- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106108822
作品紹介・あらすじ
ジョブズはわが子にiPadを与えなかった?! うつ、睡眠障害、学力低下、依存症……最新の研究結果があぶり出す恐るべき真実。教育大国スウェーデンを震撼させ、社会現象となったベストセラー、日本上陸。
感想・レビュー・書評
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人間の脳は狩猟時代から本質的に変わっていません。脳は干ばつや疫病に対処するようにできているけど癌や糖尿病に対処するようにはできていません。飢餓の大体が克服できたのが200年前だからです。三大疾病など現代病の多くは飽食というかつてなかった状況から現れています。
同様に脳はスマホに適応できるようになっていないと本書ではいうのです。
このように狩猟時代から遡っていかにスマホという革新的なアイテムに人間が適応できていないか、依存の度合いを深めているか数々のエビデンスが示されています。
例えば、SNSに溺れている人の中には自己肯定感が低く、孤独な生活を送っている人が相当数いる。スマホを使い続けるとうつや睡眠障害を呈する。など、世界中の数々の研究成果からやはりそうだったのかと思える結果を示してくれています。
SNSは周囲の人との関係を維持するために活用すべきものであって、SNSで優れて社交的になれるわけではないともあります。やはり、顔と顔を付き合わせてコミュニケーションすることにはるかに及びません。(これ程時間と距離がゼロになるアイテムがあるのに『孤独』が社会問題となっているのは皮肉なことです。)
また、適度な運動がデトックスになるともあります。
本書では電子書籍もスマホと同じスクリーンと脳が判別するため睡眠障害に繋がるとあります
電子書籍より紙の本の方が内容を覚えやすいとありました。いまではハイライト機能や検索がかけられるため、電子書籍の方がどうしたって内容が入っていきやすいと思うのですが。電子書籍、私は重宝しています。因みに本書から3年後、川島隆太の「オンライン脳」では読書がデジタルのデトックスになるとあります。紙か電子書籍かは明示されていませんが。
この、スマホを作ったスティーブジョブズやビル・ゲイツも子どもに扱わせる際にかなりの制限を課しました。人と人との温かな交流や体験が大切であることを理解していたからだと言われています。
やはり、テクノロジーに支配されるのでなく、テクノロジーが私たちに合わせて産み出されていく必要があるのではないでしょうか。
2023年東北大学の研究では、スマホを使い続けると、脳が成長をとめてしまうとあります。中毒性はドラッグ並みだとも言われています。
現在の技術も5年たつと陳腐化してしまいます。
きっとこの先の5年、10年で劇的に生活が変わることでしょう。
この本は今、付箋の山と化しています。繰り返し読みたいですし、これからどう進展し本書の鳴らす警鐘が現実のものとなるのか注視したいと思います。
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私は、ガラケーからスマホに換えたのが、大変遅く、まだ換えて3か月ほどです。
パソコンは1999年から使っていましたが、スマホの音声入力や、カメラ、マップ、LINEその他の機能を知るうちになんて便利なものだろうかと思いました。
そしてまだ2カ月ではありますが、友達に誘われてFacebookまで始めてしまいました。
そこで、この本の出版を知り早速読んでみました。
昨今のコロナ危機でスマホが外界とのライフラインになった今読むべき本であるとまえがきにありました。
内容を読むと、スティーブ・ジョブズの10代の子どもはipadを使ってよい時間を厳しく制限されていた。
ビル・ゲイツの子どもたちはスマホを持たない2%に属していた。
などのスマホに対してかなり否定的なことが書かれています。
私は、スマホでFacebookを(まだほんの多少ですが)使い出したのでSNSとの関係のところを興味深く読みましたが、使い方次第で、SNS以外の所でもしっかり支えられている人々は社会生活をさらに引き立てる手段となり、そうした人たちの多くは良い影響を受け、社会生活の代わりにSNSを利用する人たちは精神状態を悪くするということでした。
今は、コロナ禍で、社会生活が尋常の状態と違うのでどうかと思いましたが、使い方を間違えなければ大丈夫だと思いました。
また、今の中学生は毎日7時間スマホを見ているなどという言及もありましたが、本当かと思いました。
スマホ依存から精神障害へと移行しないためには週に二時間程の適度な運動と、7時間から9時間の睡眠をとっていればよいということもわかりました。
Facebookやブクログをやっているからといって、自分はスマホ依存ではないと思います。
10分に1回スマホをチェックしたり、就寝時にスマホを隣に置くことはしません。
これからも、適度に上手く、いいところを活用していけたらと思いました。-
naoちゃん。
冷静に考えてみると、自分のレビューには、自分はスマホ依存ではないって、書いてあるし、もしかして、性格かも。
誰かが、スマホ...naoちゃん。
