組織の掟 (新潮新書)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 50
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106106620

作品紹介・あらすじ

上司、部下、派閥、取引先……その「力学」を学べ。「外部の助言で評価を動かせ」「問題人物は断固拒否せよ」「斜め上の応援団を作れ」……うまく立ち回る者だけが組織で勝ち上がれる。全ビジネスパーソン必読の「超実践的処世訓」。

感想・レビュー・書評

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  • 組織は自分の能力を引き上げてくれる。確かに組織だからやらざる終えないこともやる必要があり、それが結果としてスキルの向上につながる。上司は選べれないが部下は選べる。肝に銘じる。評判が良くなる振る舞いが必要。やむを得なく退職することもある。そうなったときのためにも稼ぐことが出来る能力を作っておく。もっとも重要なことは組織の外にリスクを負ってくれる友人を作ること。

  • 「組織には法律とは別の「掟」がある。」
    著者の外務省勤務経験をもとに組織の一員として生きるための処世術がしたためられています。

    真っ先に挙げられるのが「上司には絶対に逆らってはいけない。組織は上司に味方する。」こと。
    そのほかに
    「一度でもラインを外れてしまった人間が出世を続けてトップになれる可能性はほとんどない」
    「どこの組織でも上司の仕事は部下の成果を吸い取ること」
    「会社勤めは要領を持って本分とする」
    「組織は知らず知らずのうちに個人を支配する」
    など、キレイごとではない組織のありようを示したうえで、いかにして自らの身を守るかについてアドバイスを与えてくれます。

    この本をお薦めしたいのはやはり、これから会社などの組織で働こうとする新社会人の方々です。理想ではなく現実の組織の在り方を垣間見て、予めそれに備えることができます。社会人デビュー前に本書に出会えた方はラッキーだと言えます。
    また、ここにあるような状況をどうしても受け入れられないという方は組織ではなく、違った身の処し方を検討するのもひとつでしょう。

  • 久し振りに著者の本を手に取った。国家権力や大企業ではあるあるの話なのだろうが...。モサドの人事評価はなかなか興味深かった。「組織に10年いれば一人前になれる」は確かにそういう面もあるが、10年経つと更に登っていけるか、限界に達しているかを見極める時期なのだと思う。200頁ほどなのでさらっと手軽に読めるのは良。

  • 著者の赤裸々な外務省での日々を例に”組織とはこんなんだ”と改めて活字にしてくれたような本だった気がします。
    昔、組織に属していた時のコトを思いだしたりもしながら、外務省ほどまではヒドクなくてよかったなと思ったりも。

    今もそしてこれからも組織に属するつもりはまったくないけれども、もし、もしも組織に属するようなことになれば、
    もう一度この本を読み返したい。

  • 佐藤優氏のこういう趣旨の本が読みたいと思っていた矢先に本屋で発見。自身の外務省勤務時代での経験を基に、組織の明文化されていない掟を綴っている。自分が属する組織をどう読めばいいか悩むところだが、外務省という特異な環境は組織の掟の極みを凝縮したところなのかもしれない。

  • 2023/11/04

  • 第1章 組織の活用術―組織は自分を引き上げてくれる
    雑用仕事
    個人にスキル
    相手に合わせた仕事
    10年で一人前

    第2章 組織の従属術―上司には決して逆らうな
    組織は上司に味方
    上からの要望に逆らえず
    嫌な仕事
    若いころの苦労
    後輩のためにサボタージュ
    外部の助言で組織を動かす
    無能なのはトップか番頭か
    出世は巡りあわせと運

    第3章 組織の分析術―人材には適した場所がある
    職業適性
    利己的なサメは共食い
    一般人は習慣にまかれる
    独自の正義感→一番危険

    第4章 組織の管理術―デキる部下を見極めよ
    能動的能力
    試験が基礎能力維持
    ロジができない≒サブはできない
    社会常識・若いころに教育
    やる気だけ←かかわらない

    第5章 組織の防御術―問題人物からは遠ざかる
    ゼロ型人材→断固拒否
    嘘つき・死ぬまで治らず
    酒乱のサイン
    心の病気
    組織の情報通

    第6章 組織の処世術―人間関係はキレイに泳げ
    組織によっての落とし穴
    健康管理も実力のうち
    理屈<組織の掟

    第7章 組織の戦闘術―ヤバい仕事からうまく逃げろ
    言質をとられない
    上の人間に断らせる
    秘密を守れる人材
    逃げ道は自分で確保

    第8章 組織の外交術―斜め上の応援団を作れ
    働きやすい環境は自分で
    危機のときに真価がわかる
    人脈のハブから世界を広げる
    常識の違う人→違う現実をみせてくれる

  • 組織の中でサラリーマンすることの心得。
    上司の操り方/筋の悪い仕事の避け方・自己防衛術、部下を選ぶときの基準等。
    確かにカバーは欲しい。サブの仕事/能力・知識があると何にせよ強い。

  • 「入っている組織を活用して自分を高める」
    ・関わらない事の大切さ
    ・組織内でも最後の逃げ道を確保する
    ・部下の教育、見極め方
    外務省勤務での経験からか、文面にストイックさを感じて一般人ながらとても参考になる著書

  • 【目次】(「BOOK」データベースより)
    第1章 組織の活用術ー組織は自分を引き上げてくれる/第2章 組織の従属術ー上司には決して逆らうな/第3章 組織の分析術ー人材には適した場所がある/第4章 組織の管理術ーデキる部下を見極めよ/第5章 組織の防御術ー問題人物からは遠ざかる/第6章 組織の処世術ー人間関係はキレイに泳げ/第7章 組織の戦闘術ーヤバい仕事からうまく逃げろ/第8章 組織の外交術ー斜め上の応援団を作れ

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著者プロフィール

1960年1月18日、東京都生まれ。1985年同志社大学大学院神学研究科修了 (神学修士)。1985年に外務省入省。英国、ロシアなどに勤務。2002年5月に鈴木宗男事件に連座し、2009年6月に執行猶予付き有罪確定。2013年6月に執行猶予期間を満了し、刑の言い渡しが効力を失った。『国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて―』(新潮社)、『自壊する帝国』(新潮社)、『交渉術』(文藝春秋)などの作品がある。

「2023年 『三人の女 二〇世紀の春 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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