オスの本懐 (新潮新書)

  • 新潮社 (2024年8月19日発売)
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本 ・本 (192ページ) / ISBN・EAN: 9784106110559

作品紹介・あらすじ

近頃、ニッポンの男性は元気がない。コンプラにポリコレ、健康常識に老後設計……時代の変化と社会の要請に揉まれ、オスとして大切な何かを失いつつあるらしい。「高齢になればなるほど、性ホルモンは若々しさや元気の秘訣になる」(和田)、「多くの凡人は色気と食い気が満たされていなければ、楽しく生きられない」(池田)など、オスがオスらしく生きるためにどうあるべきか、医師と生物学者が本音で語り合う。

感想・レビュー・書評

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  • 男性としての生き方や考え方に対する新しい視点が得られました。この本では「無理をせず、自分らしさを大事にする」というテーマが強調されていますが、特に「能動的に適応する」という姿勢が印象に残りました。社会の期待や常識に縛られることなく、自分のペースで生きることの大切さを教えてくれた一冊です。自分を取り戻すためのヒントが詰まっていて、肩の力が抜けました。

  • オスがオスらしく生きるためにどうあるべきか、医師と生物学者が本音で語り合う!
    〇若いオスのヘンな行動の意義
    〇老いたら「心のエロ度」を全開に
    〇我慢がオスの生命力を奪う
    〇メスを敵に回してはいけない
    〇モテる男はズラし上手
    〇オスの行動と精子の動きはリンクしている
    〇不倫は生物学的には正しい行動
    〇日本の「男女平等」にはバグがある
    〇「置かれた場所」でなんて咲けない
    【まえがきにかえて】より抜粋
    今回のテーマは「オスがオスであるために」というもので、これは、中高年以上の男性にとっては切実な問題で、長くオスでいられることはすなわち、若さを保つことに直結します。                        
    【あとがきにかえて】より抜粋
    エロを捨てて長生きして「なんぼのもんじゃい」と和田秀樹さんは強く主張され、凡人はエロに走ったほうが人生楽しいよと思っている‼️【目次】
    第1章 オスという不治の病
    いってはいけない、本当のこと
    エロ抜きで長生きしてもしょうがない
    「エロじじい」を蔑む元気のない国
    若いオスのヘンな行動が社会を変える
    コレステロール値よりテストステロン値
    ホルモン補充療法における男女格差
    老いたら「心のエロ度」を全開に
    割り勘にしたがるオスは本能に背いている
    男の「老いらくの恋」、女の「おばあさん仮説」
    遺伝子を残す戦略はオスとメスで異なる
    メスによるシビアな品定め
    我慢がオスの生命力を奪う
    歳を重ねるほど、女性に求めるもの
    「結婚できない」の言い訳とは
    第2章 セックスはなぜ快感なのか
    メスを敵に回してはいけない
    モテる男はズラし上手
    医者と結婚したい女性は何をするか
    男は「女なら誰でもいい」?
    なぜ人間だけセックスが快楽になったか
    人間であるがゆえの「タブーを破る楽しさ」
    擬似セックスをするサル・ボノボ
    オスの行動と精子の動きはリンクしている
    「不倫」は生物学的には正しい行動
    禁欲のフロイトと発散のユング
    「我慢」で前頭葉は萎縮する
    嘘の起源
    「男女の非対称性」は生物学的な大前提
    第3章 ポリコレがオスを弱らせる
    日本の「男女平等」にはバグがある
    生物学では性自認をどう捉えるか
    「心身の性の不一致」は自然なこと
    競争が子どもの自己肯定感を高める
    「置かれた場所で咲きなさい」の嘘っぱち
    他人の恣意性の権利だけは侵害しない
    コロナ禍であらわになった日本人の自己家畜化
    ポリコレに逆行するテレビ局の「顔採用」
    アドラー「共同体感覚」の欠落とダンバー数
    なんとなくの空気、メディアと視聴者の罪
    第4章 オスが輝かしく老いるために
    誰が「おじいさん」だと決めるのか
    「年齢の壁」をめぐる客観と主観の落差
    サーチュイン遺伝子と長寿の関係
    老いは「一つの病気」という仮説
    権威にとらわれる町医者よりAIがマシ
    人間よりAIと結婚したい男が増える?
    「オスが輝く健康十訓」
      その一、禁欲とガマンをやめる
      その二、ルーティンを捨てる
      その三、なんでもいいので好奇心をもつ
      その四、男たるもの「はぐれ者」であれ
      その五、健康診断は受けない
      その六、病院は自分で「異変」を感じたら行く
      その七、「細く長く」ではなく「太く長く」生きる
      その八、テクノロジーを受け入れる
      その九、生き残るために「頑張らない」
      その十、「能動的適応」でとにかくラクな道を選ぶ
    「能動的適応」ができない種には死が待つ

