損する結婚 儲かる離婚 (新潮新書)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106107061

感想・レビュー・書評

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  • 冒頭は、結婚することのリスクについて説明、その次に具体的な芸能人の結婚離婚の例を挙げて説明していました。
    終盤は、現在の日本の結婚のあり方、家父長制についても言及しており、2017年頃に出版された本としては現代的な考え方だと思いました。中盤は下世話な話が多いですが(筆者自身も芸能人のゴシップを騒ぎたいわけではない、と書添えています) 最後まで読んでみることをお勧めします。

  • 高所得者にとって結婚はリスクだけ増える金融商品であることを理解できる本。そういう見方をしたら、確かにそうなんだなと思った。

  • 読んでよかった。必読書。

  • タイトルの通り、日本の法律下では結婚はしっかりと考えてしないと財政上の損を被ることがあるという話。
    結婚を債権として例えていた内容は非常に面白かった。また、ドラマや映画での愛や恋などを全く含めずに結婚と離婚を見たときに、ビジネスエリートになるほど損をする傾向があることも興味深かった。

  • ◎信州大学附属図書館OPACのリンクはこちら:
    https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB23077537

  • ⁡婚姻関係を結ぶ際に、特に男性は知っとかないとめちゃくちゃ損をするリスクのある、かなり実用的な知識がまとめられている。⁡
    ⁡⁡
    ⁡必死で婚活に勤しむ女性にとっては常識でも、意外と男性は結婚制度の恐ろしさに無頓着だったりする。⁡
    ⁡性欲と社会的立場に振り回され続ける、哀れな男性がとても多いけど、それは社会的な刷り込みとか同調圧力によるものが大きいのだろうか。⁡⁡
    ⁡⁡
    ⁡結婚を検討中の人は、かならず一読しておいた方が良い一冊。
    ⁡⁡
    ・⁡不倫など、一方の過失による離婚の慰謝料は1~200万円程度⁡
    ・最も負担が大きいのが婚姻費用=コンピ⁡
    ⁡・年収700万の夫→専業主婦の妻の組み合わせの場合、月14~16万円の仕送りを出す必要があり、裁判が終わって離婚が成立するまでそれが続く⁡
    ⁡・結婚とは「所得連動型の債権」という金融商品である⁡
    ⁡・離婚時に分けられる財産分与は、結婚後に増えたものに限る。⁡
    ⁡・金持ちの無職のボンボンと年収300万円のOLが離婚した場合、婚姻費用を払うのは「OL」の方になる⁡
    ⁡・安定したキャッシュフローのある職業(大企業の正社員、公務員、弁護士、医師など)の人を結婚相手に選ぶ方が、離婚のことを考えると経済的には利得が大きい。
    ⁡⁡
    ⁡これを読んでから、篠田麻里子の言動を見ると、彼女はとても合理的に自分の利得を最大化する為の最善手を選び続けているのがよく分かる。⁡
    ⁡もっと言えば、彼女は本書を参考に動いてる可能性もワンチャンあるような…。⁡

  • なんだかすごいタイトルだと思い読んでみた。結婚は金融商品!

  • メモ
    ・日本では浮気などの慰謝料はせいぜい100~200万
    ・離婚で動くお金はほとんどが所得で決まる婚姻費用と財産分与(結婚してからのもの)
    ・浮気したり暴力ふるったりなど、どちらが悪いかは関係ない
    ・同じ年収なら会社員より自営業の方が婚姻費用(コンピ)が高い
    例)夫年収1000万のサラリーマン、専業主婦、子なし→月14~16
      夫年収1000万の自営業、専業主婦、子なし→月20~22
      夫年収1000万のサラリーマン、専業主婦、子ども2人(14歳以下)→月18~20
    ・すぐ離婚に応じず婚姻費用を絞り続けた方が得
    ・別居期間が長く(10年とか)、未成年の経済的に自立していない子がおらず、離婚によって片方が生活できなくなるということがなければ、愛人を作った夫からの離婚請求も認められる
    ・離婚する決意をしたら、すぐ別居する(内助の功50%の共有財産は、婚姻届けを提出した日から別居を開始した日までに作られた財産)
    ・今時婚前性交渉をしないカップルはほとんどいないのに、民法が明治時代からの「性交渉は婚姻届けを出してから、配偶者としかしない」という価値観をひきずっているせいで、離婚して300日以内に生まれた子は前夫の子とみなされる