冷静に考えてみると、自分のレビューには、自分はスマホ依存ではないって、書いてあるし、もしかして、性格かも。
誰かが、スマホ依存だと言うと、自分もかもと思ってしまう。
スマホの問題ではなく、これは、性格の問題かも。
naoちゃんも、本を読んで、自分もそうかもと思っているだけと言うことはないですか。
「私が食べた本」は積ん読本の中から、探してみます。
まだ、一ページもめくっていないので、中見ていないんです。本屋さん行くのいいな~。
私は、今はもう、amazonオンリーです。2022/02/19 -
いやー、わたしはスクリーンタイムからがっつりスマホ依存ですね。
仕事でもスマホで連絡とったり、仕事終わってもスマホで愚痴ったりしてることもあ...いやー、わたしはスクリーンタイムからがっつりスマホ依存ですね。
仕事でもスマホで連絡とったり、仕事終わってもスマホで愚痴ったりしてることもあって、かなりスマホ使ってますし…
で、そん時に呼吸するようにTwitter見てたり笑
よく作品によって引っ張られることがありますが、これに関してはもう、お手上げ状態でスマホ依存だと思います…笑
ブックオフだったんですけどね、「最強脳」はありませんでした…残念…
まことさんたくさん本読んでいらっしゃるから、「私が食べた本」の中に結構知ってる本登場すると思うので楽しめると思います!!2022/02/19 -
naoちゃん。
依存と言うより、利用と言い直せば、違うんじゃないかなあ?
「私が食べた本」後で探してみます。naoちゃん。
依存と言うより、利用と言い直せば、違うんじゃないかなあ?
「私が食べた本」後で探してみます。2022/02/19
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自らを「スマホ依存だ」と言い切る作者、アンデシュ・ハンセン。精神科医。
人間の脳の仕組み、人間の進化、全ての結論に実験ありき、結果も全て納得がいく。
最後まで読んでわたしは、これまでも設定していたスクリーンタイムを、さらに強化した。
わたしが言いたいのはこのレビューの最後に。でも、それだけでは伝わらないので、例によって、長いです。
この作品の素晴らしいところは、きちんと答えが明記してあるところだ。デジタルライフの生き抜き方。それを最後にちゃんと提示してくれている。(ここでは述べないけど)
●現代社会と人間の歴史の「ミスマッチ」
P9「生物学的に見ると、あなたの脳はまだサバンナで暮らしている」。
だから、飢餓にならないよう、カロリーの高い食べ物に飛びつくようにできている。
でも、人間の体は進化していない。だから、脳の司令通りに行動していたら、太りすぎてしまう。
P8「つまり、私たちを取り巻く環境と、人間の進化の結果が合っていないことが、私たちの心に影響を及ぼしているのだ」
●人間を生き延びさせてきたもの:不安と欲求
①不安
人間はサバンナにいるのと同じ脳。つまり、動物に襲われるかもしれないから、周囲を警戒しないといけない。もしライオンに遭遇した時に「闘争か逃走か」を決めさせるよう、脳内で警報が鳴る。進化の過程で人間に備わったストレスシステムだ。
このシステムはサバンナだけでなく、心理社会場面でも働く。つまり、仕事のストレスや「いいね!」が来ない、にも警報が鳴るようになった。また、試験などの「起きるかもしれない不安」に対しても警報が鳴るように進化した。試験は合格する可能性もあるが、念のため、警報は鳴るのだ。
つまりわたしたちは、“なにか起きてるかもしれない”ことにも大きく反応する。つまり、”通知がきているかもしれないスマホ”が気になって手放せない。たとえ友達とランチをしていても。
なので、スマホは不安傾向が高い人をより不安にさせ、その人は結果うつになる。これで現代にうつの診断が出ている患者数が多いのにも納得がいく。
P61「強いストレスを感じるということはつまり、危険がそこら中にある。そのとき脳がどんな手段で私たちを動かすのかというと、もちろん『感情』だ。脳は私たちの『気分』を使って、危険いっぱいの環境から私たちを遠ざけようとする。ひどく気分を落ち込ませることで、引きこもらせるのだ」。
これがひきこもりや不登校者数が増加している理由の一つだとしたら、納得がいく。
②欲求
不安と同様、人間は周囲の情報を知ることで生き延びてきたので、新しい何かを得たいという欲求が進化の過程で備わった。
ドーパミン。これは報酬物質と呼ばれており、幸福や喜びを感じさせるだけでなく、人間の原動力ともなるホルモンである。おいしい食事や友人との交流、セックスによってドーパミンの量は増加する。つまり、SNSの通知はドーパミンの量を増加させる。
そして通知のあったTwitterやインスタグラムを開くことで、彼らは「もっといい情報を!」と求めるわたしたちに画面をスクロールさせ、最大限の依存性を発生させるために、上手に広告を挟んでくる。ドーパミンの働きによって、もっともっとと、わたしたちにページをスクロールさせる。P159「『あなたの注目』こそが、彼らの商品なのだ。それを様々な広告主に転売できるよう」、わたしたちはアプリを無料で使わされているのだ。いいカモである!P160「スマホやSNSは、できるだけ人間を依存させるよう巧妙に開発されている」。なんてこったい!
