バカざんまい (新潮新書)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106106835

作品紹介・あらすじ

聞き捨てならないバカばかり! メディアのお祭り騒ぎから芸能人の驕り、巷の勘違いまで、次々成敗!! 読後爽快感220%、ネットに脳が侵されていない賢明な読者に贈る、現代日本バカ見本帳。

感想・レビュー・書評

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  • 20160915

  • くだらないけどおもしろい

  • あとがきが最も良く書けていて面白い。

  • 「○○なバカ」というタイトルの雑文をまとめた本。ひねりのない悪口が多くて飽きる。

  • 思索

  •  『週刊新潮』連載のコラムの書籍化。
     世にはびこるさまざまなバカを「鋭いツッコミで成敗していく」「現代日本バカ見本帳」とのことだが、あまり笑えなかったし、痛快でもなかった。

     私は中川淳一郎がこれまでに出してきた、“ネットにはびこるバカども”を笑い飛ばす本はわりと好きだ。

     中川はネットニュース編集者であり、ネット言論については専門家だから、ネットに的を絞るかぎり、プロならではの鋭い視点が感じられた。
     しかし、本書のように社会全般にフィールドを広げると、たちまち底の浅さが露呈してしまう。

     中には面白いコラムもあるが(本書でもネット・ネタの回はわりと面白い)、首をかしげる主張も目立つ。

     たとえば、「『行列』を持ち上げるバカ」という項目があって、新製品を買うために行列する人々などを揶揄しているのだが、著者が自明の前提のように書いている次のことが、私には理解できない。

    《行列に関しても「好きなものに情熱を注ぐのは悪くないネ」「新しいものに関心を示すのは見上げたもんゼ」みたいに持てはやす風潮があります。

     行列する人=善意の人という世間の了解、本当にそれでいいの?》

     そんな「風潮」や「世間の了解」が、いったいどこにあるのだろう? むしろ世間全般が、行列する人たちに対して冷ややかなのでは?

     このコラムにかぎらず、“連載のネタに困って、無理くり「バカ」を作り上げているような苦しさ”が目立つ本である。

     この手の本では、呉智英の80年代のベストセラー『バカにつける薬』が最も優れていたと思う。
     同書の冒頭に収められたコラム「折々のバカ」は、「折々のうた」を模したスタイルでさまざまな「バカ」をやり玉に上げたものだが、見開き2ページのコラム(元は『噂の眞相』に連載されたもの)の中に見事な「文の芸」があり、感心させられた。

     本書にも呉智英に対する言及があるし、他の週刊誌では中川と呉智英が週替りでコラムを連載しているから、中川も当然『バカにつける薬』は読んでいるだろう。

     呉智英の「洗練された悪口の芸」を手本に、中川はもう少し芸を磨くべきだと思う。

  • 『ネットはバカとヒマ人のもの』で有名な中川純一郎が書いたエッセイ。

    相変わらずネットにはバカがはびこり、世間はゲスな話題で盛り上がる、と思ってる人にはお勧めの一冊。

  • 「日本代表勝てる」と煽るメディア、「お騒がせ」を謝罪する芸能人、上から目線で地方を語る東京人…。ウェブを介して増殖し続けるバカを、鋭いツッコミで成敗する、現代日本バカ見本帳。『週刊新潮』連載コラムを書籍化。
    (2016年)
    — 目次 —
    はじめに
    【コメンテーター編】
    「無難なコメント」しか言えないバカ
    深刻ぶる「識者」というバカ
    教育改革を訴えるバカ
    大麻に寛容なバカ
    何だかいい子ぶるバカ
    「世間をお騒がせして」と謝るバカ
    下心をごまかすバカ
    実質ノーコメントの言葉でごまかすバカ
    毎週「偉人」を作り出すバカ
    【社会編】
    都知事選立候補というバカ
    「弱者救済!」を売りにするバカ
    何回も乾杯をさせるバカ
    バーベキューを礼賛するバカ
    「世の中の変化」にしか目が行かぬバカ
    思い出を厚化粧するバカ
    「世界遺産」に飛びつくバカ
    「行列」を持ち上げるバカ
    上から目線で地方を語るバカ
    マナーを教わっていないバカ
    集団仮装で騒ぐバカ
    海外にも仮装バカ
    浅い正義を語るバカ
    大臣というバカ
    【ネット編】
    グルメサイトを信じるバカ
    スマホに時間を盗まれるバカ
    ブログで私生活を切り売りするバカ
    詐欺メールもどきを送るバカ
    【生活編】
    名言に感化されるバカ
    「お金じゃ買えないものがある」と言うバカ
    ヤブ医者というバカ
    お洒落に金を使うバカ
    アル中というバカ
    ビールにこだわりすぎるバカ
    まずいラーメンを出すバカ
    「年末年始は太るんだよね」と言うバカ
    【会社編】
    タテマエの求人をするバカ
    店員にいばるバカ
    「好きを、仕事に」と言うバカ
    松岡修造的ビジネス語法のバカ
    【発言編】
    側溝からスカートを覗くバカ
    変な芸名をつけるバカ
    何でも野球に喩えるバカ
    それでも野球に喩えるバカ
    「ケースバイケース」と言うバカ
    間に人をかませるバカ
    暑さ対決PRをするバカ
    【スポーツ編】
    日本代表「イケるぞ騒ぎ」のバカ
    「自分らしさ幻想」を持つバカ
    サッカー中継に芸能人を使うバカ
    「渇!」「あっぱれ!」のバカ
    野球解説者というバカ
    クールジャパンの恥ずかしさを知らぬバカ
    五輪開幕前に危機を煽るバカ
    【インターナショナル編】
    イギリスのEU離脱を嘆くバカ
    外国人の反応を異常に気にするバカ
    「日本すげー!」が大好きなバカ
    黄色人種を軽視するバカ
    「アメリカでは…」と言うバカ
    英語抜きで「おもてなし」が成立すると思うバカ
    「英語コンプレックス」過剰なバカ
    余計な「おもてなし」バカ
    過剰に「被害者」を訴えるバカ
    浅慮な嫌中韓で盛り上がるバカ
    おわりに――最後のバカ論

  • 中川さんの本領のキレ味が出ていないのが残念。

  • 言い切り放題、とにかく痛快。そして納得。

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著者プロフィール

編集者、PRプランナー、ライター
1973年生まれ。東京都立川市出身。大学卒業後、博報堂CC局で企業のPR業務を担当。2001年に退社し、しばらく無職となったあとフリーライターとなり、その後『テレビブロス』のフリー編集者に。企業のPR活動、ライター、雑誌編集などを経て『NEWSポストセブン』など様々なネットニュースサイトの編集者となる。主な著書に、当時主流だったネット礼賛主義を真っ向から否定しベストセラーとなった『ウェブはバカと暇人のもの』(光文社新書)、『ネットのバカ』(新潮新書)、『夢、死ね!』『内定童貞』(星海社新書)など。無遠慮だが本質を突いた鋭い物言いに定評がある。

「2020年 『意識の低い自炊のすすめ 巣ごもり時代の命と家計を守るために』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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