トランプ再熱狂の正体 (新潮新書)

  • 新潮社 (2024年8月19日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784106110436

作品紹介・あらすじ

2024年の米大統領選に、トランプが帰ってくる。前回選挙の敗北を受け入れず、司法当局の追及も受ける男に、なぜ国民は再び熱狂するのか。国外から見れば不可解な現象も、支持者の声にじっくりと耳を傾けると、その正体が浮かび上がる。トランプ支持には相応の論理があり、共感を呼ぶものも少なくない。選挙が終わっても国民を分断する価値観の衝突は終わらない。アメリカの「今」を解き明かす第一級レポート。

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

アメリカの政治風景を理解するための深い洞察が得られる一冊で、トランプ支持者の声に耳を傾けることで、彼らの熱狂の背後にある理由が見えてきます。著者は、トランプのスローガン「アメリカを再び偉大に」という言...

感想・レビュー・書評

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  • トランプを支持する人たちに取材をして書かれた本。
    トランプの決め台詞 「アメリカを再び偉大に」(メイク アメリカ グレート アゲイン MAGA)
    MAGAの底流にはエスタブリッシュメント(既成勢力、既得権益層)と呼ばれる政治や金融、メディアといった社会に強い影響力を持つエリートに対する不満や不信感がある。上から目線で自分たちの声に耳を傾けようとしないエリートたちに対するフラストレーションがある。
    2016年にトランプを勝利に導いたのは経済的苦境に苦しむ人の怒りというよりは、「地位の低下」に対する危機感だったという。アメリカで比較的「高い地位」にあった集団(白人、キリスト教徒、男性など)は移民や マイノリティの地位向上に伴い、自分たちの地位が脅かされると感じているのだ。
    トランプはus VS themという対立を煽る手法を好んで用いる。支持者を結束させるために自分の支持者である 「私たち」と自分たちに反対する「彼ら」の、敵と味方の2つに単純化させ、彼らを悪者として描くことで分断を深めてきた。たとえ政策や実績でトランプと歩調を合わせていても批判に転じた時点で「彼ら」の側に分類され、支持者から「敵」と認知されたということなのだろう。感情が論理やロジックを超える反応を引き出しているように感じられた。
    世の中には アイデンティティを強化し、ともすれば対立は煽ろうとする発言や記事、コンテンツが溢れている。情報は時に実態よりも増幅して伝えられる。だからこそ、 まずはそれを理解し、感情的に反応する際には、どの部分のアイデンティティが刺激されているのかを一歩引いて理解するべき。

  • 第一期トランプ政権が誕生したときは、とても驚きましたが、トランプ関係の本を読んで、自分の視点がいかに自己に都合よく作られているか知って、脱帽した記憶があります。
    つい忘れがちですが、「トランプは原因ではなく症状」ということを噛み締めて、いまの政治を見る必要があります。

  • #読みたい本

    大統領選のニュースをみるたびに、まさに帯に書いてある「なぜそれでも支持されるのか?」と思う。4度も起訴されている人に大統領になってほしいと思う人が、なぜ半数近くもいるのだろう? 疑問を解決したい

    #トランプ再熱狂の正体
    #唐仁原けいこ
    24/8/19出版
    https://amzn.to/3SYzf0p

  • 著者が保守派の考えやトランプ支持について疑問を感じながらも、彼らの意見を否定することなく理解しようとする姿勢がとても良かった。ただ様々なトランプ支持者に話を聞いているものの、広く浅くのような印象が少しあり、個人的には彼らの考えを理解できるまでにはいたらなかった。もっと特定の保守派の方の生い立ちや支持するに至ったきっかけが具体的に描かれているノンフィクションを期待していたので、それよりはもっとアメリカ全体で問題となっている保守派とリベラル派の争いについて書かれた本といった感じ。
    トランプ支持者は決して悪い人たちばかりではないが、ただ盲目的になってしまっているということらしい。とにかく読めば読むほど、思想が違う人たちはそれぞれの色眼鏡で見ているので決して理解し合うことはできない、ということだけが分かる本。それぞれの思想がどうのというより、色眼鏡かけたらもう無理なんだな、という気持ちにさせられた。