P117「過剰なスマホの利用は、うつの危険因子のひとつだ。睡眠不足、座りっぱなしのライフスタイル、社会的な孤立、そしてアルコールや薬物の乱用も、やはりうつになる危険性を高める。スマホが及ぼす最大の影響はむしろ『時間を奪うこと』で、うつから身を守るための運動や人付き合い、睡眠を十分に取る時間がなくなることかもしれない」。
ゴシップ。P130「他の人が何をしているのか、互いにどんな関係にあるのか。これを知っておくと有利だったため、人間にはそういう情報を得たいという強い欲求がある」。噂話だ。
特に悪い噂は「誰が信用でき、誰と距離を取った方がよいかを把握することができる」から、わたしたちは悪い噂の方に反応しやすい。ドーパミンだ。脳がそう進化してきたのだ。
だから「人の不倫なんて興味ないぜ」という意見も多い中で、これほど多くの不倫報道が人間の興味を惹きつけるのは、ゴシップがわたしたちを生き延びさせてきた歴史があるからだ。
●SNSの脅威 / 若者を蝕むスマホ(実験とともに)
①自信のなさ、自己肯定感の低下
P148「SNSを社交生活の代わりに使っている人たちは、精神状態を悪くする。ある研究では、最初から精神状態が悪く自信もあまりなかった人は、SNSを使いすぎることでもっと精神状態が悪くなったり自信を失ったりすることが分かった」。
「16歳の若者4000人を対象にしたアンケート調査では、7人に1人(14%)が1日に最低6時間をSNSに費やしていた。1万人近い10歳児に5年間、精神状態、友達や自分の見た目、学校に満足しているかという質問をしたところ、年を経るごとに、全体的な満足感が下がっていった。基本的にその年頃は、幼い頃よりも人生がつまらなくなっていくものだ。ここで興味深いのは、特にSNSをよく使う子の方が満足感が低いことだ。ただ、その傾向は女子だけに見られる。推測としては『彼女たちは常に“完璧な容姿”や“完璧な人生”の写真を見せられ、自分と他人を比較するのをやめられなくなる』」。
P189「スマホやパソコンの前で過ごす時間が長いほど、気分が落ち込む。それらを週に10時間以上使うティーンエイジャーがもっとも『幸せではない』と感じている。その次が6~9時間使用する若者だ。つまり、4~5時間以下の若者よりも『幸せではない』と思う率が高い」。
P196「10ヵ国の学生を1000人集め、スマホをなくせばどんな影響があるかを調べようとしたが、半数以上が実験を中断してしまったのだ。その理由は全員、『禁断症状』のせいだという」。
P186「15~24歳で睡眠障害の診断を受けた若者の数は、理解しがたいことに2007年から5倍にも増えている。(中略)20ヵ国中70万人の子どもを対象に睡眠の傾向を調べたところ、たった10年前に比べても睡眠時間が短くなっている」。
②学力の低下、集中力の低下、続けられない
P180「マシュマロをすぐに1個もらうより2個もらうために15分待てる4歳児は基本的に、数十年後に学歴が高くいい仕事に就いている」。
スマホによって報酬系を刺激されまくっているわたしたちは、報酬を我慢できない。「今の子どもは即座に手に入るごほうびに慣れているから、すぐに上達できないとやめてしまう」。
では何をすればいいか?タブレット学習なんてしてないで、P178「衝動をコントロールする能力を発達させ、何かに注目を定めて社会的に機能するためには遊びが必要だ」。実際、学習をタブレットではなく手書きですることに効果は出ている。P98「手書きの場合はいったん情報を整理する必要があり、内容を吸収しやすくなるのだ」。
