ドラマへの遺言 (新潮新書)

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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106108020

作品紹介・あらすじ

大河ドラマ降板の真相から骨太のドラマ論まで。『やすらぎの郷』、『北の国から』、『前略おふくろ様』……数々の金字塔を打ち立てた巨匠が最新作『やすらぎの刻~道』まですべてを語り尽くす。破天荒な15の「遺言」。

感想・レビュー・書評

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  • 成功作だけではなく、失敗作もしっかりと言える所が倉本センセらしいです。そして、やっぱりショーケンに「やすらぎの刻」出てに欲しかったなぁと思います。

  • 代表作である「北の国から」は見たことがないのですが、倉本さんのドラマや映画は気になっていました。この本を読んで、倉本さんのドラマ制作への気概、セリフへのこだわり等々、その桁外れた情熱には大いに感化されます。80歳を越えても全く衰えないバイタリティは素晴らしいです。

  • 倉本聰の人間性はどうかと思うが、当時のドラマの現場の雰囲気がよく分かるという点で読む価値あり。

  • ここに出てくるドラマは、「1本も見ていない。でも、クリエイターの話はとにかく面白い。

  • 倉本聰ほど伝説?や話題の多い脚本家も珍しい。
    思い浮かぶものを羅列しても「国民的ドラマの大ヒットメーカー」「NHK大河ドラマの降板」「富良野への移住」「台本の一字一句にも拘り修正を許さない」「キャスティングに口を出す」「80歳を超えてからのシルバータイムドラマの創出(やすらぎの郷)」・・・等々

    その倉本聰へ碓井広義が行った計9回のインタビューを纏めたものが本著である。
    インタビューなので読みやすく、倉本聰の考え方やそれぞれのドラマの舞台裏など面白い話がわんさかと詰め込まれており、その時代その時代に果敢にチャレンジしてドラマの可能性を広げてきたことが分かる。

    具体例を挙げると、2017年のドラマの「やすらぎの郷」のキャスティングの裏話も面白い。
    主役の石坂浩二の「元ヨメ・浅丘ルリ子」、「元カノ・加賀まりこ」のキャスティングは、前もって浅丘ルリ子と加賀まりこに話をしていた時から石坂浩二の名前は出ていたそうで、倉本が「あなたたち平気なの」って聞いたら「全然平気よ」って言うので、あとはとんとん拍子に決まったそうだ。
    また「石坂浩二演じる『菊村』は倉本聰と阿久悠と久世光彦(演出家)等の同世代の複数の人間の要素を詰め込んでいるので、菊村を僕(倉本聰)だと思われるのは迷惑な話でね。女房も生きていますし、駆け出しの女優と浮気したなんて言われちゃうと困っちゃう」

    それにしても84歳の倉本聰が「やすらぎの郷」の続編を書きあげ、その「やすらぎの刻~道」が2019年4月から始まるのが楽しみだ。

  • 倉本聰を師と仰ぐ著者が、倉本の過去と現在のすべてを“遺言”として聞き取ったインタビューをまとめた“まるごと倉本聰”の本

    倉本の作品を見てきた世代にとって、興味深いエピソードに感嘆するばかり
    たとえば……

    尾上松緑に土下座して『勝海舟』(1974)の小吉役を依頼した話
    『前略おふくろ様』(1975)でショーケンを光らせた秘密
    『優しい時間』(2005)の寺尾聰がセリフをひとつ変えたことに憤慨した話

    そして極めつきは『歸國』(2010)で主役に起用したビートたけしについて
    「僕はたけしというのは全く認めないんですよね」

    もちろん『北の国から』も『やすらぎの郷』も制作秘話はとどまるところを知らず

    2018年1月から6月『日刊ゲンダイ』全118回の連載がベース
    主要作品略年表つき

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著者プロフィール

倉本聰(くらもとそう)
一九三五年東京生まれ。脚本家・劇作家・演出家。東京大学文学部美学科卒業。『前略おふくろ様』『北の国から』『昨日、悲別で』『優しい時間』『拝啓、父上様』『風のガーデン』『やすらぎの郷』など数々のヒットドラマの脚本を手掛ける。七七年からは富良野を拠点に活動。

「2022年 『脚本力』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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