日本文化は絶滅するのか (新潮新書)

  • 新潮社 (2025年5月19日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784106110870

作品紹介・あらすじ

歴史より神話、自然に親しむ汎神論的な世界観、土着と外来のハイブリッド、「中空」と「ゆらぎ」の構造……この国の始まりから続く、日本人特有のものの考え方や振る舞いなど「目に見えない精神」が、グローバリズムという現代世界の潮流に呑み込まれようとしている。和辻哲郎、西田幾多郎、レヴィ=ストロース、鈴木大拙など先人の思想をひもとき、日本文化の起源と構造、変容と危地を浮き彫りにする。

みんなの感想まとめ

日本文化の独自性とその変容を探る本書は、古代から続く日本人の世界観や思考の特性を解き明かします。著者は、神話や哲学を通じて、日本の文化が持つ「自然におのずから成る」という思想や、並立と共存の重要性を強...

感想・レビュー・書評

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  • 学術を装うなら参考文献の書き方くらい覚えてほしい。
    著者の思いつき(決めつけ)と、比較文学の定説とが混然一体しており、誰も活用はできない。
    信者的読者または塾生しか買わないのでは。

  • 仏教が日本に及ぼした影響、みたいなところは興味深かったが、全体的に対外関係が絡むような物には日本を下げるようなニュアンスを感じたり、説明がないのにいきなりそれと決めつけ、それを前提として話を進めることも多々あったので、始終違和感を覚えた。

  • いろいろなアイデアが盛り込まれているが、ひとつ一つの踏み込みと展開が甘く、読了後散漫な印象しか残らなかった。
    とはいえ、大事な視点をいくつも提示してくれてもいる。

    日本文化の原点は「世界は生命であり、生命とは命を生み出す力である」という世界観である、と著者はいう。古事記における「国生み」神話では、イザナギとイザナミは性行為によって国を生む。より正確には、日本では世界は生まれる、さらに言えば「自然に、おのずから成る」のである。
    このことの意味は実は極めて深い、と私は思う。
    なぜならぼ、一神教の神は、世界を「生む」のではなく、無から「作る」からだ。近代における世界の退廃の根源は、人間が思い上がって人間の力で理想の世界を作れると思いなしたことに由来するのだとすれぼ、その淵源はまさにこの思考の原型にあるのではないか。
    日本文化の基本構造が並立と共存のバランス志向にある、というのもその通りだと思う。レヴィ=ストロースが指摘する通り、日本は古代から「出逢いと混淆の場」であったのであり、しかも対立はあっても排除をしない共存を成し遂げてきた。神道と仏教、かなとカナと漢字、元号と西暦などなど。
    そしてこの二番目の点も、結局一神教の精神が「非寛容」であることと対照的なのである。

  • いくらかイデオロジカルな嫌いがあるが、文化論としてあまり普段触れないものとして読了。筆者の専門性が微妙に飲み込めないエッセイ感覚だが。

  • 【配架場所、貸出状況はこちらから確認できます】
    https://libipu.iwate-pu.ac.jp/opac/volume/582202

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著者プロフィール

嶋 仁(おおしま・ひとし)
1948年神奈川県鎌倉市生まれ。1975年東京大学文学部卒、在学中にフランス政府給費留学生としてフランスに二年滞在。1980年同大学院比較文学比較文化博士課程単位取得満期退学。静岡大学、バルセロナ、リマ、ブエノスアイレス、パリで教えた後、1995年福岡大学人文学部教授。2016年退職、名誉教授。佐賀県唐津市で「からつ塾」の運営にも当たる。著書は『精神分析の都』(作品社)『福沢諭吉のすゝめ』(新潮選書)『ユダヤ人の思考法』(ちくま新書)『正宗白鳥 何云つてやがるんだ』(ミネルヴァ書房)『メタファー思考は科学の母』『生きた言語とは何か―思考停止への警鐘』『森を見よ、そして木を―科学者ゲーテの眼力』(以上、弦書房)『科学と詩の架橋』(石風社)『1日10分の哲学』『日本文化は絶滅するのか』(新潮新書)など。

「2025年 『言葉と手仕事の心 複眼的思考で学ぼう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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