損する結婚 儲かる離婚 (新潮新書)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 327
レビュー : 40
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106107061

作品紹介・あらすじ

「恋」だの「愛」だのといったキレイゴトに騙されるな! 結婚相手選びは株式投資と同じ。夫婦は食うか食われるかの関係にある。そんな男女の「損得勘定」と、適切な結婚相手の選び方を具体的なケースを元に解き明かす。

感想・レビュー・書評

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  • 離婚に際して扶養者側から被扶養者側に支払われる「婚姻費用(コンピ)」。このために被扶養者側にとって婚姻継続より離婚を選択した方が有利となるケースがあるのでは、というのが著者の問題提起。前半では、このことのアンフェアさがモデルや具体例を持って強調され、後半では、周到に愛人を選別することでこの婚姻費用と同等のエコノミクスが得られることがやはり数理モデルを用いて示されるとともに、現代の婚姻制度が無用に女性に負担を強いていると糾弾する。

    しかしよく考えてみれば、離婚したからコンピが明示的に現れてくるだけなのであって、円満な継続的婚姻関係においても機会費用的にコンピは発生している。離婚したからといって急に配偶者にコンピの支払いが発生するわけではない。

    また後半の数理モデルにも問題があるように思える。モデル化のためいくつかの前提条件が置かれるのは当然だが、既婚富裕層をパートナーとして選択した場合、そのパートナーが自分以外には愛人を置かない、とする前提は果たして妥当なのだろうか。愛人が自分だけならば十分な養育費が得られるだろうが、そのような御仁が「誠実にも」愛人を一人に限定する保証はないのではないか。また、金融にオリジンの一つを持つ著者が、「金利ゼロ」の前提を安易に置くのもどうかと思った。

  • 不幸にして離婚、ということになった際のお金の問題を、解説した本。
    なるほどね、とは思うけど、少し内容が薄いのではないか。具体例、繰り返しが目立つような印象。
    日本の婚姻制度が、男性の中下位に優しいもの、と整理しているが、そう簡単なものでもないのではないか。
    例えば、下位同士のマッチングは、婚姻制度だけでは成立しないだろうし、成立が満足につながるかどうかは疑問ではある。
    必ずマッチングさせるというような、社会的圧力の有無の問題ではないだろうか。ま、それも含めて婚姻制度だというのかもしれないが。

    沢山 練習問題 などを書くより、もう少し丁寧な議論があれば、より良い本になるのではないか。

  • 【内容】
    ・離婚成立までに支払われる、婚姻費用(コンピ)と呼ばれる、夫婦の生活を一定水準に保つための費用が、日本の離婚費用では多くを占め、それは簡単に全財産を上回る
    ・もらうコンピを最大化するために、夫に離婚の原因があることにして、夫からの離婚の要求を通りにくくする。ただ、最近は婚姻生活の実質を見る破たん主義になってきているので、はやく別居したほうが良い。
    ・まずは調停を一回、こなし、裁判へ進む。裁判では出廷する必要がない。離婚裁判は実質一審だし、裁判官もたくさん案件をこなしたいから和解を勧める。決定的な証拠はないから演技能力が問われる。
    ・場合によっては財産分与も大きな金額となる。これは夫婦でいる期間に築いた財産は共同の財産であると計算され、妻の内助の功が前提となっている。実質ビジネスマンは妻がいても仕事がやりやすくなることはないのに。。。ストックの金持ちよりフローの金持ちが不利なシステム。
    ・結婚せずに子供を作るのも認められていいだろう。年収が2倍なら愛人になって養育費をもらうことも正当化される。女性は自分より貧しい男性と結婚するインセンティブはない。女性の社会進出と婚外子の比率は比例傾向にある。養育費をもらうのは子供の権利なので、これは規制強化すべし。
    ・そもそも人間は自然には緩やかな一夫多妻制。抗争に強いから男系社会が支配的になり、一夫多妻では妻がもらえない民衆の不満を抑えるために一夫一妻が普及していったのではないか。
    【コメント】
    離婚で損をする人、結婚しないと子供が作れないと思っている人に向けた本。本当の意義は後者の方にあると思う。婚外子が増えた社会は幸せなんだろうか?海外の映画を見てもやっぱり「普通の家族」が描かれていることが多いような気がする。婚外子が幸せになるには、社会福祉などの制度ももちろんだが、愛情の問題もあるだろう。婚外子の教育や生育環境を学んでみたいと思った。