  • 体と心
    男性ホルモン低下は心でカバー
    男性ホルモンの呼び名を変える

  •  人として生まれ、人に迷惑にならないよう、好きなように生きれば良いのですが、人目とか、世間体を気にするタイプではないので、読んでいて納得するコトばかりでした(笑)。
    第1章 オスという不治の病
    第2章 セックスはなぜ快楽なのか
    第3章 ポリコレがオスを弱らせる
    第4章 オスが輝かしく老いるために
     オスが輝く健康十訓
     その一、禁欲とガマンをやめる
     その二、ルーティンを捨てる
     その三、なんでもいいので好奇心をもつ
     その四、男たるもの「はぐれ者」であれ
     その五、健康診断は受けない
     その六、病院は自分で「異変」を感じたら行く
     その七、「細く長く」ではなく「太く長く」生きる
     その八、テクノロジーを受け入れる
     その九、生きるために「頑張らない」
     その十、「能動的適応」でとにかくラクな道を選ぶ

    ということです。お二人とも、養老孟司の生き方がお勧めのようでした。
    最後に、貝原益軒の教えは無視して、どうぞ「空海」のお勧めの「理趣経」の教えを実践してください(笑)。

  • もう少し深掘りした話かと思いきや、単なるおじいちゃんの放談を録音して文章にしただけだった…首長がまったく間違ってるとは思わないが、伝える気迫みたいなものはなく、昔は良かったとしか言ってない

  • 《感想》
    人間の「オス」について、精神科医の和田秀樹氏と生物学者の池田清彦氏が対談形式で(良くも悪くも)好き放題話している、というコンセプトの本。両者とも生放送NGの「危ない人」らしい。ポリコレ批判やエロの真剣話は結構好きなので楽しませてもらったが、興味深いと思った箇所もあれば、それはちょっと一面的では…と思った箇所も両方。本書のコンセプト上仕方ないが、読み手としてはもう少し整理されたものを読みたかったかな。対談形式だからこその利点もあるだろうが。

    《メモ》
    ①我慢しないことが脳の若返りの秘訣。好奇心を抱いたことにはチャレンジすべき。
    ②自分の好きなことだけをするよりも、適度に面倒くさいこと、気が進まないことが混じって多少のストレスがかかったほうが良い。
    ③若い人でどうも気力が出ない原因を調べてみるとテストステロンが足りていないくて、投与すると元気を取り戻すというケースが少なからずある。
    ④たいていの動物のオスはペニスの先にトゲがある。交尾の最中、メスが逃げるのを防ぐため。
    ⑤性自認ギャップは生物学的には脳の構造上の問題とされている。
    ・脳の分界条床核が大きい[小さい]と性自認は男性[女性]
    ・前視床下部間質核が大きい[小さい]と女性[男性]を好きになる。
    ・体の性は妊娠2ヶ月足らずで決まるが、脳の性は妊娠5ヶ月くらいで決まる。両者は必ずしもパラレルにならず、中間的な人もいる。

  • 私は63歳で好きなことを謳歌している。現在かなり楽しく生きている。著者の言っていることは一般的な理想であると思う。その理想どおりに生きるにはお金や時間、健康が備わっていないとならず、なかなか人生そう上手くは行かないと感じる。

  • 1 禁欲と我慢をやめる
    2ルーティンを捨てる
    3好奇心をもつ
    4はぐれものであれ
    5健康診断しない
    6病院は異変を感じたらいく
    7太く長く生きる 
    8テクノロジーを受け入れる
    9頑張らない
    10能動的適応(自分に合う場所)にいく

  • 共感したのは

    池田→そもそも、男女の不倫みたいなプライベートに世間が騒ぎ立てるのがおかしいよ。
    フランスなんて政治家が不倫しても誰も気にも留めないし、人間はいくつになってもエロティックに生きて当然だという考え方がある。
    真に悪いことをしている人間はたくさんいるから、不倫程度で世間はいちいち叩かない。今の日本はちょっと異様だね。



    たぶん、不倫した人たちに嫉妬しているからかな。羨ましいからそんなニュースが気になるのでしょうか。
    自由恋愛が恋愛の本質で、結婚生活そのものが“不倫〜愛してないのに愛しているフリをして我慢している”のかもしれません。

  • タイトルにもあるとおり、話の中心は男性だけど根底にはみんなもっと自分に素直に(周りに迷惑をかけない範囲で)自分の好きなことを楽しんで生きる方が人間らしいがあるように感じた
    それらを専門家の視点でおもしろく記載しておりとても読みやすかったです

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著者プロフィール

1960年大阪府生まれ。東京大学医学部卒。東京大学医学部付属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学学校国際フェローを経て、現在は精神 科医。国際医療福祉大学教授。ヒデキ・ワダ・インスティテュート代表。一橋大学国際公共政策大学院特任教授。川崎幸病院精神科顧問。

「2025年 『死ぬのはこわくない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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