そして、勉強中にスマホを見ていなくても、近くにあるだけで集中力がなくなるという実験も紹介されている。
●レビュー(やっとこたどり着いた、みんなここまで読んでくれてありがとう)
わたしがこの作品でもっとも衝撃的だったこと。さきほど、2007年に睡眠障害の患者が急増したという部分を引用したが、その数は2011年にオーバーヒートしている。それは、iPhoneが爆発的に売れた2011年と一致している。そして2012年、精神科を受診する若者が急増した、という衝撃の事実。
P234「『こんなに恵まれているのに、なぜ精神状態が悪くなるんだろう』その答えは、自然が人間に長く幸福感を埋め込む価値を見出さなかったためだ」。一時的に満たされてもすぐに「もっと」という欲求が生まれてくる。これはなぜか。引き続き行動できるようにである。まさに生存本能なのだ。
わたしは、眠れない子や精神疾患の診断がついている子の支援をしたくて精神保健福祉士取ろう!と思ったんだけど、え、待って、これってデジタルデトックスで答え出る系?
確かに、全員ではないだろう。けれど、作品によると中~高校生くらいの子どもが最もスマホの使用頻度が高く、依存度も高い。
つまり、睡眠障害の子やうつの診断を受けている中には、スマホ依存の子がいるかもしれないってことだし、摂食障害の子にはたいてい、SNSに憧れの体型の子が常にいる。
引きこもることは、危機から逃げている状態だから、無理くり外に出すのは違う。だけど、スマホ依存の世界では、引きこもれば引きこもるほどスマホによって不安が暴発していくし、それにSNSやゲームは脳の報酬系を活発にさせるから、没頭するとどんどんどんどん社会とのつながりはなくなってゆく。
結局人とのつながりか、ってなるけど、人間関係が苦手な人からすると、スマホの世界ってものすごく安心する部分もあって、一概にそれを否定できない。でも、やっぱりそれを使う人間側が賢くならないと、人間の脳はこのまま刺激に反応するだけの、パブロフの犬状態になってしまう。
スマホに没頭してしまった直後に、思い返したい一冊。-
そうです、夫が風呂に入らないやつ!笑
おおーなるほど!筋肉ついたからなんですね…
恐れちゃいけないんだ…頑張ります!
筋トレについては、...そうです、夫が風呂に入らないやつ!笑
おおーなるほど!筋肉ついたからなんですね…
恐れちゃいけないんだ…頑張ります!
筋トレについては、男女問わず、人類みな大変な気がします笑
でも気になるなぁ笑笑
おやすみなさいー2022/02/27 -
こんばんは。
その本、僕も読みました。素晴らしい本でした。
関連して、「インターネットポルノ中毒 やめられない脳と中毒の科学」「男子...こんばんは。
その本、僕も読みました。素晴らしい本でした。
関連して、「インターネットポルノ中毒 やめられない脳と中毒の科学」「男子劣化社会: ネットに繋がりっぱなしで繋がれない」「消費が社会を滅ぼす?! 幼稚化する人びとと市民の運命」などはいかがでしょうか。オススメです。
打たれ弱い女々しい男子だとか、いくつになっても甘えが抜けない人などが多いと感じるこの頃、それはネットや社会構造に因果関係がもしかして、という図書たちです。2022/03/21 -
夜型さん
こんばんは~
コメントありがとうございます^^
うん、本当に素晴らしい作品でした!
読んでから少し経つと、あっという間にまたス...夜型さん
こんばんは~
コメントありがとうございます^^
うん、本当に素晴らしい作品でした!
読んでから少し経つと、あっという間にまたスマホ中毒になっているから怖いです…
とても興味深い関連書籍の情報ありがとうございます!!