  • 離婚の原因(浮気やDVなど)を作った方が経済的な負担を強いられると思っていたが、実際にはそうではない、というのは驚きで、目から鱗な情報満載だった。

    一方で、著者の「内助の功など存在しない」という主張は、独身時代だったら「まさにその通り!」と共感していたに違いないが、妊娠出産を経て専業主婦となった今、この人の主張は少し偏っているかもしれないと感じる。この感覚は専業主婦を経験した人間にしか理解できないだろう。一生懸命働く夫にも、夫の家族にも、一生理解することはできないだろうし、妻として嫁として認められることなんて一生ないだろう。世間の働く独身女子やDINKSやバリバリ働く高給男性にはどうひっくり返っても理解できないだろう。別に理解されなくたって気にしないし、認められたいわけでもないが、そう思えることだけが私の優越感として残る。それは子どもができなければ見ることのなかった世界であり、価値観だろう。

    「朝早く出社して、ミーティングに出る。さまざまな分析や意思決定をする。膨大な事務処理をこなす。顧客に電話しなければいけない。自社の新しい製品に関して勉強もしないといけない。夜になったと思ったら、これからまた接待の酒席にも参加しなければいけないのだ。そこでは顧客はもちろんだが、上司にも気を遣わないといけない。この彼が、ある女性と知り合い、とうとう婚姻届にハンコを押したとしよう。そうすると結婚生活からエネルギーをもらい、急に仕事を2倍の効率でできるようになるのだろうか。あるいは、結婚生活で癒されることにより、休まなくてもよくなり、2倍長く働けるようにでもなるのだろうか。むしろ逆ではないか。接待をして帰りが遅くなれば浮気を疑われて、ネチネチと怒られる。家でゴロゴロして休みたい週末も、家族サービスだなんだと、また働かされる。奥さんがいることにより仕事はむしろやりにくくなるのがふつうではないか。しかし、現在の結婚制度では、婚姻届にハンコをおした瞬間から、この内助の功という根拠に基づく、財産分与と婚姻費用によって、自分の稼ぎの半分が奥さんのものになるのだ。そんなことが、すっと腹に落ちるビジネスマンがこの世に存在するのだろうか。(中略)洗濯はボタンを押すだけだし、クリーニングもある。掃除は家事代行業者にやってもらえば、一回数千円だ。料理など、日本では安価でおいしいレストランがそこら中にあるではないか。現代では内助の功など存在しないのだ。」(p.277)

  • 結婚が怖くなった笑
    結婚、離婚の金融学って感じで、勉強になった。
    離婚されないように、仲良くやろう。

  • 結婚画最悪になって離婚する際にどれだけ大変化を語る本。
    離婚裁判はこんなものだよ。こんなに大変だよ〜って話が多くて面白みはない。
    もん少し経済的に離婚全般について語ってほしかった。離婚裁判だけに着目しすぎている
    おかしく書こうとしているが面白くはない。

  • 個人のお金の話かと思って読んでも十分面白かった。
    6章でスケールが大きくなってさらに面白い。

  • 現在の一夫一妻制を前提とした結婚制度が、子供の利益を最優先にする制度となっておらず、そもそもの少子化の原因にもなっている。
    日本や韓国の婚外子比率が2.1%と、40%を超える英米仏などと圧倒的な違い。
    某氏がレコメンドしていたので読んでみたが予想以上に勉強になった。

  • 高所得者向けの結婚に関する法律の紹介。
    法律が、結婚と離婚について、どのような解釈をしているのかを記述している。
    そういう意味では低所得でも参考にはなるが、ターゲットは違う。

    相手が高所得者、もしくは自分がそう、というどちらかであれば、熟読。
    そうでなければ、これはあくまで参考。
    それほどお金かけて読むほどの本でもない。

  • 結婚する気なくなる.
    しかし感情論じゃなくて法と経済性を鑑みるゲームだと考えると至極まっとうな感想だと思う.

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著者プロフィール

金融日記管理人。恋愛工学メルマガ発行。

「2017年 『ぼくは愛を証明しようと思う。(2)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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