- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106107993
感想・レビュー・書評
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【素スペック】
人それぞれ大した差ではありませんが、持って生まれた能力に差があります。
足が速い、心肺能力が高い、集中力が高い、お酒に強い、目が大きい、歌がうまいなど遺伝により持って生まれたものがあります。脳みそのスペック、処理能力も遺伝によります。がんばって勉強すれば努力により補える部分はありますが2割程度です。速く走る能力を遺伝してないものが努力してもたかがしれており、速く走る能力を遺伝した者にはかないません。それと同じで、処理能力が高い脳みそを遺伝していない者は、努力しても処理能力が高い脳みそを遺伝した者には勝てません。勉強を怠けているわけではなく、根本的に脳みそのスペックが低いのです。
ところが、速く走る能力がなければ速く走る努力をしなくても怒られることはありませんが、勉強は違います。処理能力が高くない脳みそを遺伝したものに対しても、同じように強制されます。速く走る能力がないのに毎日走らされるようなものです。しかも9~12年間(中卒あるいは高卒)という長期にわたり強いられます。
義務教育という強制教育が終了する中学卒業前にIQテストをするのも良い方法かもしれません。ただ、現状の世の中では差別を生むだけになりそうです。
それよりも遺伝子工学がもっと発展して、あなたはこのような遺伝子を持っており、こういうことが向いてます。ということが言えれば良いと思います。当然、自分が目指したいことに向いていないという結果が出るかもしれませんが、若い段階でその判断ができるのはよいことです。速く走る能力がなく、努力しても補えないレベルであれば、別の道を見つけるべきです。
ー ギフテッド -
知能指数が高い人はギフテッドと呼ばれるいわゆる天才です。
IQが高い人間は幼いころからその能力を発揮します。2歳で九九や四則演算ができたりします。
脳みそは人が人である所以の部分だけに白黒はっきりさせたくない部分です。他の動物とは異なり人としてもっとも重要な部分に生まれつき優劣が存在することは事実ですが、公式には認めたくないところです。速く走るということであれば、人よりチーターの方が速いです。そこは他の動物と比較しても、もともと人が優位性を持っている部分ではないので、それぼど神経質になることはありません。
しかし、脳みそは違います。
サッカーがうまい選手であれば、プロのサッカー選手になり名声、地位、富が与えられます。しかし、IQが高い人間はプロのサッカー選手のような道が用意されていません。わざと用意していない可能性もあります。
ギフテッドは一般大衆と異なることで幼いころからいじめに合い、人とコミュニケーションが図れずひとりぼっちで孤独をあじわいます。これはIQが高い人間を認めるわけにはいかない事情があります。人として最重要項目である脳みそで優劣を決めてしまうと、劣と判断された人は逆転できない決定打を打ち込まれることになります。つまり、その事実を白昼の下にさらすことを避けているのです。逆に、ギフテッドは優位性を誇示できる場所が存在しないので、変人あつかいされることになります。
IQが高い人間からすると普通の人の思考、動きはあたかもスローモーション再生されているように感じるのでしょう。IQが高い人と一般人では、実質同じ空間では過ごせないということです。
ただ、人がどうしても耐えられないことに孤独があります。孤独は人をむしばんでしまいます。いくらIQが高くても孤独感には耐えられません。高IQの人は大衆が喜ぶ新しい世界を生み出し、ある程度一般人の思考にレベルダウンさせて生きていくことになります。そうしないと人として最も恐ろしい孤独を味わうことになってしまうのです。。。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
アフリカ系の身体能力の方が優れていると言っていいのに、統計上白人や東アジア人の知能の方が優れていると言ってはいけない。ポリティカリーにコレクトではないから。
これはすごい。
身勝手に全部正しいとしてはいけないが、でも、これを言ってはいけない世の中ということに気づく。遺伝も人種も、知能の問題もタブーだというポリティカリーコレクトの世界。当たり前の世界は言論封鎖されてたのね。
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モヤモヤしていたことについて そういう説があるのかと知る。
遺伝や進化の話が多い。 -
「言ってはいけない」の続編ではあるが、本著では「日本人とは何者であるか」を著者なりの見識も踏まえた説を述べている。ただし、その問いに達するまでには、様々な前提となる説を述べており、よくある続編と言いつつ前著の説を言い換えているだけの作品とは異なり、楽しむことができる作品に仕上がっている。
知能は遺伝子の影響を70%も受けており、さらに厳しい環境で生活したり、狩猟生活よりも農耕生活の方が人間関係が複雑になるため、知能が発達したという説を唱えている。そのため、アフリカ系に比べて、欧米系、そして東アジア系の人種が最も知能が高いという。ただし、それが有利に働くのは現在の知識社会という環境に適しているというだけであり、社会が変わればどのような人種が有利になるのかは別の話である。 -
今回は人種と知能の関係について多くのページが割かれている。人類の出自にまで遡った考察は非常に説得力あり。
特に印象的だったのは、「ゲイ遺伝子」なるものが存在し、それがあることで結果的には多産につながる、という説。あとは、日本人にはなぜ鬱病が多いのかを解説したところ。
その他にも今の日本ではおおっぴらに語れない内容満載。
確かに「言ってはいけない」だと思った。 -
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こういう説がある、くらいに留めておくのが正しい本ではあるけれど、やっぱり面白い。
理想と現実は違う。遺伝には差がある。しかし、その遺伝が有利か不利かは社会によるのだろう。 -
世界史とか遺伝子工学とかごっちゃになった本。ネイティブ・アメリカンの呼称が原住民にどう思われているか。という話が面白かった。しかし難しい本。オスはジェノサイドされてメスは交雑される世界観は恐ろしい。分断と統治。東アジア系は不安感が強く目先の利益よりも…という結論は刺さる。我々は睾丸が小さい。
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Kindle Unlimitedで。
4年前のコロナが流行る直前に出版された本で、予想以上に面白かったです。
遺伝学から見る日本人考察。
私たち日本人は遺伝学的にはすべて、継体天皇の子孫であり得るとのことです。
日本人みんな親戚ですね。
あとがきに
『「普遍的な人権」とは近代の発明であり虚構』との一文があって、ハッとしました。
そうか、発明なのか…と。