会社はいつ道を踏み外すのか 経済事件10の深層 (新潮新書)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106106934

作品紹介・あらすじ

あなたの会社は大丈夫? 7つのチェックポイント付き。東芝、オリンパス、第一勧銀……。社会部の経済事件担当記者として企業の不正を追及してきた著者が、事件の裏の裏まで全てを明かす。複雑な経済用語も徹底解説。

感想・レビュー・書評

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    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/685496

  • 東2法経図・6F開架:326.8A/Ta84k//K

  • 2018年4月30日読了

  • ○東芝「不正経理」問題(2015年)
     不正の直接指示ではなく部下に忖度させる、東芝の「チャレンジ」という言葉がとても象徴的
    ○山一証券「飛ばし」事件(1997年)
     泣きながら会見をしていた当時の社長はたたき上げのいわゆるスケープゴードだったという哀愁
    ○オリンパス巨額「粉飾決済」事件(2012年)
     財テクで生まれた損失を飛ばしていて、黒船に指摘されて明るみになったという恥
    ○NHK記者「インサイダー取り引き」問題(2008年)
     最近、報道発表前に株価が急落して急遽取り消した企業がいて、みんな似たようなことはしている印象
    ○第一勧業銀行と大手証券4社「総会屋利益供与」事件(1997年)
     人の魅力と魔力がすごいなという印象、総会のとりしきりだけでそんな大金動くのか?と思ってたけど、総会以外もいろいろあった模様
    ○石橋産業「手形詐欺」事件(2000年)
     許永中すごい、ハッタリのかまし方がすごい
    ○早稲田大学・マネーゲーム愛好会の「相場操縦」事件(2009年)
     若気の至り的な事件、スーパーフリー的なノリ
    ○ニューハーフ美容家「脱税」事件(2010年)
     金を持つと魑魅魍魎が群がってくる、美人には変な男が群がるのと似ていて、成功者も大変だなという印象
    ○クレディ・スイス証券元部長「脱税(無罪)」事件(2009年)
     検察の捜査の杜撰さがよくわかる
    ○ライブドア「粉飾決算」&村上ファンド「インサイダー取引」事件(2006年)
     ホリエモンは村上さんに焚きつけられたのかしら、これも検察の国策捜査っぽい

  • 会社はいつ道を踏み外すのか 経済事件10の真相
    田中周紀
    2016年11月20日発行
    2017年4月9日読了。

    長年、社会部の経済事件担当記者として企業の不正を追及してきた著者が独自取材を元に、10の社会的事件の真相を明かす。

    1.東芝「不正経理」問題(2015年)
    2.山一証券「飛ばし」事件(1997年)
    3.オリンパス巨額「粉飾決算」事件(2012年)
    4.NHK記者「インサイダー取引」問題(2008年)
    5.第一勧業銀行と大手証券4社「総会屋利益供与」事件(1997年)
    6.石橋産業「手形詐欺」事件(2000年)
    7.早稲田大学・マネーゲーム愛好会の「相場操縦」事件(2009年)
    8.ニューハーフ美容家「脱税」事件(2010年)
    9.クレディ・スイス証券元部長「脱税(無罪)事件」(2009年)
    10.ライブドア「粉飾決算」&村上ファンド「インサイダー取引」事件(2006年)

    ・いずれも、世間を騒がせた事件ばかりだが当時の報道と本の中の記載はややトーンが異なる。それは、事件がニュースとして消費されたあと、当事者に事情を取材すると、報道と異なる事実が多いようだ。本書ではその辺りを知ってもらいたいという筆者の想いを感じる。
    特に、東京地検特捜部が立件した事件が、報道当時との印象の差がある。東京地検特捜部は、ありもしない事実を強引に認めさせ自分たちの思い通りに(それが間違ったものだとしても)する。貫き通す組織で最も悪質なブラック企業だとも。

    第9章のクレディ・スイス証券元部長の「脱税(無罪)事件」は初めて特捜が裁判で負けた事件となるが読んでいて興味深かった。

    にしても、お金は怖いね。そして、比較的最近の事件なのに元を辿るとバブル崩壊のインパクトは長く今も負の影響を残しているのだと感じました。

  • 図がほしい
    ホリエモンが実権を失っていたという指摘
    あと田中森一の関与度も本人の本とはだいぶ違う
    オリンパス事件の野村OB関与度も???
    国策捜査、という言葉が印象に残る

    1、東芝「不正経理」問題(2015年)
    歴代3社長はなぜ「チャレンジ」を求め続けたのか?

    2、山一證券「飛ばし」事件(1997年)
    老舗証券を破綻させた「エリート」の資質とは何か?

    3、オリンパス巨額「粉飾決算」事件(2012年)
    巨額損失は如何にして20年間も隠蔽され続けたのか?

    4、NHK記者「インサイダー取引」問題(2008年)
    NHK記者に良心の呵責は存在していなかったのか?

    5、第一勧業銀行と大手証券4社「総会屋利益供与」事件(1997年)
    大銀行はなぜ気鋭の総会屋に絡め取られたのか?

    6、石橋産業「手形詐欺」事件(2000年)
    稀代の詐欺師許永中の“人たらし"の手口とは?

    7、早稲田大学・マネーゲーム愛好会の「相場操縦」事件(2009年)
    仕手筋顔負けの早大生は如何にして転落したのか?

    8、ニューハーフ美容家「脱税」事件(2010年)
    ニューハーフ美容家は誰にカネを渡したかったのか?

    9、クレディ・スイス証券元部長「脱税(無罪)」事件(2009年)
    単なる勘違いの申告漏れがなぜ脱税に問われたのか?

    10、ライブドア「粉飾決算」&村上ファンド「インサイダー取引」事件(2006年)
    誰が無敵のホリエモンを潰したかったのか?

  • 面白くはなかった。読み物って感じでした!
    やっぱ大切なのは行動の本質だよね!

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著者プロフィール

田中周紀(たなか ちかき)
1961年、島根県生まれ。上智大学文学部史学科卒業。共同通信社社会部で95~97年、テレビ朝日社会部で2006~10年の計5年9ヵ月間、国税当局と証券取引等監視委員会を担当。10年にテレビ朝日を退社し、現在はフリージャーナリスト。
著書に『巨悪を許すな! 国税記者の事件簿』(講談社+α文庫)、『実録 脱税の手口』(文春新書)、『飛ばし 日本企業と外資系金融の共謀』(光文社新書)、『会社はいつ道を踏み外すのか 経済事件10の深層』(新潮新書)など。取材・構成に横尾宣政著『野村證券第2事業法人部』(講談社+α文庫)などがある。



「2023年 『東京医大「不正入試」事件 特捜検察に狙われた文科省幹部 父と息子の闘い』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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