交通崩壊 (新潮新書 997)

  • 新潮社 (2023年5月17日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784106109973

作品紹介・あらすじ

日本の交通行政は「部分最適」の集合体である。新幹線の延伸によって寸断される在来線のネットワーク。欧州で復活続くも日本では広まらない路面電車。自転車に加え電動キックボードも乗り上げカオス化が進む歩道。権限を警察が握り、「まちづくり」の観点での施策が進まない道路行政……。そろそろ全体最適を意識した総合的な交通政策を構想すべきではないか。都市・交通問題に精通したジャーナリストによる提言。

感想・レビュー・書評

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  • 【書評】地方分権の美名下で 『交通崩壊』市川嘉一著 - 産経ニュース(2023/7/2)
    https://www.sankei.com/article/20230702-7KJJHCVCZBNDHKRC74IBLX67O4/

    市川嘉一理事の著作『交通崩壊』の交通図書賞受賞のお知らせ | 一般社団法人立飛総合研究所(2024.05.22)
    https://tachihi-souken.com/news/216/

    インタビュー きらり!この顔|えくてびあん(2023年7月18日)
    https://note.com/ecoutez_bien/n/n21c3a3733c65

    『交通崩壊』 市川嘉一 | 新潮社
    https://www.shinchosha.co.jp/book/610997/

  • ●欧米の公共交通事業は、事業の赤字黒字以上に、「都市地域としての黒字」を重視している。まちづくりや都市交通の視点が抜けている。
    ●1981年刊行「都市と交通」 移動に関する「連続性の壁」
    ●自治体はインフラを所有、運行は民間に任せる「上下分離」
    ●独禁法の適用除外。路線バス事業者の共同経営。
    ●1997で鉄軌道への運行補助制度は廃止
    ●フランスでは、鉄道で2時間半以内の航空路線を禁止する法律。独伊も検討中。
    ●2023年警察庁が原付バイク扱いだった電動キックボードを、自転車並の扱いに緩和。16歳以上なら誰でも。歩道通行も許可。カオス状況に。
    ●夜行列車の復活

  • 分かりきっていたことだが、ローカル鉄道、路面電車の経営維持は結局、公的機関からの補助(税財源の確保)無しには成り立たないということらしい。

    全体としてすべて欧米の先行事例を良しとした記述なのだが、ガラパゴスと言う前に日本独自の事情を酌量して、どうすれば先行事例に倣えるかを語ってほしい。

  • トラムの上下分離、自治体が公共インフラ財源を確保、シェアサイクルの普及、著者指摘のとおり役人では実現出来ない。尖った施策は首長の出番、富山市はまさしくその通りだった。

  • 交通のあり方として、公共交通、と言うなら民間に任せるだけでなく、公共団体が住民のためフォローすることの頭の整理が必要なんだと思う。あと、歩道の歩行者の安全確保、大事。

  • 地方や民間任せにせず国としても交通政策に関わるべきだというようなスタンスで書かれた本でした。これからますます高齢化が進み車による移動が困難な人が増えてくることを考えると、国としても公共交通維持のための対策などに力を入れるべきだと思いますので、大変納得できる内容でした。鉄道廃線がニュースになったりしますが、利用者が減ってるし仕方ないなで終わらずに、今後そういった地域が増えないようにどうしていくべきかといった観点でも社会的な関心が高まればいいなと思います。
    また、本書は海外の交通政策や国内の交通政策に力を入れている自治体の取り組みなど国内外の交通関連の事例紹介も多くて参考になりました。

  • 思っていた以上に厳しい状況にある鉄道。このままでは大都市部を除き鉄道は全廃となるだろう。鉄道、道路と先送りのツケが回る日本の現状を糾弾する。

    昭和末期の赤字ローカル線問題より話題にならないが余程大きな問題。道路と異なり独立採算の鉄道は人口減少、過疎化によりたち行かなくなっている。その厳しい現実。

    上下分離などどうにかクルマと共存する社会について考察した一冊。クルマ社会に対する問題提起も鋭い。

  • 日本の政治は交通を重視してこなかった。在来線の廃止、危険な歩道、路面電車が広まらない理由。
    道路行政への痛烈な提言。

  • 日本の情報として真新しいものはなかったが、世界の事例を示して日本の交通を論じているところはよかった。

    国策としてどの路線をどのように維持して持続可能な交通体系を構築していくのか、真剣に考えるべきだと思う。

    個人的には国費を投じて技術開発やイノベーションをスピードをあげて実施し、自動運転やメンテナンスフリーといった人件費や固定資産を削減したうえで利便性の高い交通体系を築いていく、という点も大事なんじゃないかと思う。

    なくすのは簡単だけど維持するのは困難。利便性を高めて使う人を増やし、車からの転換などを図れれば、少しずつよりよい交通体系が構築されていくのでは、と思う。

  • <目次>
    第1章  統合的な交通政策の不在
    第2章  鉄道の役割を再定義する
    第3章  遠ざかる路面電車ルネッサンス
    第4章  CASE革命時代のクルマの役割
    第5章  歩行者に安全な歩道を取り戻せ

    <内容>
    タイトルは勇ましいが、要するに日本の交通行政は縦割りで、旧態依然していることを訴え、利用者、歩行者に優しい交通政策を示してほしいという本。第1~3章は、もはや風前の灯火の鉄道(新幹線とか言うべからず。東海道新幹線以外は、延伸中の北海道・北陸・西九州ともに、お先は明るくない)の話。第4章は電気自動車や自動運転の話。第5章は自転車、キックボード、電動カートなどの話。まあ、鉄道の維持には、国の金をかけるしかなく、それを財務省がNOを言い続ける限り、亡くなるのは確か。自動車は、HVはガラパゴス化しているし、電気自動車は当たり前となり、自動運転車もその先を目指している中、日本のお先は明るくないとのこと。歩道の話は、道路行政を根本から改めないと、歩行者という弱者は救われないが、日本の狭い道を考えると、クルマの走れない道を作るしかないと思った。

  • 東2法経図・6F開架:681A/I14k//K

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