超訳 日本国憲法 (新潮新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106106132

感想・レビュー・書評

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  • 池上彰氏による、日本国憲法の解説。
    難しいところを易しく、議論が分かれている部分はそれも解説し、大日本帝国憲法や他国の憲法にも触れつつ、いろいろな側面から説明してくださっています。

    憲法の意味についてはわかっているつもりであっても、結構曖昧にとらえていたり、重要な部分を理解していなかったところが多く、改めて勉強になりました。

    池上さんは、「ちゃんと理解しないで、間違った批判をする」ことを強く懸念されているのだなって感じました。今の日本はそのオンパレードで、議論があまりにも混乱していると思います。

  • 憲法のほぼ全文を網羅。といっても、法学的な解釈論ではなく、条文を巡っての社会的背景の説明やエピソードなどが中心。憲法が身近に感じられて面白いかもしれない。

    学生の時にガッツリ勉強してたけど、また芦部憲法読んでみようかな。。。


  • 憲法を変えることはとても難しいと思っていたが、同時に守っていく、維持していくことも難しいことがよく解った。
    北朝鮮、中国は何のために憲法なんて作ったんだろう、と思う。
    日本が中央集権で細かなことまで政府にお伺いを立てる仕組みは憲法に端を発していたんだ、ということも解った。でもここは変えるべし、だな。大前研一が言うとおりだと思う。どこかに案を作らせてそれを国民に諮るよりも、国民を上手く巻き込んだ議論をすべきじゃないかな。その後の微調整はプロにやってもらうとして。
    憲法そのものを変えずに解釈だけを変えていくと、間違って北朝鮮や中国のように憲法が骨抜きになってしまう。今、東アジアに存在する
    危機、米国との本当の関係を全国民が理解した上での議論が必要だ。

  • 憲法の知識が殆どない自分にも分かりやすく憲法が解説されていてなかなか分かりやすかった。
    41条からの国会がちょっとややこしかった。図にしてくれたらいいのに。
    何はともあれれ憲法を中国や北朝鮮みたいに暗黙の了解で無視されないよう、国民一人一人がその内容を知っておかないと行けないね。政府が暴走したら、「国民の不断の努力によって」きちんと止めなければならないね。

    憲法で定められた国民の義務 憲法の順番 天皇 国民統合の象徴
    戦争の放棄 9条 戦争の放棄 芦戸修正 裁判所の逃げ
    国民の権利 基本的人権 犯すことの出来ない永久の権利 「婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立」最低限度の生活 70% 義務教育は誰の義務? 働く権利と義務
    基本法とは 憲法と法律を結ぶ役割 義務教育は無償
    31条 「自由を奪はれ」るの事は何人たりとも許されない 職質 逮捕状

    国会 唯一の立法機関 最高機関 二院制 参議院 衆議院 不逮捕特権 院外で責任は問われない 弾劾裁判
    内閣 議院内閣制 文民 内閣法 国務大臣を任意でクビに

    司法 裁判員制度 弾劾裁判所は特別な司法 裁判官はクビになる?
    財政民主主義 建設国債 赤字国債は財政法違反 会計検査院
    地方自治 地方自治法 道州制 トップは直接選挙 国の制度はイギリス風 地方制度はアメリカ風 「住民」は日本国民? 条例 大坂都構想

    改正 安倍晋三 96条 3分の2 国民の過半数 硬性憲法 ドイツ

    憲法記念日 明治節を刷り込ませる
    憲法解釈問題 集団的自衛権 国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄

    北朝鮮の憲法 朝鮮労働党 主体とは
    中国 中国共産党 人民主権 社会主義制度を敵視するのとは闘う 全ての権力は人民に 人民とは共産党 出産の義務 カトリックは外国勢力の支配
    アメリカ 負けの条項は残したまま 奴隷制前提

  • 今更聞けない憲法を超訳でわかりやすく説明してくれる。学びの入口としては最適。

  • 日本語憲法を解説を交えながら誰にでも分かりやすく説明してくれる本。難しい学術書ではなくても憲法とは何たるかを理解できる!

  • 久々に日本にいるGW。
    憲法記念日。
    GW1日一冊目標の今朝、この本を本棚に見つける。

    わかりやすく、読みやすい。
    そして読むべき本。
    学んだはずの憲法も、すでに色々忘れてる。
    そうか、国会って、とか、内閣ってっとか、地方自治って、とか、改めて思い出す。
    今時分、読むべき本。

    改めて、政治参加しないと。

    そして、前文が、泣ける。

    20200503

  • 2015/7/22「憲法はむずかしくない」(ちくまプリマー新書)が10年前の著書だったので、それに現状や近隣諸国の状況を追加したもの。合わせて読んだ。★4

  • 元NHK記者・ニュースキャスターで、現在は東工大特命教授も務めるフリージャーナリストの池上彰が、日本国憲法について、一読ではわかりにくい部分の超訳(口語訳)を含め、解説したものである。
    新潮社の月刊誌「波」への2013年4月~2015年1月の連載をもとに2015年4月に出版されたが、連載が始まる直前の2012年12月に、改憲に強い意欲を示す安倍晋三氏が二度目の首相に就任しており、連載のきっかけは安倍首相就任だったと思われ、事実、憲法改正論議に関わる説明が相対的に丁寧になされている。
    また、それ以外の部分についても、我々が日々見聞きするニュース報道等の大前提となっている、立法(国会)、行政(内閣)、司法(裁判所)、財政等に関する考え方や制度が、憲法のどのような条文に基づいたものなのか、網羅的かつ平易に説明されている。
    立憲君主制、皇室典範、戦争と武力行使、基本的人権、公共の福祉、幸福追求権、一票の格差、国民の三大義務、一事不再理、通常国会・臨時国会・特別国会、証人喚問、罷免と弾劾裁判、議院内閣制、最高裁判所の大法廷・小法廷、建設国債と赤字国債、予算委員会、皇室財産、会計検査院、二元代表制、国民投票、官報、等々。
    一般の人々が日本国憲法について一通りの知識を整理するためには、とても有用な一冊と思う。
    (2019年3月了)

著者プロフィール

池上彰(いけがみ・あきら):1950年長野県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、73年にNHK入局。記者やキャスターを歴任する。2005年にNHKを退職して以降、フリージャーナリストとしてテレビ、新聞、雑誌、書籍、YouTubeなど幅広いメディアで活躍中。名城大学教授、東京工業大学特命教授を務め、現在9つの大学で教鞭を執る。著書に『池上彰の憲法入門』『「見えざる手」が経済を動かす』『お金で世界が見えてくる』『池上彰と現代の名著を読む』(以上、筑摩書房)、『世界を変えた10冊の本』『池上彰の「世界そこからですか!?」』(以上、文藝春秋)ほか、多数。

「2023年 『世界を動かした名演説』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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