吉本ばなな自選選集〈2〉Loveラブ

著者 :
  • 新潮社
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レビュー : 18
  • Amazon.co.jp ・本 (357ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106463020

感想・レビュー・書評

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  • ラブというか性欲だと作者は語っていました。

    ハチ公最後の恋人で私が感銘を受けた場面を紹介します。
    あらゆる雑多なことを、いい悪いなんて言っていられない、起こったことを何もかもごちゃごちゃに含んだ1つの宇宙を作って、いつの間にか大きく大きく流されて、気付いたら世にも素敵なところにいること。
    そう、つまりね、そんな責任をひとつにすること。
    私はなきながら訴えた。
    なんでこんなにすばらしいことをみんな、毎日してるのに、みんな、特別には幸せそうじゃないの?

  • 「ここではOLなんて私だけだし、会社ではこんなかっこうして夜こんな友達といるの私だけでしょ?その程度でいいのよ。でも私みたいな人がたくさんいるところだと、すごく不安なの。」
    ミキちゃんは言った。
    「その程度の差別化でいいのね。」
    私は言った。
    「そうなのよ。」
    ミキちゃんはにっこりした。他人というものをまるで考えに入れていない特殊な笑顔だった。

    「あらゆる雑多なことを、いい悪いなんて言ってられない、起こったことをなにもかもごちゃごちゃ含んだ、ひとつの宇宙を創って、いつの間にか大きく大きく流されて、気づいたら世にもすてきなところにいること。
    そう、つまりね、そんな責任をひとつにすること。
    私は泣きながら訴えた。
    なんでこんなにすばらしいことをみんな、毎日してるのに、みんな、特別には幸せそうじゃないの?」

    「人生には時々、その人が望んでいるなら、と涼しい顔をしているわけにはいかないことがあるのかもしれない。勘としかいいようのないなにかのために、必死になったり自分が心もとなくなっても、わけのわからない、後にならなければわからない動きをなにがなんでもしたほうがいいこともあるのかもしれない。」

    「そのことを思い出して、その時に感じていたよりもずっと楽しかったりすることで、その人の大切さがわかる時がある。」

  • ばななさんは「これは愛をテーマにした作品集なのか」、と仰っていますが、私はばななさんの作品はこの集に収められていないものも全て含めて愛の話だと思っています。その中でも、人を心の奥底から愛するとこうなるのだ、という感覚をこれでもかと魅せてくれる作品が揃っています。

    〜メモ〜
    白河夜船は眠り。
    ハチ公〜は宗教。
    ハネムーンも宗教、そして身近な死。傷の治癒。
    大川端奇譚は性欲、そして家族
    ミイラは成人を目前にした女の危うさ(ある種の思春期)と死
    バブーシュカは声、言葉にならない次元での愛

    読後すぐに思い浮かんだ各話のキーワードを列挙ひてみました。どれも生に直結していて欠かせない、避けられない。

    あと、私がかなり驚いたのは、ばななさんの作品で初めて「肌に合わないかも」と思った作品があったこと。ミイラがそれでした。p338〜339にかけての2ページが、急に突き放されてしまった感覚がした。皆さんそうだったのか、私が経験したことのない愛情故の現象だったのか、それは分かりませんがp(

  • 白河夜船の、前に読んだときの自分の感想を読んで、ちょっとだけびっくりした。
    なんだか今回はこわいような、暗い気持ちになったのだ。最後までそのトーンから抜け出せなかった。
    どんよりした空が似合うなぁと思って、前に読んだときに本を借りたこととかもどうしても浮かんでしまったりなどしながら。
    これを好きって言えた、あの頃の自分を思う。

    ハチ公の最後の恋人は読もう読もうと思いつつ読めないのが続いたので今。
    恋は苦しい。美しい。第5章の終わり、涙がでた。

    バブーシュカが静かで、雪なのにあたたかくて、余韻に浸りつつ読了。


    “LOVE”と冠してはいるものの、“恋愛小説”という言葉が全くもって似合わない、そんな小説群。
    良いんだけど、ほかの巻の方が好きかなぁ。私が好きなばななが自然に表れている感じで。

  • ハチ公の最後の恋人が読みたくなって借りた本。

    意図せず再開した「白河夜船」は一番最初にばななさんに触れた本。
    10代の頃、姉の本棚にあったのを読んだときは琴線に触れなかったのに、
    今読むと心に迫ってくる。恋の終わりのパワーを知ったからかな。

  • 分類 913/ヨ

  • 人のレビューを読んでたら、猛ッ烈に白川夜船が読みたくなって図書館に走ってった。のに、無くって、仕方ないので白河夜船が入ってる選集を借りて来た。
    でもあの短編集全部収監されてる訳じゃないのね。非常にモテる兄を持った妹の話が一番読みたかったのに。
    吉本さんの昔の小説は、大概一二回できかない程読み返してる。なのに白河夜船のラストは全然覚えてなかった。
    こういった大事ではないけど人生の転機、みたいなものを大袈裟に書かない吉本さんが好き。好き過ぎて妬みの感情迄出てしまうくらい。好きだなぁ。

  • 『ハチ公最後の恋人』
    love というか性欲と作者あとがきで書いていた。
    ただの性欲を他のきれいなような言葉で表現してると、本人は考えるらしい。そういう事を周りにも指摘するので縁を切られるいうようなことも書いてあった。
    でも只それだけじゃなくて、実話の例えを使ってこの小説を解説していたのが興味深かった。
    性欲という言葉は、大きすぎて、人それぞれの感覚になってしまいそうだけれど、その中にも輝くものが在るという事を言いたいのでは、と思った。
    単純じゃなくて、深くて、美しいものがあって、恋愛の感動はそれとセットなんじゃないかなーなんて考えた。良いとか悪いとか、白か黒かじゃなくて、っていう人生のままならない事も美しく書かれていて好き。

  • 2001/10/13読了

  • 好きなのは白河夜船、あとはぶっちゃけ微妙続きでした…

    もっと歳を取ってから読みたい感じです。

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