    日本・韓国は婚外子2パーセントだけど男女格差指数が世界的に最下位で、スウェーデンなど男女平等の国は婚外子率が50パーセントを超えている。子どもを持つのは結婚してからが当たり前、できちゃった婚なんてとんでもないというのは、日本独自の文化や価値観なんだな。

    p111 「女性は、籍を入れるという行為そのものに大変な満足感を得ることができる」→これは、一女性として同意できんな。そうでない女性もたくさんいるでしょう。

    他、親による子殺しもゴリラの例などを用いていて興味深い。繁殖に適していない子孫は間引きする。けど、先進国(文明社会)では子殺しは法的に裁かれる。今は少子化で、ちょっと叱ったりたたくとすぐ周りが虐待虐待とさわぐし、親も先生も子供を育てにくい社会になった。今の子供は甘やかされてわがまま放題が許されたまま大人になって、社会に出て厳しく指導されてもパワハラ呼ばわり。被害者意識が増大したまま挫折する。挙句の果てには逆恨みして殺したり。なんかろくな未来じゃないな。

    専業主婦へも容赦ない。内助の功なんて存在しないと。たしかに夫は独身で働いていた時から多少役職が上がったとしても、成果や労働時間が2倍になるわけじゃない。今は家電やネット宅配もあって便利だし、昔ほど家事の負担は少ないかもしれない。ただ、専業主婦になるってリスクしかないと思っていたが、離婚しても相手が多少稼ぎがあって、子どもがいればある程度もらえるのね。結婚前に築いた財産は二人のものとはみなされないから、引退後のスポーツ選手と結婚しても、親が金持ちのボンボンと結婚しても意味ない。給与が高い方は、ボーナスをもらってから結婚するべし。

  • 専業主婦が「内助の功」という、ありがた迷惑なものを盾に、離婚時には、夫婦の財産の半分を取っていく!って内容に、最初は不快だったけど、

    夫はそう思ってる?

    「離婚で儲かる」はどうかな?

    離婚裁判を長引かせて「コンピ(婚姻費用)」を、もらい続ければ儲かるらしいけど、根気もいるし、弁護士費用とか実際どう?

    反対に、女性の経済力があがってきている現在、夫にコンピを払うパターンも考えられると。

    最後は、結婚していないと子供を持ちにくい風潮や、一夫一婦制は自然なのか?ゴリラやチンパンジーや海外の動向と比較して、問いかけているのはいいかも。

  • 離婚にかかる費用について全く知らないことばかりだった。芸能人の離婚に伴う慰謝料(正式には慰謝料ではない)が高額な理由も初めて分かった。
    後半の、一夫一妻制、一夫多妻制についての主張も面白かった。著者の結婚観には同意できない部分もあるけど、ここまで少子化が進んでしまった日本では、婚外子、未婚の母をもっと受け入れる雰囲気と制度があってもいいのかもしれないと思った。

  • 2022/05/16

  • 知らぬが仏で知らないほうがある意味かもしれないシリーズ。

    現代の歪んだ法律への問題提起。

  • 結婚してからのお金が大事。
    家のお金は離婚しても関係ない。

  • 金融資産という考え方。実際の著名人の離婚ときの話もあってわかりやすいし勉強になったわ〜


  • ・婚姻費用
    ・生活費
    ・養育費

    離婚後の男性の自殺率は高い。

    離婚のリスクを把握する。

    これから事実婚が増えるのではないか?

  • 男も女も大変やなぁ。人ごととしてしか見れないけれども。当事者になったらと考えて読んでみると中々にハード。

    結婚前に持っていた財産は2人の共有財産にならない。あくまで、結婚後に稼いだお金を双方二分の一にすると言うこと。だからボーナス後に結婚するのが良い(笑)

    コンピの計算。離婚が決まるまでかかる費用。離婚決めたら早く別居しないともっとかかる。えげつないな。
    基礎収入×A×総収入{Aは0.34〜0.43)
    成人を100、14歳以下のこどもを55、15歳以上の子供を90と考える。

    現在の日本の社会規範は、子供を作りたかったら結婚しなければいけないし、離婚も好ましくないと言うものだ。この規範と婚姻費用や財産分与等の法律が組み合わさると、女性たちはある程度の所得がある男性と結婚して子供を作るかさもなければ誰とも結婚せず子供も作らず1人で死んでいけ。ということを暗に明に強いられることになる。女性の人生をとてもハイリスクなものになる。激しく同意やな。

  • 結婚する前に知っておいた方がいい内容

  • ●結婚契約は一種の「金融債権の譲渡契約」である。
    という視点から書かれた本です。

    この金融債権の譲渡というのが案外すごくて驚かされました。

    結婚・離婚に関するお金の問題といえば、よく知られているのは財産分与と慰謝料でしょう。
    本書ではそれに加えて、「婚姻費用」という、かなり強烈な制度が紹介されています。

