左翼も右翼もウソばかり (新潮新書)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 153
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106106378

作品紹介・あらすじ

注目の若手論客が、通説・俗説のウソを一刀両断! 「日本は戦争前夜だ」「若者が政治に目覚め始めた」……多くの言説は、論者の身勝手な「願望」の反映に過ぎない。騙されずに生きるための思考法を提示する。

感想・レビュー・書評

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  • 茶髪でロン毛の若き評論家であり保守派の論客という事で、同世代のリベラル派社会学者・古市憲寿とよく比較されたり間違えられたりする事の多い古谷氏。本書はタイトルの通り、戦後日本の自虐史観によって反日教育を刷り込まれた「左翼」と、耳障りな情報はスルーして愛国主義を貫き通す「右翼」の双方を客観的に批判するもので、両者が社会に与える影響の根本にあるものが「当事者の願望を反映したウソや捏造にある」と考察する。世間で騒がれている若者の「草食化」や「右翼化」もマスコミが創り上げたウソであると断じ、「クールジャパン」という大半の国民が理解していないキャッチフレーズで文化外交を推し進める日本政府には冷ややかな視線を浴びせている。ブログやツイッターなどで相手側を執拗に攻撃する「ネトウヨ」や「ネトサヨ」のどちら側にも耳の痛い批判を繰り広げるため、その両者からディスられている著者には何とも気の毒なのだが、負けずに頑張って!

  • TVでの見た目がアレなので敬遠していたのだが、書いてある内容は至極まとも。「微温的」という表現を使いすぎではあるが。

    「願望よりも意思を持て」

  • 左翼も右翼もそれぞれ「願望」が軸となっているらしい。それがあたかも正義と思ってしまうそうだ。

  • 『日本を蝕む「極論」の正体』で言及されていたので興味を持って読んだ。
    Twitterを眺めていると、自分だけの「正義」、を繰り返している人が多いが自分を守るためでもあるのか。
    それを芸としている人(は大嫌いだが)はいいのだが、その人に踊らされている人は痛々しい。その「正義」は砂上の楼閣ならぬ砂なので崩れていくよ。TPPはアメリカの陰謀だったのにそのアメリカが一抜けしても誰も何も言わないっていうのがウソだね。
    つか古谷氏の著者近影はカースト上流にしか見えない、著者近影もプロフィールもウソばかり。

  • 「願望よりも意思を持て」まさしくその通り。思いや願望にとらわれず俯瞰で精査して、自分の考えを決めていかなれけばならない。私たちは、もっと学び考え決断しなくっちゃいけないんだ、と改めて思う。

  • タイトルどおり、どちらの主張にもウソがあるよという本。

    どちらの論もなるべく見て、自分はこう考えるというのを大事にしようと思った本でした。

    (以上、ブログ全文です。)

    ブログはこちら。
    http://blog.livedoor.jp/oda1979/archives/4976201.html

  • やましさが願望を作り、願望が世論となっていくメカニズム。住宅論などはなかなか面白い切り口。別段新しい問題ではない。しかし、人は決めねばならないこともある。

  • 認知バイアスの話で、自分の認識が自分の願望に歪められたものでしかないかも知れないことに起因する「やましさ」からの逃走が「願望」をより一層に頑なにすることが間々ある、という内容が主なるところ。

  • 確証バイアスに気をつけようという趣旨はわからんではないが、内容はうすっぺらい。同じ言葉の繰り返しも多い。

  • 主義主張のために、事実が願望によって歪められているさまを様々な事例を示して論破してみせる。タイトルは中道的だが、どちらかというと左翼に対して否定的だった印象を受けた(これも願望故か)。ただ同じ主張を例を変えて示しているだけなので、中盤を過ぎたあたりからだれてくるし、クール・ジャパンのくだりは必要なかったようにも感じる。面白くはあったけれども、ありがちなページ数稼ぎに感じた。

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著者プロフィール

古谷経衡
1982年札幌市生まれ。作家・評論家。立命館大学文学部史学科(日本史)卒業。(社)令和政治社会問題研究所所長。(社)日本ペンクラブ正会員。NPO法人江東映像文化振興事業団理事長。インターネットとネット保守、若者論、社会、政治、サブカルチャーなど幅広いテーマで執筆評論活動を行う一方、TOKYO FMやRKBラジオで番組コメンテイターも担当。『左翼も右翼もウソばかり』『日本を蝕む「極論」の正体』(ともに新潮新書)、『毒親と絶縁する』(集英社新書)、 『敗軍の名将』(幻冬舎新書)など著書多数。

「2023年 『シニア右翼』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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