今読んでいる本が、消費社会について多く書かれていて、やはり消費社会というのは人を疲れさせるんだと思いました…
自分自身の力だけではどうにもならない構造的なところに着目した作品には本当に興味があります!2022/03/22
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すごい本 もっと早く読めばよかった
この本を読んで、スマホのゲームを削除しました
前から子供のスマホ動画時間は、我が家は20分と決めてあり、これはずっと徹底しています
厳しすぎるんじゃない?といわれていましたが、この本を読んで間違ってなかったと確信しました
マルチタスク得意な方だと思っていたので、反省しました
最近の記憶力の低下にも納得がいきました
この本はスマホを持つすべての人に読んでもらいたいです!!
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スマホに依存する脳の作用がわかった。自制しながら、上手く付き合っていくことが大事。
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読んでいる最中、ある映像を思い出していた。
歩きスマホをする人達が、眼前の落し穴に気付かず次々と落ちていく。しかも彼らは落ちている間もスマホを手離さない。
その不気味な映像はSNSで流れてきて知ったものだが、頭の片隅に追いやられてまでそれはしつこく記憶に焼き付いていた。
スウェーデンの精神科医がスマホによる悪影響について掘り下げたこちらの話題書。
でもまさか、原始時代まで掘り下げているとは思いもしなかった。しかも現代社会に適応するほど我々は進化していない、サバンナで生活していた頃と変わらないというのだ。
例えば人間の行動の原動力を発動させるドーパミン。何かを得られるかもしれないという期待さえあれば人間は行動へと駆り立てられる。その不確かな何かとは「たまにしか実らない木」や「スロットマシーン」、そして「スマホの着信音の正体」。
体内のメカニズムやそれによって引き起こされる行動原理に太古から変化はないものの、四六時中手元にあれば心と身体が落ち着いていられなくなるのも無理はない。(実際熱心にスマホを使う人ほど鬱症状やストレスの問題を抱えている率が高いという)
巻末には「デジタル時代のアドバイス」と銘打って、スマホと上手く付き合っていくための秘訣がまとめられている。
中でも自分の心に深く留まったのは、「よい手本になろう」というものだ。「子供は大人がしているようにする。大人に”しなさい”と言われたようにではなく」。
ある時電車内で、幼い兄妹がスマホの取り合いをしているのに出くわした。乱闘の末、独占した兄の目は完全にスクリーンに釘付け。スマホに操られているかのように目が死んでいた。(妹は再起を図ろうと臨戦体勢に入っていた)
その時「自分もいじっている時あんな目をしているのか?」と心がざわつき、以来(ささやかながらだが)電車内ではスマホをいじらずに紙の本で読書をするよう心がけている。
電車内の風景はスマホ一色ではないことを子供に認識してもらえたら…というのは驕りかなと不安でいたが、「よい手本に」の項を読んで一気に方がついた。
スマホ依存症の研究が追いついていないというのもなかなかにショッキングである。
研究結果が発表されるまで通常4−5年はかかると言われており、本書刊行当時で考えると2013-14年頃に計画が始まったものだと考えられる。
ここのところ時代の進み方が急速で、色々と予想がつかない。大人ですら精一杯なのに子供となれば忽ち飲み込まれてしまう…。
冒頭の映像には続きがある。落とし穴の中央には実は橋が掛けられており、その先には”No Phone Zone”という看板が立った花畑で読書をする男性の姿が。
著者もデジタルデトックスの時間を設けることを何度も推奨している。単純だけど研究が追いついていない今はそれしかないのだろう。自分は「デジタル時代のアドバイス」を肝に銘じつつ、時折あの映像を脳内再生するとしよう。 -
まだ、脳は進化してないのか…
現代社会の危機とかには…
進化には、凄い年月がかかるみたい。まだ、こんな情報社会になったのは、今まで人間として生きてきた時期のほんの少し。まだ、狩猟時代対応の脳なんや。
それに対応するには、相応の期間が必要!でも、ドッグイヤーというぐらい時代も進化の速度上げてんのに、脳が進化した時には、また、社会が変わってて、進化が追いつかん気がする…
スマホがあるだけで、集中力を奪う。
刺激的なツールであるだけに、脳を魅了する。
Google先生に頼るのもあかんねんな。調べた内容を理解するより、ここを検索すればええねんってのを憶える。脳さんは効率を重んじる。
ヤバい!Google先生ばっかりや ^^;
スマホを使い過ぎると集中力は落ちるわ、記憶力も落ちる…
という、この投稿もスマホから…
そう言えば、最近、人の名前が思い出せない事がある!
スマホのせいやったんや!
