爆発的進化論 1%の奇跡がヒトを作った (新潮新書)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106106859

作品紹介・あらすじ

眼の誕生、骨の発明、あごの獲得、脳の巨大化……生物誕生から約40 億年、進化史上の「大事件」を辿れば、ヒト誕生の謎が見えてくる! これまでの常識を覆す最新生物学講座。

感想・レビュー・書評

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  • ポッドキャストで紹介されていたので読んだが、面白かった。普段手に取らないジャンルだったのもあり、興味深かった。
    『骨』『眼』『命』の章が特に。
    脳が小さいほうが生き延びる可能性があるかもしれない…は新しい考えだった。

  • 著者の本を読むのは4作目。
    その中で2番目に古い著作なので、後の本で読んだ話が三分の一位。

    最後の章の、DNAとRNAとタンパク質の関係が面白かった。生成の順番は、記載の順だけど、物質としての複雑さを考えると、この世に生まれた順番は逆だろうという仮説が述べられる。

    理論としてはRNAワールド仮説(初期の生命では、RNAが遺伝子としての役割と酵素としての役割を一人二役で兼ねていたところ、遺伝子の機能はDNAに、酵素としての役割はタンパク質にシフトしていった、という仮説)が美しい。

  •  宿主とウィルスなどの寄生者の戦いは寄生者の勝利に終わるはず。なぜなら単細胞生物のほうが進化速度が圧倒的に速いから。単細胞生物は短時間に分裂を繰り返す。
     しかし現実はそうではない。2人の遺伝子を混ぜることでウィルスからの防御システムを変化させてるからだ。
     それが男女、性の役割。

     面白い!

  • 更科さんの本を読むのも4冊目なので、だんだん「この話、前にも出てきたぞ」と思うことが多くなってきたのだが、私のような粗末な脳みその持ち主は繰り返し学習することが重要なので、ノープロブレム。これでほんの少しでも確実な知識が定着すればラッキーである。文学作品ならこうは思えないが、そこがノンフィクションのいいところ。
    これも進化の本ではあるが、膜、口、骨、目とパーツに注目して解説されている。
    今回もなかなか面白かった。
    更科さんのユーモアが発揮されている部分では、大学での講義もこんなふうにしているのかな、と楽しめる。
    たとえば、リチャード・オーウェンがダーウィンの進化論を認めなかったのは有名な話だが、始祖鳥の骨格は爬虫類に似ているが、たまたまである、と報告したオーウェンについて、
    「まあ、オーウェンも少し気の毒である。さまざまな生物を広く深く観察してきたオーウェンにしてみれば、本当は「生物は進化する」と言いたかったのではないだろうか。(実際に、ほとんどそう言っているような記述もある)。オーウェンも生物が変化することは認めていたのだ。
    それでも立場上、生物は神が創造したものであると言わなければならなかったのではないだろうか。「生物は進化する」とは口が裂けても言えなかったのではないだろうか。言えばきっと楽になったのに。オーウェンの苦虫を噛みつぶしたような顔写真をみると、私は時々そんなことを考えてしまう。」(p121)
    と、書いている。確かに立場上言えないというのは、高い地位にあれば当然あるよね。言えば職を失うだけでは済まないということが、当時ならあっただろうし。しかし、歴史にはあっさりと進化論を否定、と書かれるのみ。科学者も大変な時代だった。
    あと、ちょっと驚いたのは、図版の参考に川崎悟司のブログが載っていたこと(p41)。川崎悟司の本は面白いけど、研究者ではないので、研究者である更科さんの本で参考にされるとは、凄いな、と。編集者が探してきたとしても。

