小林カツ代と栗原はるみ 料理研究家とその時代 (新潮新書)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 568
感想 : 84
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106106170

作品紹介・あらすじ

家庭料理の革命家&カリスマ! 小林カツ代と栗原はるみを中心に、百花繚乱の料理研究家を大解剖。彼女たちは時代を映す鏡であり、その歩みは日本人の暮らしの現代史である。本邦初の料理研究家論!

感想・レビュー・書評

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  • 洞察が深い一冊。
    料理が苦手な主婦が存在するようになった背景に対する考察などもあり、興味深かったです。
    それぞれの料理研究家のビーフシチューのレシピを比較しているところも面白い。
    どの料理研究家もポリシーがあるところなど、確かにそうだなと気付かされました。

    料理研究家それぞれの特徴をズバリと述べているのも凄いです。
    有元葉子→ずば抜けたセンスの持ち主
    藤野真紀子→美人
    コウケンテツ→イケメン
    辰巳芳子→オレンジページには決して出ない

  • この本に出てくる料理家は有名人ばかりなので知っている。
    どの時代のどの料理家にも思いがあり、学ぶべき事がたくさんある。
    久しぶりに料理がしたくなってきた。

  • 第17回アワヒニビブリオバトル「養分」で発表された本です。
    2016.09.06

  • 「ジェンダー」という言葉こそ出てこないけど、‘’妻たる者は家庭で料理を作り、夫やこどもを支えるべき‘’と意図的に刷り込まれてから、日本では料理が女性の一生の課題になったんだ…と実感する半面、
    作って食べることをもっと楽しもう!と違う視点を見つけたような気持ちになった。
    相手が美味しさや食卓を囲む楽しさを感じるのは、きっと料理の腕よりも、作る私の気持ちと笑顔なんだよね♪

  • 時代と共にバックボーンの違う料理研究家がフォーカスされるけど、日本の食卓はレベルが高いと思う。
    料理本やSNSにあがる料理レシピの数々が無くならないのは暗黙の了解のうちに求められているレベルの高さじゃないかと思う。

    時にそんなに頑張らなくていいと言ってくれるのは、男性の料理研究家の方ばかり。女性の料理研究家からもそんな声を聞けるようになるといい。

  • 面白かった。女性史と料理、料理研究家という職業と絡めていて面白い。

  • 大好きな料理研究家の名前が並ぶ。これは読まずにいられない!
    中には、小林カツ代、栗原はるみのみならず、昭和の時代からの人気を博した、料理する人なら聞いたことがあるだろう料理研究家の名前とその生い立ちやその研究家のレシピの特徴、その時代の女性や家庭の時代背景とともにつづられている。
    その時代によって料理の位置づけ、暮らし方、女性の働き方の変化があって、こういう料理研究家が出てきたのか、と膝を打つ一冊だった。

  • この本は前から知ってた。栗原先生は読んだことないのよね。

  • 昭和のテレビ時代を象徴するひとつとして勃興する料理研究家の系譜は今に至っては匙加減すら明示しない『カレンの台所』(本作には登場しないが、SNS現象への言及で「予見」されている)に行き着き、一方で2000年以降ケンタ心平コウケンテツに代表される「男子ごはん」が定着する。danchuに憧れた一時もあったリタイア主夫の拠り所は今では専らクラシル・アプリです。

  • 時代によって、料理研究家に求められるものは異なる。

    初期の頃から現在まで、時代背景と彼らの立ち位置、その紹介する料理の中身について論じる。

    主婦論はちょっとアレだが。

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著者プロフィール

作家・生活史研究家。1968年兵庫県生まれ。食のトレンドと生活史、ジェンダー、写真などのジャンルで執筆。
著書に『日本外食全史』『家事は大変って気づきましたか?』(以上、亜紀書房)、『ラクしておいしい令和のごはん革命』(主婦の友社)、『昭和育ちのおいしい記憶』『うちのご飯の60年 祖母・母・娘の食卓』『「和食」って何?』『昭和の洋食 平成のカフェ飯 家庭料理の80年』(以上、筑摩書房)、『料理に対する「ねばならない」を捨てたら、うつの自分を受け入れられた。』(幻冬舎)、『料理は女の義務ですか』『小林カツ代と栗原はるみ』(以上、新潮社)、『なぜ日本のフランスパンは世界一になったのか』(NHK出版)など。

「2023年 『大胆推理! ケンミン食のなぜ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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