…年齢的なような気はする…
何でもスマホのせいばっかりにしないように! -
スマホを触ることで快感を得つづけようとし、私達の時間がどんどん奪われていく
「モモ」とは別の、もっと身近に”受け入れている”泥棒についての話でした。
読んだ理由:「FULL POWER」を読んでSNSのアプリを消したのに、別のアカウントで、またSNSを始めて読書仲間を増やしている, 。
「SNSを利用することが読書時間を妨害している」ってことに、薄々気づいていながら黙認してきたけども、やはりスマホがそばにあるだけで集中力が途切れる。
(あるだけで!)
それを何とかしたいと思い、試し読みやレビューを読んだところ「スマホやSNSを開発した人物たちは、自分の子供には与えていない」という内容に衝撃を受け、読み始める。
まず初めに私たちの祖先が、過酷な状況に生きてきたなかで
・ 食欲についての進化(カロリーを摂取することで、食糧が確保できないときの飢餓状態を乗り切る)
・ストレスに対する進化(うつになる事でストレスからの回避をする)をする必要があったことについて触れる。
そして時代が変わっても、その時の防御反応「より多く栄養をとっておかねば」「危険なものを察知して回避せねば」と反応した結果、栄養をとりすぎて肥満になるなど現代でも同様の反応をして行き過ぎた状態になってしまうことを説明している。
「時代と進化が合っていない、ではスマートフォンと言う進化にはどうか?」
スマートフォンの様々なアプリに仕掛けられた「快感」を生む仕組みについての説明、他の人からの「いいね」(報酬)やWeb上の変化を知ろうとする欲求への“じらし”について、夜間にブルーライトを見る事の睡眠への影響、電子書籍で読むことについても触れられている。
電子版で読んだのは間違いだったのか…中身が入ってこない様な感覚になる。
毎回ほかの本でも、やけにスラスラ読みすぎてる様な感覚にはなってたけど、うーん。と、このあたりで紙の本を買う。(今後、何度も読む様な気がしたので…)
SNSを利用し、他の人がおすすめしている本を読むのも楽しいのだが、だんだん自分が欲しいものを買っているかすら、SNSの影響なのかわからなくなり選択が出来なくなる。
この本に書いてある事を理解し意識したのであれば、適度にスマホを利用できる!
と言い切れない人間なので、少しSNSを開かない様に再チャレンジしよう!
スマホの目覚ましアラーム機能を使っているのだが、枕元にスマホを置かないために、目覚まし時計は買わなきゃと思っていたところダメ押しが…これは買おう。
自分の今の状況にドンピシャ過ぎて、落ち込むくらい内容が突き刺さってきました。
唯一の救いは「運動」がストレス解消になるという研究結果だけ…
ウォーキングを1年以上続けていることぐらいか…
結局、スマホを使うことは悪なのか?
と言うと、そうではないが、今は(特に体に対する影響が未知の部分が多い状態で発売されたことで)全人類で実験中なのにひたすら毎日長時間触り続けるのはどうなの?と言う問題提議の本でした。
リビングにこの本を置いておくだけでも、スクリーンタイム削減に
効果があるかも(※個人の感想です。)-
2021/03/22
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わかりやすくて、読みやすい良書。
スマホの使いすぎに注意。特に未成年者の場合は。
なぜなら、人間の脳はデジタル社会に適応していないからだ。
と言ったことが書かれている。
多くの人が、物質的に恵まれているのに不安を感じて、人と接続できるのに孤独を感じている。
20万年かけて進化してきた人間の脳とその環境がミスマッチだからだ。
だから、スマホは使えば使うほど脳が疲れちゃう。
なのに、中毒になる。
スマホ中毒の原因はドーパミン。
ドーパミンは人間に行動する動機を与えることが最重要課題なので、不確かな結果に報酬を与える。
「いいね!がついているかもしれない(SNS)」「大事かもしれない(着信音)」「勝てるかもしれない(ゲーム)」と期待が高まる過程が大事。
まさしくドラッグだ。
人間やめますか?スマホやめますか?だ。
気をつけないと。
幸い、この本にはデジタル時代のアドバイスも記載されている。最低限のことを実践してみよう。 -
なんとなく感じていた事をはっきりと伝えてくれた本。
技術の発達に脳の進化がついていけない。ある意味防衛本能が働いて我々の生き方を迷走させている。
そら恐ろしい。そう言えば最近物覚えが悪い…