しかし、映画で衰退し、そしてテレビでもレギュラー枠から消えてしまったのが、偽らざる現在。
    その現状を憂い、そして原因を、様々な視点から著者は徹底的に追究する。時に厳しく、時には弾劾も。
    正鵠を射るその指摘は、とりもなおさず著者が時代劇をこよなく愛するが所以。
    そして、「おわりで」で著者はこう記す。
    「恐らく、時代劇はこのままではそう時間がかからないうちに『死ぬ』だろう。人を育てることを放棄し、若者が希望を持てない業界に未来はないからだ。」
    この文言の「時代劇」あるいは「業界」という言葉の裏に、日本あるいは社会という言葉を、連想してしまった。

  •  日経夕刊のレビューで文芸評論家の縄田一男さんが五つ星を付けて絶賛していた。「この書評コーナーの最高点は星5つだが、この一巻に限り、私は10でも20でも差しあげたい。……(中略)本書を読んでいる間、私の心は泣き濡(ぬ)れていた。いや、時に号泣していた。春日よ、死ぬ時は一緒だぞ――。」。著者のあとがきに縄田さんの批評が引用されているのを読んで、このレビューの真意が分かった。著者が2011年に出した「時代劇の作り方」の縄田さんの批評に対する返歌がこの本であり、それに対して縄田さんが再び、日経のレビューで答えたということになる。

     映画・テレビで盛んだった時代劇はなぜ衰退したのか。著者はかつて視聴率30%以上を誇った「水戸黄門」終了の理由から説き起こして、さまざまな要因を挙げていく。製作費がかかる割に時代劇は視聴率が取れなくなった。その理由は内容のマンネリ化だ。テレビのレギュラー番組は徐々になくなり、次第に時代劇が分かる役者も監督も脚本家もプロデューサーもいなくなった。レギュラーがないから時代劇のスタッフは時代劇だけでは食べていけない。人材を育てる場もなくなる。こうした負のスパイラルが進み、今や時代劇は風前の灯火なのだそうだ。

     今年2014年は映画「るろうに剣心」2部作や「柘榴坂の仇討」「蜩ノ記」という良質な時代劇が公開されたのでそんなに衰退している感じは受けないのだけれど、時代劇を巡る状況は相当に深刻らしい。時代劇の分からないプロデューサーが作ったNHK大河ドラマ「江」や時代劇の演技を拒否した岸谷五朗主演の仕事人シリーズを著者は強く批判する。時代劇を愛する著者の危機感は大きいのだ。

     ただ、時代劇衰退の理由と現状はよく分かるが、ではどうすればいいのか、という提言がこの本にはない。テレビでレギュラー枠を復活させるのがいいのだろうが、視聴率が取れない以上、いきなりは難しいだろう。単発で質の高い面白い時代劇を作り、視聴率の実績を挙げ、レギュラー化を勝ち取っていくしかないと思う。これは相当に困難な道だ。

  • ここ1年ほど昭和40年代頃までの日本映画を集中的に観ていて、当時の時代劇の面白さにびっくりしていたが、なぜそれが衰退してしまったのかはよく分からず、本書を読んで腑に落ちた。時代劇が衰退した原因はいくつも挙げられているが、これはアニメやマンガ・音楽・TVなどの他のメディアにも共通するリスクだと思う。興味深いのはマーケティングの細分化・効率化であり、たとえば1996年から視聴率調査の細分化が行われて年齢別の視聴率が明らかになり、それによって時代劇のターゲティングが大きく変わっていったなど、これはアニメや音楽にも通じるのではなかろうか。また、TV産業が肥大化するにつれて効率化から過度のリスクヘッジを行うようになり、企画がどんどん無難になっていき、結果的にコンテンツが貧しくなるという流れも興味深い。コンテンツを持続可能な形で生み出すエコシステムというものを考えてゆかねばならず、たとえばディズニーなどは(成功しているかはともかくとして)そのような視野を持って世界戦略を行っているが、日本のTV・映画産業ではそこまでグランドデザインを持つことができなかった。これは戦略的な無知による必然的な結果であり、時代劇が衰退する布石はいずれも十数年以上前に蒔かれていて、昨今になって生じたものではない。人材が豊富である時期に、その豊饒さに甘えて、焼き畑的なコンテンツ制作方法に陥ってしまうリスクを乗り越えることはできないのだろうか。

  • 画時代劇を考察した本。 国民的エンタメだった時代劇が瀕死の状態だという。 要因は、エンタメの多様化、制作側の甘え、表現の制約、時代考証の厳格化、役者の不在、監督の質の低下、プロデューサー脚本家の問題など。 時代劇はある意味、過去の出来事を題材にしたファンタジーなのだが、時代劇ファンは高齢化し、オタクはより正確でリアリティのある表現を求めるようになった。 制作側は、世代交代が進まず人材育成制度がない、予算などの制約も多く、企画はマンネリ化してしまう。 視聴者に飽きられたのが現状だ。著者は、時代劇研究家だがその将来は悲観的に見ている。 この本は、2014年発行で人気時代劇水戸黄門が終了した後に状況を考察したものだ。 著者が危惧していた通り、その後も時代劇の人気番組は登場していない。 自分も時代劇を見ていたのは1990年ごろまでで、その後はほとんど見なくなった。 理由は、この本に書かれている通りで、勧善懲悪のストーリーに飽きてしまったからだ。 でも実写版の時代劇は廃れても、アニメの世界ではまだまだ生き残りそうだ。 鬼滅の刃のヒットは新たな時代劇表現に先鞭をつけたと思う。でも 実写版は、中国や韓国の時代劇作りに習って勉強し直した方が良さそうだ。

  • 半年くらい本を読んでなかったのか?
    前々から借りては読めずが続いていた春日太一の本です。
    時代劇はなぜ滅んだのか?

    本当に年寄向けのコンテンツなのか?

    小気味良く現在売れている役者をぶった切り、その刃は時代劇の制作者にまで及ぶ。
    常に新しい事が出来るコンテンツなのにもったいないと訴え、時代劇の復興をもくろむ。

    私はこの本を読み、タイムボカンシリーズを思い出してしまった。
    大いなるマンネリと自虐しつつ、常に新しいことに挑戦していたはずなのに、気が付けば同じネタのルーティンで最後は打ち切りになるという…。

    話はずれてしまったけど、ちゃんとやれば時代劇はまだ復活できる。
    そんな期待はこの本を読めばわかる。

    他の書籍も読んでみたいものです。

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著者プロフィール

映画史・時代劇研究家。1977年東京都生まれ。日本大学大学院博士後期課程修了。映画界を彩った俳優とスタッフたちのインタビューをライフワークにしている。著書に『時代劇聖地巡礼』(ミシマ社)、『天才 勝新太郎』(文春新書)、『ドラマ「鬼平犯科帳」ができるまで』(文春文庫)、『すべての道は役者に通ず』(小学館)、『時代劇は死なず! 完全版』(河出文庫)、『大河ドラマの黄金時代』(NHK出版新書)、『忠臣蔵入門 映像で読み解く物語の魅力』(角川新書)など多数。

「2023年 『時代劇聖地巡礼 関西ディープ編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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