    婚姻費用とは、
    「結婚している間は、所得の高い方が所得の低い方に対して、裁判所が決定した金額を毎月支払わなければならない」
    というもの。

    この婚姻費用を出発点として、本書の議論は進んでいきます。

    普通は関わることのない婚姻費用ですが、別居後・離婚裁判が生じた場合に重要になってきます。

    実は、離婚裁判によって婚姻費用を搾り取るというのが、本書の題にもある「得する離婚」なのです。

    具体的に、「得する離婚」の方法について述べてみます。

    ・まず、自分より収入が高く社会的身分も安定した人を伴侶とし、婚姻契約を結ぶ。

    ・婚姻後、どこかのタイミングで別居を開始し、裁判所へ「婚姻費用の申立て」を行う。

    ・そうすると、伴侶からの婚姻費用の支払いが始まる。

    ・伴侶はこの状態を好まないから離婚を望むはずだが、そうなると全力で抵抗し、離婚裁判まで持ち込む。

    ・離婚裁判開始後は、「別居状態を作り出したのは伴侶のせいであり、私は幸せだった結婚生活を取り戻したいのだ」と主張する。

    ・できるだけ裁判を長引かせ離婚成立を遅らせることができれば、その間フロー収入としての婚姻費用を得ることができる。

    ・離婚が成立したのちも、財産分与や慰謝料による収入を得ることができる。

    以上が、現行制度のもとで最も「経済合理的な」結婚スキームとなっています。
    ちなみに、離婚裁判は長期化すると数年にわたることもしばしばあり、その間、累計数百万という婚姻費用の支払いが発生します。恐ろしいですね。


    個人的には、婚姻費用について学べたことが一番の収穫でした。
    ただおそらく大抵の結婚は、婚姻費用が問題になる程ひどい事にはならないでしょう。
    しかし、知っているのと知っていないのとでは大違いだとも思います。

    そういった収穫もありましたが、本書全体を通しては、
    「いろんな意味で振り切れてるな」というのが正直な感想です。

    著者はあまりにも、いわゆる「経済的人間」を想定し過ぎています。
    「人間は、結婚から得られる経済的利益を最大化する」という、現実離れした仮定を置いています。
    そのせいか、サイコパスっぽい印象を受ける部分が多いです。

    さらに振り切れてるのは後半の「より良い結婚制度」の部分で、ほとんど主観に基づいた議論になっています。

    まあそれもなかなか突飛でおもしろい話ではあります。
    ・家族は男系ではなく女系にしたほうが良い
    ・一夫多妻の社会の方が女性に優しい
    というような感じです。

    読んでみると、偏見に塗れながらも一見して理屈が通っているように見えるので、反論を考えてみるのもいいかもしれません。

  • 子ども自体がリスク商品であることにも言及して欲しかった。また、複数の異性と付き合える人間は、「悪い奴(騙す人)」という可能性の考察がない点が残念。

  • 結婚する前から離婚することを前提に考えてるような書き方ではあるが、離婚に伴う金の動き(一方の収入が高い場合、慰謝料は比較的少額であり、財産分与と婚姻費用の額が莫大になることがある)というのは知っておいて損はないと思った。

  • 結婚、離婚をという制度を、
    「愛」という概念を抜きにして語ると、
    いろんな側面が見えてくる。
    裁判のしくみや、資本主義にのっとった恋愛の考え方、
    結婚自体を株として考えたり、
    制度や法律にしばられない新しい考えがあっていいと思うが、「愛」はあってほしいなw
    いや、「愛」という考え方自体が時代と共に変わっていくのか。

  • 賛否が分かれる内容だと思いますが個人的には多くの方にとっては一度読んでみるといい内容なのではないかと思いました

  • いや・・・結婚を所得連動型の金融商品と看破するあたり、背筋が冷える思いがした。
    リアリスティックに考えれば、現行の日本の家族制度で利益を最大化するには高所得者と結婚するのが合理的だし、そうでなければイケメンな男と結婚するかだ。

    裏を返せば、日本人男性の中以下のものは結婚できないというものだ。いや、この本読んでいたら結婚できなくていいやと思えてくるよ。

  • 前向きに家族のあり方を考えさせられる

  • 難しい

  • 結婚が怖くなった笑
    結婚、離婚の金融学って感じで、勉強になった。
    離婚されないように、仲良くやろう。

  • 結婚画最悪になって離婚する際にどれだけ大変化を語る本。
    離婚裁判はこんなものだよ。こんなに大変だよ〜って話が多くて面白みはない。
    もん少し経済的に離婚全般について語ってほしかった。離婚裁判だけに着目しすぎている
    おかしく書こうとしているが面白くはない。

  • 個人のお金の話かと思って読んでも十分面白かった。
    6章でスケールが大きくなってさらに面白い。

  • 高所得者向けの結婚に関する法律の紹介。
    法律が、結婚と離婚について、どのような解釈をしているのかを記述している。
    そういう意味では低所得でも参考にはなるが、ターゲットは違う。

    相手が高所得者、もしくは自分がそう、というどちらかであれば、熟読。
    そうでなければ、これはあくまで参考。
    それほどお金かけて読むほどの本でもない。

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著者プロフィール

金融日記管理人。恋愛工学メルマガ発行。

「2017年 『ぼくは愛を証明しようと思う。(2)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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