    第一章の「膜」で、ウィルスは生物とどう違うかということがわかりやすいたとえで解説されているので、コロナでウィルスに関心を持った人も読むといいと思います。

  • 第1章ー膜 細菌(細胞)は生物でウイルスは無生物。どちらも設計図(DNA、RNA)は持っているが、無生物はタンパク質を作る道具(リボソーム)を持っていないため自らの複製を作れない。
    第2章ー口 7つのエラ穴を支えるための7対の骨(腮弓)の1番先端のものが、前にせり出て顎になった。その顎骨の一部が耳まで移動して、鼓膜の振動を内耳に伝える骨になった。陸上に進出した脊椎動物にはアブミ骨しかなかったが、哺乳類の祖先であるキノドン類では、顎の奥側の骨が小さく、顎の手前側の骨が大きくなり、さらに哺乳類では、奥側の骨がさらに小さくなり耳まで移動した。
    第3章ー骨 捕食者の出現により捕食者、被捕食者の軍拡競争が激しくなり生物の多様性(ボディプラン)が爆発的に増加した。カンブリア紀の前のエディアカラ紀の動物は骨格を持っておらず絶滅。カンブリア爆発で30以上の門(ボディプラン)ができた。ヒトは脊索動物門、昆虫や蜘蛛は節足動物門。

  • エビのお腹は背中にある(書き方に語弊はあるが、、、)。言われてみれば腑が背中にあるのは何故か考えたこともなかった。

    人は、ヒトとして生まれるのが先か脳が進化したからヒトなのか。という議題も面白かった。何を持ってヒトと呼べるのか。

    とにかく興味がそそられる話が多く、一気見してしまった。
    生き物が好きな人はそそられる気がする。

  • 第1章 「膜」生物と無生物のあいだに何があるのか
    細胞は温かい家である
    第2章 「口」よく噛むことはいいことか
    動物とは口のある管
    第3章 「骨」爆発的進化はなぜ起きたのか
    骨格が持つ3つの役割
    第4章 「眼」眼がなくても物が見えるのか
    カンブリア爆発と捕食者の出現
    第5章 「肺」酸素をどう手に入れるのか
    肺呼吸する魚たち
    第6章 「脚」魚の脚は何をするのか
    そのひれは肢なのか
    第7章 「羽」恐竜は空を飛べたのか
    生きている恐竜を見ている
    第8章 「脳」脳がヒトを作ったのか
    脳は燃費が悪すぎる
    第9章 「性」男は何の役に立つのか
    赤の女王仮説
    第10章 「命」生命は物質から作れるか
    DNAが先か、タンパク質が先か

  • 生命の進化について、眼や肺などといった大きなテーマごとにわかりやすく解説された本。

    生命進化の過程で起こったと考えられる事象が一般的な事柄に例えられていて非常にわかりやすく、生物学の初学者にでもわかりやすい本だと感じました。

    本書を読んで、私たちヒトも何十億年という生命の歴史の一部、つまり、進化を重ね、多系統に枝分かれしてきた数多くの生物種の一種だということを思い知らされました。

  • カンブリア爆発や陸上進出、ヒトの進化などが骨、眼、肺、脳といったトピックスの中で易しく説明されていた。
    体系的な詳しい内容ではなく、雑学として楽しみながら短時間で読みたい方におすすめだと思う。

  • とても読みやすく、進化というものを概観するには最適。
    カンブリア爆発、魚と両生類、鳥と恐竜、二足歩行と人間と脳、などなど。

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著者プロフィール

更科功
1961 年、東京都生まれ。東京大学教養学部基礎科学科卒業。民間企業を経て大学に戻り、東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。博士(理学)。専門は分子古生物学。現在、武蔵野美術大学教授、東京大学非常勤講師。『化石の分子生物学――生命進化の謎を解く』で、第 29 回講談社科学出版賞を受賞。著書に『若い読者に贈る美しい生物学講義』、『ヒトはなぜ死ぬ運命にあるのか―生物の死 4つの仮説』、『理系の文章術』、『絶滅の人類史―なぜ「わたしたち」が生き延びたのか』など。

「2022年 『人類の進化大百科』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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