損する結婚 儲かる離婚 (新潮新書)

著者 :
  • 新潮社
3.61
  • (19)
  • (38)
  • (30)
  • (6)
  • (5)
本棚登録 : 332
レビュー : 41
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106107061

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 良書なのに、電車で読むのが恥ずかしい身もふたもないタイトルなので、かなり損をしていると思う。
    これから結婚する男女には一応目を通しておいて損はない、いや最悪の場合、破談になる可能性も無きにしも非ずの危険な1冊です。
    結婚を金銭的な損得で考えるなんてとんでもないと思ったあなた、実はこの実態(カラクリ)を知らないゆえに苦しんでいる人も多いようですので、他人事ではありません。
    例えば、よく芸能ニュースにもなる浮気離婚の話、普通は浮気した方が慰謝料(離婚費用)などを払わされるはずだと思いますが、芸能人の奥さんが引退して専業主婦で浮気して、被害者の旦那が会社の社長だったら、確実に旦那の財産の半分は浮気女の取り分になるという恐ろしい事実・・(P24)

    さらに、裁判を長引かせた方が浮気女に有利、つまり裁判中は夫は妻に婚姻費用(コンピ)を払い続けなければいけないので妻は得になるため、「離婚したくない、元鞘に収まりたい」などと離婚協議に応じないという法廷作戦が延々続くわけです。(P42)

    筆者はベンチャーサポート時には、経営者の資質を厳しく審査するのに、離婚時には会社経営の重大なリスクとなる夫婦関係をなぜもっと入念に調査しないのか不思議だという。(P93)

    第3章の有名人のケーススタディも面白い。

    また、結婚詐欺師は本当に結婚した方が儲かる、これは、離婚して相手からコンピを長期間合法的に搾り取ることができるという意味。(P126)

    第5章では、時代遅れの社会規範を嘆き、婚姻届けに判をすのは借金の連帯保証人になるよりも怖いと指摘する。

    動物の子殺しというおぞましい生態には顔をしかめるが、我々の社会も中絶という子殺しを産まれてくる子供の6人に一人の割合で殺している。(P187)

    あとがきにも、筆者の鋭い指摘が・・欧米のリベラル派は同性愛には甘いが、男性の異性愛に対する性的奔放さには厳しい。
    とても勉強になる本ですので、外ではブックカバーをつけて読みましょう!

  • 【内容】
    ・離婚成立までに支払われる、婚姻費用(コンピ)と呼ばれる、夫婦の生活を一定水準に保つための費用が、日本の離婚費用では多くを占め、それは簡単に全財産を上回る
    ・もらうコンピを最大化するために、夫に離婚の原因があることにして、夫からの離婚の要求を通りにくくする。ただ、最近は婚姻生活の実質を見る破たん主義になってきているので、はやく別居したほうが良い。
    ・まずは調停を一回、こなし、裁判へ進む。裁判では出廷する必要がない。離婚裁判は実質一審だし、裁判官もたくさん案件をこなしたいから和解を勧める。決定的な証拠はないから演技能力が問われる。
    ・場合によっては財産分与も大きな金額となる。これは夫婦でいる期間に築いた財産は共同の財産であると計算され、妻の内助の功が前提となっている。実質ビジネスマンは妻がいても仕事がやりやすくなることはないのに。。。ストックの金持ちよりフローの金持ちが不利なシステム。
    ・結婚せずに子供を作るのも認められていいだろう。年収が2倍なら愛人になって養育費をもらうことも正当化される。女性は自分より貧しい男性と結婚するインセンティブはない。女性の社会進出と婚外子の比率は比例傾向にある。養育費をもらうのは子供の権利なので、これは規制強化すべし。
    ・そもそも人間は自然には緩やかな一夫多妻制。抗争に強いから男系社会が支配的になり、一夫多妻では妻がもらえない民衆の不満を抑えるために一夫一妻が普及していったのではないか。
    【コメント】
    離婚で損をする人、結婚しないと子供が作れないと思っている人に向けた本。本当の意義は後者の方にあると思う。婚外子が増えた社会は幸せなんだろうか?海外の映画を見てもやっぱり「普通の家族」が描かれていることが多いような気がする。婚外子が幸せになるには、社会福祉などの制度ももちろんだが、愛情の問題もあるだろう。婚外子の教育や生育環境を学んでみたいと思った。

  • 個人のお金の話かと思って読んでも十分面白かった。
    6章でスケールが大きくなってさらに面白い。

  • 前半は離婚する時の婚姻費用の法的な算出の理論について。後半はいい意味で予想とだいぶ違った。哲学的なのに論理的な一夫多妻制や先進国の婚外子事情など、様々な結婚の形にまつわるお話。
    前半の内容を求めて読んだけど、婚姻費用自体も知らなかったので離婚時の精算方法など色々ためになった。まぁ、挙げられてる例のうちの殆どが自分とはかけ離れた年収や世界の人達ばかりだったけど。笑
    後半の内容がかなり面白かったので、この本のこのタイトルは若干インパクトありすぎなんじゃないかと思った(笑)
    しかし事実婚が進んでて婚外子比率が50%超える国の人はどんな風に考えて結婚するんだろう。それがとても気になる(*´ч`*)

  • 離婚の慰謝料(正確には婚姻費用)について延々と説明している本。
    法律用語をまた一つ覚えてしまった。

  • 色々合理的な考えを見せつけられた。

  • おーー想像以上に仕組みを知らなかったし、勉強になったぞ。
    単に離婚のルールだけでなく、日本の法律が一夫一婦制・内助の功などの考えに基づく前時代的なものという見解、時代にみあった男女・子供のありかた、など。

    P127
    奥さんが、自分と同じぐらい稼いでいるのなら、法律上は金銭的なリスクはない。奥さんのほうが稼いでいたら、むしろ金を受け取るのは夫のほうだ。

  • これ読んで、結果結婚は損だと思ってひとりもんを貫く人間が増えたらどうするんだろう・・

  • こんなもの読んだら高所得者は結婚しないね。おそろしい。

  • 知らないことは書いてないけど、語り方が新鮮。ただしエゲツない。コンピ地獄とは良く言ったものだ。この本で扱われている年収1000万以上の離婚には未だ関わったことがない。一夫一妻制は中間層の男性を満足させる制度だというが、下層の女性にとっても利益になるのではなかろうか。20代男子の40%、女子の20%が性交未経験。

著者プロフィール

金融日記管理人。恋愛工学メルマガ発行。

「2017年 『ぼくは愛を証明しようと思う。(2)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

損する結婚 儲かる離婚 (新潮新書)のその他の作品

藤沢数希の作品

ツイートする