どうしても頑張れない人たち~ケーキの切れない非行少年たち2 (新潮新書)
- 新潮社 (2021年4月19日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106109034
作品紹介・あらすじ
「頑張る人を応援します」は危うい! 彼らはサボっているわけではない。頑張れないがゆえに、助けを必要としているのだ。困っている人たちを支援につなげるための知識とメソッドを、児童精神科医が説く。
感想・レビュー・書評
-
読み応えがあった。
頑張らない、と、頑張れない、の違いは何なのか。それらを分けているのは何なのか。
重要なのは「その人自身」に目を向ける事である。どういったタイプの人間で、何が得意で、何が不得手なのか。それによって支援の形も違ってくる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
前作と違って共感できる部分が少なかったと思う。
当事者じゃないことが影響してるのかも知れないけど。 -
2階書架 : WM203.5/MIY : https://opac.lib.kagawa-u.ac.jp/opac/search?barcode=3410168922
-
支援する側へ向けた内容。
自己評価を上げるには他者からの評価が絶対に必要。
やる気は達成と承認で生まれる。
確かにと思った。でも承認ってなんでもかんでも頑張ったね〜ではだめなんだな〜って。わたしもよく子供にいってしまいがちだけども。例えばテストで80点で本人が悔しがってた。でも80点取れてすごいね〜は子供納得しない。でもこれやりがちだな〜などと思いながら読みました。 -
前作ケーキの切れない非行少年たちにはなかったどう支援すればいいの?という疑問に答える本で、個人的には会社の中での活用というより、子供との関わり方として参考になった。
この本では、ボランティアなど直接お金に結びつかない意義のある活動はたくさんあるが、現実は「頑張りの基準」=「お金になること」となっている事実があるという。確かにそう思うし、職場でやる気のない同僚に対して、会社の中でどのようにマネジメントしていけばいいかの答えは見つけれなかったためです。
子供に対しては、認知能力が弱くないか観察しつつ、”生理的欲求”、”安全の欲求”、”社会的欲求”、”承認欲求”を欠かさないこと、さらに、誰から承認されるかが重要とのこと。これが本の中盤にある「頑張れるを支える3つの基本」につながるので、支援する側も尊敬に値する人間になる努力が必要だと感じた。 -
親に気付いてもらえない障害。何かおかしいと思っていてもそれが障害であることに気付かない、気付いても放置する親たちによってもたらされる悲劇。誰か一人でも向き合って気付いてくれる大人が居たら‥
-
★★★
今月2冊目
前作の続編。
難しいですね、頑張れない人たちは支援しなければいけないけど、その支援の仕方が難しい。
これは何度も読んで理解しないといけない。
承認だけでもだめ、教えないとだめだけどもっと背景も理解しないと難しい -
「ケーキが切れない非行少年たち」著者の第2弾。
人ってどうしても努力してる人が好きだったり頑張ってる人を応援したくなるけど、本当に支援が必要なのは、「頑張れない」人なのだとわかった。
印象的だったのは、人と違うことが美点とされたり、他者からの評価なんて関係ないという人がいるけど、誰でも心底にはみんなと同じになりたい、周りに評価かされたいという思いがあって、「みんなと同じでなくていい」っていう中途半端な声かけは逆に余計な負担になることがあるってこと。
とにかく盲点を突かれた内容ばかりで勉強になった。 -
頑張るということが実はスキル。できない人がいる
-
今回は支援する側のことも多く書かれていて、より身近に感じた。
非行少年、障害を持つ人に対してだけじゃなく、現代を生きる人はみな、こういう感覚を持っていた方がいいんじゃないだろうか。