  •  2020〜23年の米国取材記。トランプ支持者の取材内容が中心だが、彼らを一方的に批判せず丁寧に話を聞く。小馬鹿にするような批判は反発を強めるだけ、というのは分かる。学校の禁書を巡っては、彼ら保守派の「子供を守りたい」との思想自体は否定しにくい。
     他方、なぜ陰謀論めいたものを信じるのかは、元々の考えや嗜好=「係数」により脳内で情報が加工される、主流メディアや公的機関への不信、リベラルメディアですら利益重視でその結果分断が加速される、といった背景や著者の考察が示される。
     「合わせ鏡」との言葉が何度も出てくるが、著者が分断の枠外の日本人記者だからこそ取材できた内容でもあるようだ。ただ、著者は現在ウラジオストク支局長だが、仮にロシア国内でウクライナ戦争関連の取材をするなら、第三者的立場からできるのだろうか。「侵攻したロシアが悪」との前提に立つとすれば、結局のところ米メディアに限らず完全な中立性など不可能ではないか。

  • ふむ

  • 毎日新聞20241123掲載 

  • 今となっては既に結果が分かっている2024年11月の米国の大統領選挙を占う同国の分断の実態をレポートしている。日本に住む日本人にはなかなか理解が及ばない「トランプ大統領」への集票の実態を、現地から米住民との接触によって丁寧に解説されている。世界中で起きている分断にやや悲観的になりながらも、著書が最後に示すように会話・対話によって、解決はしなくとも、相手への思いやりを大切にする社会の実現は可能であると思いたい。

  • 大統領選前に書かれた本。著者はNHK報道局。共和党のトランプ支持の人たちの生声をとらえようとがんばっているが、象の尻尾を撫でて、象を語っている感が強い。
    6章の4つのキーワードがトランプ支持者の論点のステレオタイプだそうな。
    ①ポリティカル・コレクトネス
     リベラルのすすめる人種・宗教・ジェンダーなどの差別・偏見を是正しようとする動き。トランプ支持者は、行き過ぎだと感じている
    ②キャンセル・カルチャー
     人や組織を無かったことにする動き。リー将軍の銅像が撤去されたりした。
     トランプ支持者は、行き過ぎだと感じている
    ③WOKE
     人種やジェンダー差別に敏感で意識高い系のひとたち
     トランプ支持者は、行き過ぎだと感じている。
    ④文化戦争
     保守とリベラルの文化の二極化がメディアや政治により増幅され、SNSで拡散された。いまやお互いに交わることはなく、住む地域も別れてきた。

    いわゆるリベラルの人たちはトランプ支持者の不満を上記にあると考えているらしい。日本のマスコミの分析も同様だが、本当だろうか?個人的には、一番の不満はリベラルの人たちとの経済的な差が開いていることだと思う。共和党支持者の年収25万ドル以上お金持ちは2%と本書にあった。トランプ支持者は大半が昔は中産階級だったが今では平均より下の階級(最下層ではない)になり下がった人たちではないだろうか?昔は経済的に他人と比べて自分の生活はまずまず良かったのに、今はどうして下降ぎみなのだ?と不満に思っている人たちのなんとなく感じる怒りをトランプが上手に利用しているのでは?トランプ支持者の本音が判るルポを読んでみたい。教育やLGPTQや妊娠中絶みたいな表面的なリベラル批判ではなく、リベラルが経済を牽引する米国経済の所得分配への不公平感がトランプ再熱狂の正体ではないだろうか?

  • トランプ支持か否か 
    保守(共和党)かリベラル(民主党)か
    田舎か都会か

    分断
    の裏側をアメリカから描いたNHK記者の新書
    トランプ再戦前の本

    トランプは原因でなく症状だ というオバマ元大統領の表現は的を射ている

    なんにせよ、行きすぎた新自由主義による格差社会とお金の有無で生活スタイルが分かれてしまうことと、SNSアルゴリズムによる同類情報に浴びる助長などが異なるコミュニティの交わりを減らして、分断を助長している気がしてならない…

    第二次世界大戦時、鬼畜米英と日本は言い、白人はジャップやイエローモンキーと日本人や黄色人種を蔑んでいたことと同じ。会って話してみればそんなことはないのに…

    白か黒かで答えるという難題を突きつけられ…の世界。でもそれを難題とせず割り切ってしか考えられなくなっている危機を感じる。

  • 東2法経図・6F開架:302.5A/Ts41t//K

  • アマゾンではレビューが非常に高いようだが、
    私はトランプの実績などをもう少し深堀してほしかった。
    ただアメリカの分断はこんなに深刻だということは伝わってきた。
    またメディアの劣化が財政面にもあるということは
    その心配がないNHKの役割はやはり大きいのではないかという気がした。いろいろ批判はあるようだが。

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